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1on1のガイドライン・マニュアル・教科書
先に答え
1on1のガイドラインやマニュアルに書くのは、目的、頻度と時間の下限(月1回30分から、二人で見直してよい)、始め方、終わり方、記録を誰が読めるか、相談先の6つで十分です。始め方は、部下が「話したいこと」と「上司に期待すること」を伝えることで、終わり方は、次に取り組むことを二人で決めることです。KAKEAIの1万人調査では、面談が毎回またはほぼ毎回そのあとの行動につながっている人の61.3%が、「面談が成果につながっている」と感じていました。半分くらいの回の人では15.7%です。話したことを行動につなげるために、次に取り組むことを決める終わり方を手引きの中心に置くことをおすすめします。手引きは、上司と部下の両方に配ってください。
数字で見る
KAKEAIの1万人調査では、面談の頻度や時間といった形と成果の実感との関係は小さなものでした。関係が大きいのは、面談がそのあとの行動につながっているかどうかと、部下に上司への期待があるかどうかです。1on1のガイドラインやマニュアルは、形の決まりを最小限にして、毎回の始め方と終わり方を中心に書き、上司と部下の両方に配ることをおすすめします。
- 29.8%
- 1万人調査
- 上司との面談が「ほぼ毎回」そのあとの行動につながっていると答えた人の割合
- 「毎回」は9.4%、最も多い答えは「半分くらいの回でそうなっている」の40.9%でした。毎回またはほぼ毎回の人の成果の実感は61.3%、半分くらいの人では15.7%で、行動につながる人ほど成果を実感しています。次に取り組むことを二人で決める終わり方は、ここから考えたものです。
- 41.7%
- 1万人調査
- 上司との面談1回あたりの時間として、「30分」と答えた人の割合
- 60分は21.5%、20分は13.8%でした。30分が最も多い答えで、手引きの時間の目安にしやすい数字です。ただし、頻度・時間・場所・話題の4つを合わせても、成果の実感の差のうち説明がつくのは5.4%で、時間の長さの決まりを細かくする必要は小さいでしょう。
- 8.4%
- 1万人調査
- 上司に期待することとして「期待していることは特にない」を選んだ人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 具体的なアドバイスや一緒に考えることなど、上司に期待することがある人では39.3%でした。上司に期待することがある人のほうが、面談の成果を実感しています。部下が自分の期待を言葉にしやすいように、手引きには部下の章も置くことをおすすめします。
この調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、会社のガイドラインやマニュアルの有無は尋ねていません。数字は、手引きに何を書くかを決めるための手がかりとして示しています。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
1on1のガイドライン・マニュアルに書くこと: 形は最小限に、 始め方と終わり方を決める
1on1(上司と部下が1対1で定期的に行う面談)のガイドラインやマニュアルに書けるのは、頻度・時間・場所といった形と、毎回の始め方と終わり方です。このページは、その両方を1枚にまとめた手引きとして読めるように作りました。上司の立場でも、部下の立場でも、人事の立場でも、必要な章から読めます。
形の決まりは、最小限でかまいません。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談の頻度・時間・場所・話題と、面談が成果につながっていると感じるかどうかとの関係は小さなものでした。4つを合わせても、成果の実感の差のうち説明がつくのは5.4%です。つまり、形を細かく決めるだけで成果の実感が変わるとは考えにくい、ということです。
一方で、始め方と終わり方は、手引きに書く価値があります。1万人調査では、面談が「ほぼ毎回」そのあとの行動につながっている人は29.8%、「毎回」は9.4%で、最も多い答えは「半分くらいの回でそうなっている」の40.9%でした。毎回またはほぼ毎回つながっている人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は61.3%で、半分くらいの人では15.7%です。1万人調査の結果の中で、面談が行動につながっているかどうかは、成果の実感と最も関係の強い点でした。調査は面談の終わり方までは尋ねていません。ただし、話したことを行動につなげるには、終わりに次に取り組むことを二人で決めておくことが役に立つと考えられます。この終わり方を手引きの中心に置くのは、そのためです。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1は仕事と成長を前に進めるための時間だと考えています。手引きの各章は、この目的に沿って書いています。
1on1の手引き(1枚版): 目的・頻度と時間・前・最中・あと
1on1の進め方を1枚にまとめると、次の表になります。詳しい進め方は、関連するページに分けて書いてあります。
| 項目 | 手引きの内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 目的 | 部下の | 「何のための |
| 誰と誰が | 部下の | 上司が |
| 頻度と時間 | まず続けやすい | 1万人調査で |
| 1on1の前 | 部下は | 期待することは |
| 最初の2分 | 上司が | 部下が |
| 本題 | 部下の | 上司の |
| 終わりの5分 | 次に取り組むことを | 決めたことは |
| 1on1のあと | 上司は | 前回 |
表の「頻度と時間」の月1回30分は、上限ではなく、まず続けやすい回数です。1万人調査では、面談の頻度が高い人ほど成果の実感は高くなっています。会える間隔で始めて、続いてきたら二人で見直してください。
上司の立場で読む1on1の手引き: 最初の一言と、 終わりの一言
上司の側で手引きとして持っておきたいのは、最初の一言と終わりの一言の2つです。以下では、倉庫の在庫管理を受け持っている部下と、月末の棚卸しの手順を見直す場面を例にします。
1on1の最初は、今日話したいことと、上司に期待することを尋ねます。
- 今日は、何から話しましょうか。聞いてほしい、一緒に考えてほしい、意見がほしい、どれでも遠慮なく教えてください。
- 棚卸しの手順の件は、前回「一緒に考えてほしい」と聞いていました。今日もその続きでいいですか。
「一緒に考えてほしい」と言われたら、先に部下の案を聞いて済ませるのではなく、何に困っていて、どうしたいのかを把握することから始めます。
- 今の手順で、一番時間がかかっているのはどの作業ですか。それを減らしたいのか、ミスを減らしたいのか、どちらが近いですか。
- ここまでの話を聞いて、私は、数え直しが2回入っているところに一番時間がかかっていると感じました。○○さんはどう思いますか。
意見を求められたときは、まず相手の考えを尋ね、そのうえで上司の意見を具体的に言います。
- 私の意見を言う前に、○○さんはどの案がよいと考えていますか。
- 私なら、まず数え直しを1回にして、翌月の棚卸しで差が出るかを見ます。差が出なければ、そのまま手順を変えます。
終わりの5分は、次に取り組むことを部下が自分の言葉で話す時間にします。上司が引き受けたことも伝えます。
- 残り5分になりました。次の棚卸しまでに、何から試してみましょうか。
- 私は、数え直しを1回にすることを、来週の課内の打ち合わせで共有しておきます。
部下の話が「特にありません」で止まる回は、上司から仕事の話を出してかまいません。
- では、私から1つ伺ってもいいですか。先月の棚卸しで差が出た商品は、その後どうなりましたか。
部下の立場で読む1on1の手引き: 話したいことと、上司に期待することを伝える
部下の側で手引きとして持っておきたいのは、1on1の前に「話したいこと」と「上司に期待すること」を1行で伝えることです。上司は、部下が何を期待しているかを聞かないかぎり、その回に合う関わり方を選びにくいものです。
1万人調査では、面談で上司に期待することとして「期待していることは特にない」を選んだ人が15.6%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は8.4%で、「具体的なアドバイスがほしい」「一緒に考えてほしい」などの期待がある人(39.3%)を大きく下回っています。上司に期待することがある人のほうが、面談の成果を実感しています。部下が自分の期待を言葉にしやすいように、この手引きには部下の章を置いています。
1on1の前日までに、チャットやメモで次のように伝えます。
- 明日の1on1では、棚卸しの数え直しを減らす案について、一緒に考えていただきたいです。
- 先月の棚卸しで差が出た件は、原因が分かったので報告だけさせてください。5分で済みます。
1on1の最中は、上司の対応が期待と違うと感じたら、その場で言い直してかまいません。
- ありがとうございます。今日はアドバイスの前に、まず私の考えを聞いていただけますか。
- ここは、私では判断できないので、課長に決めていただきたいです。
終わりには、次に取り組むことを自分の言葉で言います。
- 次の棚卸しまでに、数え直しを1回にした手順書を作って、前日までにお送りします。
- 課長には、課内の打ち合わせでの共有をお願いしてもよいでしょうか。
評価の見通しは、期末まで待たずに普段の1on1で尋ねてよいことです。
- 棚卸しの仕事について、今の時点での評価を伺えますか。期末より前に分かれば、直せるところは今のうちに直したいです。
会社として1on1のガイドラインを作るときに、 書くことと書かないこと
人事の立場で1on1のガイドラインを作るときは、書くことより、書かないことを先に決めるとよいでしょう。KAKEAIの考えでは、次の3つは書かないほうがよいものです。
- 実施率を管理職の目標にすること。KAKEAIは、1on1の実施率を管理職の目標にすることをおすすめしません。実施したかどうかの数字は、面談が仕事を前に進めたかどうかを示しません。1万人調査の回答者は全員が上司と定期的に面談をしている人ですが、面談が成果につながっていると感じている人は31.9%でした。全員が面談をしている人の中でも、成果の実感はこの割合にとどまる、ということです。
- 人事が1on1の記録の中身を読むこと。記録が人事に読まれると分かっていれば、部下が話せることは減りがちです。会社の決まりとして記録が要る場面(ハラスメントの相談や体調への配慮など)は、ガイドラインに手順を分けて書きます。
- 上司の関わり方を1つに決めること。「上司は聞き役に徹する」「1on1では仕事の話をしない」のような決まりは、意見やアドバイスを求めている部下の期待に応えにくくなります。
書くことは6つで十分です。目的、頻度と時間の下限、始め方(部下が話したいことと上司に期待することを伝え、上司が尋ねる)、終わり方(次に取り組むことを二人で決める)、記録を誰が読めるか、困ったときの相談先です。頻度と時間は「月1回30分から。二人で見直してよい」のように、下限だけを書くことをおすすめします。
ガイドラインを配るときは、上司だけでなく部下にも同じものを配り、説明会も両方に向けて行ってください。1on1の成果の実感と関係が大きい2つ(上司に期待することがあるか、面談が行動につながっているか)は、どちらも、部下自身が期待を伝え、次に取り組むことを決めることに関わります。そのため、手引きが部下に届いていなければ、この2つは変わりにくいと考えられます。
- このガイドラインは、上司の方だけでなく、上司と1on1をする皆さんにも同じものをお配りしています。前日までに「話したいこと」と「上司に期待すること」を1行で伝えることを、皆さんにお願いしたいからです。
1on1のガイドラインやマニュアルが役に立っているかを、 どこで見るか
1on1のガイドラインやマニュアルが役に立っているかどうかは、実施率や記録の件数ではなく、二人の1on1の始まり方と終わり方で分かります。上司と部下のそれぞれが、次の点を振り返ってみてください。
- 1on1の最初に、話したいことと上司に期待することが、部下の言葉で挙がっているでしょうか。
- 1on1の終わりに、次に取り組むことが部下自身の言葉になり、上司が引き受けたことも決まっていたでしょうか。
- 次の1on1を、上司が引き受けたことの報告と、前回決めたことの続きから始められたでしょうか。
- 3か月続けたあとで、頻度や時間を二人で見直す話ができたでしょうか。
人事の立場では、上司と部下の両方に「1on1の終わりに、次に取り組むことが決まっていますか」と尋ねてみてください。実施率が高くても、この問いに「決まっていない」と答える人が多いなら、ガイドラインのうち見直すのは、終わりの5分の書き方です。
- 1on1のことで1つ伺います。終わりに、次に取り組むことは決まっていますか。決まっていない回が多ければ、手引きの終わり方の章を見直したいと考えています。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
1on1が形だけになっていないかを会社として把握し、行動につながる1on1を続けたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
画面の右上の「Get Advice」で。
実施率だけを追うのではなく、 マネジャー一人ひとりが自分の1on1の変化と次に試すことを確かめられる状態をつくれます。
マネジャーご自身の1on1をふりかえる画面。マネジャーごとに、直近1か月の1on1のまとめと変化、Kakeai AI が挙げる1on1をよりよくするための3つのポイント、強みと伸び代が表示されます。マネジャー権限をお持ちの方ご本人に加え、マネジャーを支える立場として、システム管理者の方もご覧いただけます(ご契約によっては、マネジャーを支える役として設定された方も)。1on1ごとの文字起こしや「1on1のAI要約」そのものは、システム管理者には表示されません。
毎回の1on1の始まりと、終わりが近いときに。
始まりに用件と期待することを確かめ、 終わりに次の一歩を決める流れを、 研修やルールの文書だけに頼らず、 毎回の1on1の画面の中で続けやすくなります。
始まりには、Kakeai AI が開始の挨拶で、準備されたテーマと期待する対応、前回決まった次の一歩を挙げます。前回の一歩があればその担当の方に、無ければテーマを選んだ方に、最初の一言を向けます。終わりが近づくと、画面の左の列が次の一歩の候補の一覧に切り替わります。残り時間が少ないときは、Kakeai AI のメッセージで、担当と期限を確かめるよう促すこともあります。
残り4分ほどです。今日話した「一次調査の報告」の件で、一歩の候補が2つ出ています。「競合調査の表に代理店が日系か現地かの列を追加する」と「試算のやり方に割合の根拠(理由)を書く手順を入れる」、それぞれいつまでにやるかをお二人で一つ確かめて終わりませんか?森さん、いかがでしょう?
1on1の実施中と終了後の記録で。
文字起こしや「1on1のAI要約」などの記録が誰に見えるかを、 導入のときに社員へ説明できます。
文字起こし、「1on1のAI要約」、「この1on1へのメモ」、次の一歩は、お二人の画面に表示されます。「1on1前のAIアドバイス」と「1on1後のAIアドバイス」は、それぞれご本人向けの内容です。いずれも、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。
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よくある質問
1on1のガイドラインには、 何を書けばよいですか。
1on1のガイドラインに書くのは、次の6つで十分です。目的(仕事と成長を前に進めること)、頻度と時間の下限(月1回30分から)、始め方(部下が話したいことと上司に期待することを伝え、上司が尋ねる)、終わり方(次に取り組むことを二人で決める)、記録を誰が読めるか、困ったときの相談先です。KAKEAIの1万人調査では、頻度・時間・場所・話題と成果の実感との関係は小さなものでした。
1on1のマニュアルは、 上司だけに配ればよいですか。
1on1のマニュアルは、上司だけでなく部下にも同じものを配ることをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待することとして「期待していることは特にない」を選んだ人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は8.4%でした。上司に期待することがある人では39.3%です。上司に期待することを伝えるのは部下の側なので、部下が読まないマニュアルでは、始め方が変わりにくいと考えられます。
1on1の頻度と時間は、 マニュアルでどう決めればよいですか。
1on1の頻度と時間は、マニュアルでは下限だけを書き、「月1回30分から。二人で見直してよい」と書くことをおすすめします。KAKEAIの1万人調査では、1回の時間として最も多い答えは30分(41.7%)でした。頻度が高い人ほど面談の成果を実感している傾向はありますが、頻度・時間・場所・話題の4つを合わせても、成果の実感の差のうち説明がつくのは5.4%です。細かく決めるより、続けやすい回数で始めて二人で見直すほうが現実的です。
1on1の教科書や本で学ぶとき、 何を基準に選べばよいですか。
1on1の教科書や本を選ぶときは、上司の関わり方を1つの型(聞き役に徹する、質問で気づかせるなど)として教えているものより、部下の期待に応じて関わり方を変えることを書いているものを選ぶとよいでしょう。終わりに次に取り組むことを決める、という終わり方が書かれているかも見てください。KAKEAIは、上司の関わり方をあらかじめ1つに決めておくことをおすすめしません。部下が上司に期待することは、人と回によって異なるからです。
1on1のガイドラインを作ったあと、 守られているかをどう確認すればよいですか。
1on1のガイドラインが役に立っているかは、実施率や記録の件数ではなく、上司と部下の両方に「1on1の終わりに、次に取り組むことが決まっていますか」と尋ねて確認します。実施率が高くても、この問いに「決まっていない」と答える人が多いなら、見直すのは終わり方の書き方です。人事が1on1の記録の中身を読んで確認する方法は、おすすめしません。記録が読まれると分かっていると、部下が話せることが減ると考えられるからです。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/1on1-guideline-manual-handbook
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: