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人事・経営の方へ評価の面談

人事評価の基準やルールの決め方

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

人事評価の基準やルールを決めるときは、評価の軸と文言だけでなく、段階の定義・重み・評価者と調整会議の進め方・時期・本人への開示・異議の受け方までを1つのルールとして決めます。軸(成果・行動・能力)のうち行動と能力は、上司が仕事の途中を見ていなければ評価できません。軸ごとに「どの仕事のどの場面で見るか」を定義に書いておくことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で「スキルや力の向上」の話をしている人は22.2%で、「具体的な仕事」の76.7%と比べるとかなり少ないという結果でした。面談についての数字ですが、能力の軸に当たる話は、普段の面談では話題にならないことが多いと考えられます。そのため、期の途中に話題にする決まりとセットにすることをおすすめします。

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上司との面談では、仕事そのものや評価の話をしている人は多い一方で、力を伸ばす話をしている人は少なく、使われている時間も短いという結果でした。評価基準の能力の軸に当たる話は、普段の面談では話題にならないことが多いようです。軸ごとに見る場面を決め、期の途中の面談で話題にする決まりとセットにすることをおすすめします。

22.2%
1万人調査
上司との面談で「スキルや力の向上」の話をしている人の割合(話題は複数回答)
「具体的な仕事」の話をしている人は76.7%、「人事評価」は43.4%でした。仕事や評価の話はしていても、力を伸ばす話まではしていない人のほうが多いという結果です。なお、この話をしている人の39.6%が面談の成果を実感していて、していない人では29.7%でした。
4.3%
1万人調査
面談の時間のうち、「スキルや力の向上」の話が占める割合(回答者の答えの平均)
「具体的な仕事」の話は47.2%、「人事評価」の話は14.0%でした。面談の時間の大半は仕事そのものの話に使われていて、能力の軸に当たる話に使われている時間は短いという結果です。

1万人調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、人事評価の基準の決め方や評価の軸については尋ねていません。「スキルや力の向上」は面談の話題の選択肢の1つで、評価基準の能力の軸と同じものではありません。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

人事評価の基準やルールを決めるとは、何を決めることか

人事評価の基準やルールを決めるときに決めることは、評価の軸と文言だけではありません。段階の定義・重み・評価者と調整会議の進め方・時期・本人への開示・異議の受け方までを、1つのルールとして決めます。文言に時間をかけても、期の途中に上司と部下が基準を見る機会がなければ、期末の評価は記憶と印象に頼ることになりがちです。基準の文言と、その基準をいつ誰がどう使うかの決まりを、一緒に決めることをおすすめします。

決めること中身決めるときに抜けやすいこと
評価の軸(ディメンション)成果・行動・能力など、何を見るかの柱軸ごとに、どの仕事のどの場面で見るかが書かれていない
段階の定義S・A・B・Cや5〜1が、それぞれどんな状態か「期待通り」が、部署ごとの仕事の例に置き換えられていない
重み軸ごとの比重。等級や職種で変えるか重みを変えた理由が、本人に説明できる言葉になっていない
評価者と調整一次・二次の評価者、調整会議の進め方調整で動いた点の理由を、誰が本人に伝えるか
時期期初・中間・期末に何をするか期の途中に、上司と部下が基準を一緒に見る機会が決まっていない
本人への開示基準・結果・根拠のうち、何をいつ本人に渡すか基準が評価者にだけ配られている
異議の受け方誰に、いつまでに、どう申し出るか窓口はあるが、面談で根拠を聞ける決まりがない

表の「決めるときに抜けやすいこと」は、どれも、基準を上司と部下が一緒に使えるかどうかに関わることです。評価の基準は、期末に点をつけるための物差しであると同時に、期の初めから上司と部下が同じものを見るための文書でもあります。この2つ目の役割を前提にすると、文言は、評価者だけが読める言葉ではなく、部下が読んで自分の仕事に当てはめられる言葉で書くことになります。

評価基準の軸(ディメンション)の決め方:成果・行動・能力をどう置くか

評価の軸は、成果(何ができたか)、行動(どう進めたか)、能力(何ができるようになったか)の3つで組まれることが多いでしょう。3つのうち、成果の軸は仕事の結果として見えますが、行動と能力の軸は、上司が本人の仕事の途中を見ていなければ評価できません。軸を決めるときは、その軸をどの仕事のどの場面で見るのかを、軸の定義に書いておくことをおすすめします。

能力の軸に近い話が、上司と部下の間でどのくらい話されているかを見てみます。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で「スキルや力の向上」の話をしている人は22.2%でした(複数回答)。「具体的な仕事」の話をしている人は76.7%、「人事評価」の話をしている人は43.4%です。つまり、仕事そのものや評価の話はしていても、力を伸ばす話まではしていない人のほうが多い、ということです。

面談の時間の使い方でも同じ傾向があります。1万人調査では、面談の時間のうち「スキルや力の向上」の話が占める割合は、回答者の答えの平均で4.3%でした。「具体的な仕事」の話は47.2%、「人事評価」の話は14.0%です。面談についての数字ですが、評価の軸に「能力」を置いても、その軸に当たる話に普段の面談で使われている時間は短いと考えられます。一方、「スキルや力の向上」の話をしている人の39.6%は「面談が成果につながっている」と感じていて、していない人では29.7%でした。力の話をしている人のほうが、面談の成果を実感している割合は高いという結果です。

能力や行動の軸は、基準に書くだけでは評価の材料がたまりにくいと考えられます。軸の定義に「どの仕事の、どの場面で見るか」を書き、期の途中の面談でその場面を話題にする決まりとセットにすることをおすすめします。

たとえば、物流倉庫で出荷作業を担当する人の場合、3つの軸を出荷作業の例で書くと次のようになります。

軸出荷作業での例どの場面で見るか
成果出荷の誤りの件数。当日の締め時刻までに処理した件数月次の出荷の実績表
行動検品の手順を守っているか。数量や商品の不一致に気づいたとき、すぐに知らせているか現場での作業の様子。不一致があったときの連絡
能力新しい商品の扱いを、一人で覚えて作業できるか。後輩に手順を教えられるか新商品の入荷の時期。後輩が入った月

KAKEAIは、仕事は成果に対してクリアしなければならないものであると同時に、成長にとっての具体的な材料でもあると考えています。成果の軸と能力の軸は、別々の物差しというより、同じ出荷作業を2つの面から見るものです。基準の文言も、成果と能力を別の言葉で書くより、同じ仕事の例の中で書き分けるほうが、上司も部下も使いやすくなります。

人事から評価者に、軸を部署の仕事の例で書くことを頼む言い方の例です。

  • 評価基準の3つの軸を、皆さんの部署の仕事に置き換えた例を作りたいと考えています。出荷作業で言うと、「行動」の軸はどんな場面で見られますか。
  • 「能力」の軸は、新商品の入荷や後輩が入った月のように、見える時期が限られると思います。その時期に面談で話題にする、という決まりにしたいのですが、現場から見て無理はありますか。
  • 例は、評価者だけでなく本人にも期の初めに渡します。本人が読んで意味がわかる言葉でお願いします。
  • 「協調性」のような人柄の言葉は、できるだけ行動の言葉に直したいと考えています。出荷作業では、どんな行動がそれに当たりますか。

評価のルールで決めておきたい、期の途中の使い方

評価のルールには、期末の手順だけでなく、期の初めと途中に上司と部下が基準をどう使うかを書いておくことをおすすめします。基準を期末に初めて見る形では、本人は何を見られていたのかを、結果と一緒に知ることになります。

  • 期初:基準の例を、上司と部下が一緒に読む。部署ごとの仕事の例を見ながら、今期のこの人の仕事ではどの状態が「期待通り」に当たるかを二人で確認します。
  • 期中:月に1回、その時点での見通しを上司の考えとして伝える。評価の確定ではなく、「今のところ私はこう考えている」という話です。
  • 中間:上司が知らない仕事を本人に尋ねる。評価者が知っているのは、見た仕事と報告を受けた仕事だけです。
  • 期末:自己評価を聞いてから、上司の考えと理由を伝える。調整があった場合は、どこまでが上司の考えでどこからが調整かを分けて伝えます。

上司が、期初に部下と基準を読むときの言い方の例です。

  • 今期の評価の基準を、一緒に見てもらえますか。出荷作業に置き換えた例があるので、○○さんの今の仕事と比べて、違うところがないか確認したいんです。
  • 「行動」の軸は、検品の手順と、不一致に気づいたときの連絡の2つで見ようと考えています。他に、ここは見てほしいという場面があれば教えてください。
  • 「能力」の軸は、秋の新商品の入荷のときに、一人で扱いを覚えられたかで見たいと考えています。○○さんは、どう思いますか。

期の途中に、上司が見通しを伝えるときの言い方の例です。

  • 先月の出荷の誤りは1件でしたね。成果の軸は、今のところ「期待通り」に当たると私は考えています。
  • 数量の不一致に気づいて、すぐに声をかけてくれたことが2回ありましたね。行動の軸は、今のところ「期待通り」に進んでいると私は考えています。
  • 新商品の扱いについては、私がまだ見ていない部分があります。今どのあたりまで一人でできているか、教えてもらえますか。
  • 私の考えが違っていたら、遠慮なく言ってください。見えていない仕事があるかもしれません。
  • 後輩の△△さんに検品の手順を教えてくれていましたね。期初に話した能力の軸の場面なので、私が見ていないところも知りたいです。どんなふうに進めましたか。

部下の側から、基準について上司に尋ねる言い方の例です。

  • 「能力」の軸は、どの場面を見ていただけるのでしょうか。後輩に手順を教えている時間は、評価の対象に含まれますか。
  • 期の途中で、その時点でのお考えを伺う機会をいただけますか。期末に初めて聞くより、直せることが増えると思います。
  • 基準の例に書かれている「期待通り」は、私の今の仕事だとどの状態でしょうか。自分でも確認しておきたいです。

評価の基準やルールを決めるときに、おすすめしないこと

おすすめしないのは、項目を増やして評価を細かくすることと、普段の面談の記録を評価の材料にするルールにすることです。

  • 軸や項目を増やす。項目が多いほど上司が見ていない項目が増え、見ていない項目の点は印象で決まりがちです。逆に、全社の文言だけで粗く書くと、何を見るかが評価者ごとに変わります。見られる場面が決まっている項目に絞るほうが、評価の根拠を示しやすくなります。
  • 能力の軸を、人柄の言葉で書く。「協調性」「積極性」のような言葉は、人によって読み方が違い、本人も何を変えればよいのかがわかりません。「不一致に気づいたらすぐに知らせる」のように、行動の言葉で書きます。
  • 1on1の記録を、人事が評価の材料として読むルールにする。KAKEAIは、人事が1on1の記録の中身を読むことをおすすめしません。読まれる前提の面談では部下が話す中身が変わり、かえって上司が評価の根拠にできる材料が減りかねません。
  • 基準を評価者にだけ配る。本人が知らない物差しで測ると、結果を聞いたときに本人は根拠をたどれません。
  • 1on1の実施率を、管理職の評価の項目にする。KAKEAIは、実施率を管理職の目標にすることもおすすめしません。回数は数えられますが、面談の中で基準が使われたかどうかは、回数には表れないからです。

決めた基準やルールが使われているかは、何を見ればわかるか

基準やルールが使われているかどうかは、評価シートの提出率ではなく、期の途中のやり取りを振り返るとわかります。

  • 期初の面談で、上司と部下が基準の例を一緒に読んでいたでしょうか。
  • 行動や能力の軸について、上司が「どの場面で見るか」を部下に伝えていたでしょうか。
  • 期の途中に、その時点での見通しが上司の考えとして言葉になっていたでしょうか。
  • 期末の面談で、上司と部下が根拠にした仕事として、同じものを挙げていたでしょうか。

期初の面談で基準の例を一緒に読むことができていなければ、来期は基準の文言を直すより先に、部署ごとの仕事の例を作るところから始めてみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

評価の根拠を期の途中の事実に置きたいが、1on1の記録を人事が読む運用にはしたくないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

導入の前に、記録の見え方を確かめるとき。

1on1の記録が誰に見えるかを、上司と部下に前もって伝えられます。

文字起こし、「1on1のAI要約」、ダイジェスト、「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)は、1on1をするお二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。要約やアドバイスの文章は、人を評価・採点する言葉を使わず、話された事実の言葉で書くように作られています。

評価の時期に、上司へ案内を出すとき。

上司が、期末の記憶ではなく期の途中の1on1の記録をもとに評価をつける運用を、人事が記録の中身を読まずに進められます。

上司は、部下ごとに、履歴のカードの「1on1のAI要約」、「概要」の画面のダイジェスト、「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標の一覧の画面)で、その期に二人で話したことと、決めた次の一歩とその実行を見返せます。これらはシステム管理者には表示されないため、人事が中身を読まずに、見返してから評価をつけるよう勧められます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

決まった一歩は2件、実行済みは1件です。…小野寺さんが海外仕様の要件表…を6月15日までに作成することが決まり、6月15日に実行済みとなっています。…

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ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

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よくある質問

人事評価の基準やルールを決めるとき、何を決めればよいですか。

人事評価の基準やルールを決めるときは、評価の軸(成果・行動・能力など)・段階の定義・重み・評価者と調整会議の進め方・時期・本人への開示・異議の受け方の7つを、1つのルールとして決めます。抜けやすいのは、軸ごとに「どの仕事のどの場面で見るか」を書くことと、期の初めと途中に上司と部下が基準を一緒に見る機会を決めることです。基準は、期末の物差しであると同時に、期の初めから二人が同じものを見るための文書です。

人事評価のディメンション(評価の軸)とは何ですか。

人事評価のディメンションとは、評価で何を見るかの柱のことです。成果(何ができたか)・行動(どう進めたか)・能力(何ができるようになったか)の3つで組まれることが多いです。成果は仕事の結果として見えますが、行動と能力は、上司が本人の仕事の途中を見ていなければ評価できません。軸を決めるときは、その軸をどの仕事のどの場面で見るのかを定義に書き、期の途中の面談で話題にする決まりとセットにすることをおすすめします。

評価基準は、どのくらい具体的に書けばよいですか。

評価基準は、本人が読んで「自分の仕事ではどの状態がBか」がわかる具体さで書くことをおすすめします。全社の文言は「主体的に業務を改善する」のような言葉でもかまいませんが、部署ごとに具体的な仕事の例に置き換えた文書を作り、評価者と本人の両方に期の初めに渡します。「協調性」「積極性」のような人柄の言葉は、人によって読み方が違うので、「不一致に気づいたらすぐに知らせる」のように行動の言葉にします。

1on1の記録を人事評価の材料にするルールは、作ってよいですか。

1on1の記録を人事が読んで評価の材料にするルールは、おすすめしません。読まれる前提の面談では部下が話す中身が変わり、かえって上司が評価の根拠にできる材料が減りかねないからです。評価の材料は、上司自身が期の途中に見た事実と、本人から聞いた仕事にします。評価の根拠を書くのは、記録を読んだ人事ではなく上司自身です。

決めた評価基準が現場で使われないのは、なぜですか。

考えられる理由は、文言が部署の仕事の例になっていないことと、期の途中に基準を一緒に見る機会がルールにないことです。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で「スキルや力の向上」の話をしている人は22.2%で、「具体的な仕事」の76.7%と比べると少ない数字でした。面談についての数字ですが、能力の軸に当たる話は、普段の面談では話題にならないことが多いと考えられます。だからこそ、期初に基準を一緒に読む機会や、期の途中に話題にする時期を、ルールに書いておきます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/performance-review-criteria-and-rules-how-to-set

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: