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上司の方へ部下との関わり

部下への指導の記録・報告書の書き方

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

部下への指導の記録は、上司が何を伝え、何を引き受け、次にいつ確認するかを書くものです。部下の欠点を並べるものではありません。二人のための記録は「任せている仕事」「起きたこと」「上司が伝えたこと」「上司が引き受けたこと」「次に確認すること」の5つの項目で書き、部下にも見える形にします。人事に出す報告書も事実で書き、人柄の評価は書きません。KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごとに「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人のうち、面談の成果を感じている人は23.2%でした。回答者全体の31.9%より低い数字です。上司が引き受けたことと次に確認する日を記録に残すのは、約束を守るための1つの方法です。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司が約束を守らないことを面談の困りごとに挙げた人は、面談の成果を感じている割合が全体より低くなっていました。また、評価や見られ方を気にして本音を話せない人は1割ほどいます。指導の記録は、上司が引き受けたことと次に確認する日を残し、部下にも見える形で書くことをおすすめします。

23.2%
1万人調査
面談の困りごとに上司が約束を守らないことを挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人は回答者の6.2%で、その人たちの数字です。回答者全体では31.9%が面談の成果を感じています。上司が約束を守らないと感じている人では、成果の実感が低くなっています。
9.3%
1万人調査
面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人の割合
20代の回答では14.4%で、若い年代ほど高くなっています。上司との面談で、評価や見られ方を気にして本音を控える人が1割ほどいるということです。面談についての数字で、指導の記録について尋ねたものではありませんが、記録を書くときにも頭に置いておきたい点です。

この調査は、指導の記録や報告書について尋ねたものではありません。数字は、上司との定期的な面談で困っていることを尋ねた結果です。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

部下への指導の記録は、何のために書くのかを先に決める

部下への指導の記録や報告書は、誰が読み、何に使うのかで書き方が変わります。先に目的を決めてから書いてください。指導の記録と呼ばれるものには、大きく2つの種類があります。

1つ目は、上司と部下の二人のための記録です。上司が何を伝え、何を引き受け、次にいつ確認するかを残し、次の面談をそこから始めるためのものです。2つ目は、会社に出す報告書です。育成の状況を人事や上司の上司に伝える報告で、その場にいなかった人が読みます。このほかに、会社の決まりで提出が求められる記録がありますが、これは指導の記録とは別に扱います。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人が6.2%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%で、回答者全体の31.9%より低くなっています。つまり、上司が約束を守らないと感じている人では、面談の成果の実感が低いということです。

指導の記録に残す価値が高いのは、部下の言動の一覧より、上司が引き受けたことと次に確認する日だと考えられます。上司が自分の約束を記録に残しておけば、次の面談をその報告から始められます。

以下では、輸入雑貨の会社で、入荷した商品の検品と、仕入先への不備の連絡を部下に任せている上司を例にします。検品で見落としが続き、上司が指導を始めた場面です。

記録の種類読む人何に使うか
二人のための指導の記録上司と部下次の面談を、前回決めたことと上司の約束から始める
会社に出す報告書(育成の報告)人事、上司の上司任せた仕事と、できるようになったことを事実で伝える
会社の決まりで求められる記録(懲戒、ハラスメント、体調に関わるもの)人事人事の指示する形式で書き、上司が独自の形で残さない

3つ目の記録は、このページでは扱いません。必要になったときは、書き始める前に人事の担当に相談し、会社の決まりに沿った形で残してください。

指導を始めるときに、記録を残すことを部下に伝えておくと、あとで記録が出てきたときに部下が戸惑うことが少なくなります。

  • 検品のことは、何を話して何を決めたかを記録に残しておきたいと思っています。○○さんも見られる形にします。

指導の記録に書く5つの項目と、書き方の例

二人のための指導の記録は、次の5つの項目で書くと、次の面談でそのまま使えます。部下の欠点を並べる欄は作りません。

項目書くこと検品の例
任せている仕事何の仕事の、どの範囲を任せているか入荷した商品の検品と、不備があったときの仕入先への連絡
起きたこと日付と、仕事の事実。印象や性格は書かない10月の入荷分で、割れのある商品3点が検品を通り、店舗から連絡があった
上司が伝えたこと何を、どう頼んだか割れやすい商品は箱から出して確認してほしいと頼んだ。確認の表に「箱から出す」の欄を足した
上司が引き受けたこと上司がする約束と、その日仕入先に梱包の改善を依頼する(10月20日まで)。検品の時間を1日2時間確保できるよう、シフトを見直す
次に確認すること二人で決めた確認の内容と日11月の入荷分の検品が終わった週に、確認の表の欄が使われているかを一緒に見る(11月15日)

書き方で気をつけたいのは、「起きたこと」と「上司の考え」を分けることです。「確認が甘い」「注意力が足りない」は事実ではなく上司の評価なので、書くなら「上司の考え」として分けて書きます。

記録は、面談の終わりに二人で確認して書くと、あとで食い違いが起きにくくなります。

  • 今日話したことを、簡単に書いておきます。私は、20日までに仕入先に梱包の改善をお願いします。
  • ○○さんのほうは、割れやすい商品を箱から出して確認する、という進め方でよかったでしょうか。確認の表に欄を足したので、使いにくければ教えてください。
  • 次は11月15日に、表の欄が使えているかを一緒に見ましょう。この記録は、○○さんも見られるところに置いておきます。
  • 起きたことは、私の見方ではなく事実として書きたいです。10月の入荷で何が起きたかは、○○さんから見た経緯も聞いてから書きます。

指導の報告書の書き方:事実で書き、人柄を書かない

会社に出す指導や育成の報告書は、その場にいなかった人が読みます。読んだ人に、任せた仕事と起きたこと、上司がしたことと次に確認することが分かるように書きます。人柄の評価は書きません。

書くことと書かないことを並べます。

  • 書くこと(任せている仕事):「入荷した商品の検品と、仕入先への不備の連絡を、4月から任せています」。
  • 書くこと(起きたこと):「10月の入荷分で、割れのある商品3点が検品を通り、店舗から連絡がありました」。
  • 書くこと(上司が伝えたこと、引き受けたこと):「割れやすい商品を箱から出して確認する手順を足し、確認の表を改めました。仕入先への梱包の改善の依頼は、上司が行います」。
  • 書くこと(できるようになったこと):「不備があったときの仕入先への連絡は、4月から一人で対応しています」。
  • 書くこと(次に確認すること):「11月の入荷分で、新しい手順が使われているかを11月15日に確認します」。
  • 書かないこと(人柄の評価):「注意力が足りない」「意欲が低い」「向いていない」。読んだ人は次に何をすればよいか分からず、本人が読んでも、事実と違う点を伝えようがありません。
  • 書かないこと(本人が面談で話した事情の詳細):体調や家庭の事情は、本人の了解がある範囲にとどめます。

報告書を出す前に、本人に内容を伝えておくとよいでしょう。報告が本人の知らないところで進むと、記録が評価の材料にしか見えなくなります。

  • 来週、部長に今期の育成の報告を出します。○○さんについては、検品の手順を変えたことと、仕入先への連絡は一人で対応できていることを書きます。事実と違うところがあれば、教えてください。
  • 10月の見落としのことも書きます。ただ、○○さんの注意力の話としてではなく、手順を直したことと、私が仕入先に依頼したことと一緒に書きます。
  • 部長から質問があれば、私が答えます。○○さんに直接聞く形にはならないように、私から頼んでおきます。

指導の記録を部下と共有するときの言い方

二人のための指導の記録は、部下にも見える形にすることをおすすめします。上司だけが持つ記録は、部下からは何を書かれているのか分からないものになります。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人が9.3%いました。20代の回答では14.4%で、若い年代ほど高くなっています。上司との面談で、評価や見られ方を気にして本音を控える人が1割ほどいるということです。面談についての数字で、指導の記録について尋ねたものではありません。それでも、記録に何が書かれているか分からない状態は、評価や見られ方を気にする部下にとって、話しにくさの1つになり得ます。

記録を共有するときは、何のための記録かを伝えます。

  • 指導の内容は、私のほうで記録を残しています。○○さんを採点するためではなく、私が約束したことを忘れないためと、次の面談を前回の続きから始めるためです。
  • 記録は○○さんも見られるようにしておきます。書き方が違うと感じたら、その場で言ってください。直します。
  • 私が引き受けたことが書いてあるので、できていなかったら、遠慮なく指摘してください。
  • 読んでみて、私の書き方で気になったところはありますか。

部下から「人事に出す書類に何が書かれるのか」と聞かれたときは、分かっている範囲で正直に答えます。

  • 人事に出す報告には、任せている仕事で何が起きて、手順をどう変えたかといった事実を書きます。人柄についての評価は書きません。出す前に、内容をお見せします。
  • 書いてほしくないことがあれば、先に言ってください。書かずに済むかどうかは人事に確認しますが、黙って書くことはしません。

指導の記録・報告書で、避けたいこと

避けたいのは、記録を部下の証拠集めにすることと、報告書で人柄を評することです。

  • 部下の言動を、日時つきで証拠として集める。会社の決まりで記録が必要な場面(懲戒・ハラスメント・体調に関わること)は、人事に相談したうえで会社の決まりに沿って残します。それ以外の指導の記録は、上司の約束と次の確認のために書きます。
  • 報告書に「意欲が低い」「理解力が足りない」と書く。読んだ人は次に何をすればよいか分からず、本人は事実と違う点があっても伝えられません。「10月の入荷分で3点の見落としがあった」のように、仕事の事実で書きます。
  • 上司だけが見る記録にする。部下から見れば、何を書かれているのか分からず、不安の元になります。
  • 記録を書くことが目的になる。記録は、次の面談を前回の続きから始めるための道具です。書いたまま読み返さない記録では、書く手間をかけた意味がなくなります。
  • 部下が面談で話した体調や家庭の事情を、そのまま報告書に書く。本人の了解がある範囲にとどめ、必要なときは人事に相談します。

指導の記録が役に立っているかを、どこで見るか

指導の記録が役に立っているかどうかは、記録の量ではなく、次の面談の始まり方で振り返ります。次の点を自分に問いかけてみてください。

  • 次の面談を、記録に書いた「上司が引き受けたこと」の報告から始められたでしょうか。
  • 記録に書いた確認の日に、二人で確認したでしょうか。
  • 記録を部下が見ていて、「ここは違う」と言える状態になっているでしょうか。
  • 報告書を出す前に、本人に内容を伝えたでしょうか。
  • 記録の中に、上司の考えと事実が混ざって書かれているところはないでしょうか。
  • 前回の記録を見ると、私が仕入先に梱包の依頼をする、と書いてありました。18日に依頼して、来月分から改善すると返事がありました。○○さんのほうは、箱から出す確認はどうでしたか。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

会社に出す報告書とは別に、日々の1on1で何を話し、何を決めたかを残しておきたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1の最中と後に、「1on1のAI要約」で。

指導した中身と決めたことが、その日のうちに二人の記録として残ります。

Kakeai AI が会話をもとに、2分ごとに「1on1のAI要約」全体を書き直します。誰が何をいつまでにするかが、評価の言葉ではなく、二人が話した事実の言葉で書かれるように作られています。終了後はそのまま履歴に残ります。お二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

続いてC社ベトナム工場への提案書の見直しに話が移り、西村さんが冒頭の1枚に機能ではなく導入効果を数字で書くよう具体的に伝え、藤本さんが更新版を7月中にC社へ出し直すことになりました。

これまでを振り返るときに、「概要」の画面で。

報告書を書く前に、何回の1on1で何が進んだかを、二人の記録で見返せます。

「概要」の画面のダイジェストは、この半年の二人の1on1を、Kakeai AI がこれまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に文章にしたものです。お二人に同じものが表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

6月9日から6月23日までの2回で、…競合調査が骨格から一次報告まで進みました。

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よくある質問

部下への指導の記録には、何を書けばよいですか。

部下への指導の記録には「任せている仕事」「起きたこと」「上司が伝えたこと」「上司が引き受けたこと」「次に確認すること」の5つを書きます。起きたことは日付と仕事の事実で書き、「確認が甘い」のような上司の評価は、事実と分けて書きます。記録は面談の終わりに二人で確認して書き、部下も見られる形にしておくと、次の面談を前回の続きから始められます。

部下の指導の報告書に、本人の性格や意欲について書いてもよいですか。

部下の指導の報告書に、「意欲が低い」「注意力が足りない」のような性格や意欲の評価は書かないことをおすすめします。読んだ人は次に何をすればよいか分からず、本人が読んでも、事実と違う点を伝えようがないからです。書くのは「任せている仕事」「起きたこと」「上司が伝えたことと引き受けたこと」「できるようになったこと」「次に確認すること」です。「10月の入荷分で3点の見落としがあった」のように、仕事の事実で書きます。

部下への指導の記録は、本人に見せるべきですか。

二人のための指導の記録は、部下にも見える形にすることをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人が9.3%いました。面談についての数字ですが、上司だけが持つ記録は、部下からは何を書かれているのか分からず、話しにくさにつながるおそれがあります。会社の決まりで人事に出す記録は、会社の決まりに沿って扱います。

問題のある部下の言動を、証拠として記録しておくべきですか。

部下の言動を証拠として記録しておく必要があるのは、懲戒やハラスメント、体調に関わることなど、会社の決まりで記録が求められる場面です。その場合は、書き始める前に人事の担当に相談し、会社の決まりに沿った形式で残してください。それ以外の日常の指導では、部下の言動を集める記録ではなく、上司が伝えたこと・引き受けたこと・次に確認する日を残す記録を書くことをおすすめします。

育成の報告書(育成レポート)は、どのくらいの頻度で書けばよいですか。

育成の報告書を人事や上司の上司に出す頻度は、会社の決まりに従ってください。二人のための指導の記録は、面談のたびに、終わりに二人で確認して書きます。頻度より大事なのは、次の面談を記録に書いた上司の約束の報告から始められているかどうかです。書いたまま読み返さない記録では、書く手間をかけた意味がなくなります。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/how-to-write-coaching-records-and-reports

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: