部下の方へ上司との関わり
上司の顔色をうかがってしまうとき
先に答え
上司の顔色をうかがってしまうときは、気にする自分を責めるより、機嫌から上司の考えを推し量っていた場面を、言葉での確認に1つずつ置き換えてみてください。たとえば「今、5分ほどよろしいですか」と都合を尋ねることや、気になった点を直接尋ねること、上司に期待することを先に伝えることです。KAKEAIの1万人調査では、面談で評価や見られ方が気になり本音が話せないという困りごとを挙げた人が9.3%いました。同じように言葉を選んでいる人は、一定数います。変えたいのは気持ちではなく、気にしたあとの行動です。
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評価や見られ方が気になって本音を話せないと感じている人は一定数いますが、その人たちの面談の成果の実感は、回答者全体と並んでいます。また、Kakeai AI 1on1の利用データでは、1on1の前に上司に期待することを選んだ回とそうでない回とで、1on1の直後の部下の感想はほとんど変わりません。上司の機嫌を推し量るより、都合や気になった点を言葉で尋ね、上司に期待することを先に伝えることをおすすめします。
- 9.3%
- 1万人調査
- 面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人の割合
- 20代の回答では14.4%、60代の回答では5.7%でした。挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は32.7%で、回答者全体の31.9%と並んでいます。
- 60.4%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1の直後に部下が送るすっきり度が4以上だった割合(上司に期待することが選ばれていなかった回)
- 上司に期待することが選ばれていた1on1では、期待の種類ごとに63.9%〜67.3%でした。差は数ポイントで、期待を先に伝えた回で、直後の部下の感想が低くなっている、ということはありません。
1万人調査は、上司との定期的な面談で困っていることを尋ねたもので、普段の職場で上司の顔色をうかがうかどうかは尋ねていません。すっきり度の割合は、部下がすっきり度を送った1on1だけを集計したものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
上司の顔色をうかがってしまうとき: 推測を、言葉での確認に置き換える
上司の顔色をうかがってしまうときは、気にする自分を責めるより、上司の機嫌から上司の考えを推測していた場面を、言葉での確認に1つずつ置き換えてみてください。相手の様子に気を配ること自体は、仕事の上での気配りでもあります。困るのは、機嫌を推し量るうちに、伝えるべきことを後に回したり、自分の意見を引っ込めたりしてしまうことです。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごととして、「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人が9.3%いました。20代の回答では14.4%、60代の回答では5.7%です。評価や見られ方を気にして言葉を選んでいる人は、一定数いるということです。
一方で、この困りごとを挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は32.7%で、回答者全体の31.9%と並んでいます。評価や見られ方が気になっている人でも、面談の成果を感じている割合は、全体と変わらないということです。
面談についての数字ですが、普段のやり取りでも、上司の反応を気にすること自体を無理に消そうとしなくてよいと考えられます。変えたいのは、気にしたあとの行動です。以下では、顧客向けのウェビナー(オンラインのセミナー)の企画を任されている部下を例にします。
| 顔色をうかがってしまう場面 | 起きやすいこと | 言葉での確認に置き換えた一言 |
|---|---|---|
| 上司の | 悪い | 「今、 |
| 上司の | 自分の | 「私は |
| 指示の | 推測が | 「先ほど |
| 頼まれたことを | 仕事が | 「お引き受けするなら、 |
場面ごとの、顔色をうかがう代わりの最初の一言
上司の機嫌が悪そうで、 報告や相談を切り出せないとき
機嫌がよくなるのを待つより、上司の都合を言葉で尋ねます。急ぎかどうかと、かかる時間を添えると、上司が自分で都合を選べます。
- 今、5分ほどよろしいですか。ウェビナーの集客について、ご報告が1つあります。
- お忙しそうなので、用件はチャットでお送りしておきます。お手すきのときに、5分だけお時間をいただけますか。
悪い知らせほど、結論を先に、短く伝えます。
- 申し込みが、目標の半分にとどまっています。対策の案を2つ考えたので、ご意見を伺いたいです。
上司の反応を見て、 意見を引っ込めてしまうとき
意見は、理由と一緒に1つだけ伝え、最後に上司の考えを尋ねます。上司の反応が気になっても、言い終えてから聞くほうが、自分の考えが伝わります。
- 私は、開催日を1週間後ろにずらしたほうがよいと考えています。告知の期間が、今のままでは2週間しか取れないからです。○○さんはどう思われますか。
- 先ほどの案で、気になっている点があれば教えていただけますか。直せるところは直したいです。
指示の意図を、 表情や口調から推測してしまうとき
表情や口調から意図を推し量る代わりに、気になった点を直接尋ねます。推測で直すより、やり直しが少なく済みます。
- 先ほど少し考え込んでいらしたのは、どの点が気になったからでしょうか。教えていただけると、直す方向がわかります。
- 案内の文面は、どのお客様に一番読んでいただきたいとお考えですか。
頼まれたことを断れないとき
断ることに気が引けるときは、断るのではなく、優先順位の相談として伝えます。
- 今週は、ウェビナーの準備で手一杯です。お引き受けするなら、どちらを後に回すかをご相談できますか。
- この資料は、来週の水曜からなら取りかかれます。それで間に合いますか。
評価が気になって、 困っていることを言えないとき
困っていることを言うと評価が下がるのでは、と気になるときも、早めに相談したほうが、二人で打てる手が増えます。自分で進めた範囲と、どこで止まっているかを一緒に伝えます。
- 実は、登壇者との日程の調整で行き詰まっています。候補日を3つまで絞ったところで、先方からの返事が止まっています。
- もう少し自分で進めてからと思っていましたが、早めにご相談したほうがよいと考えました。
- 今の進め方で、○○さんから見て気になっている点はありますか。早めに直したいです。
機嫌を推し量る代わりに、 上司に期待することを先に伝える
顔色をうかがう場面を減らすには、話しかけるときに、自分が上司に期待すること(知っておいてほしいのか、意見や判断がほしいのか)を先に伝えるのも1つの方法です。上司の反応から「何を求められているのか」を読み取ろうとする代わりに、自分から先に言葉にします。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」では、1on1の前に、部下が話したいテーマと、上司に期待することを選べます。終えたあとには、部下がその回の感想を、すっきり度(0〜5の6段階)として送れます。その利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、部下がすっきり度を送った回のうち、上司に期待することが選ばれていなかった回で4以上だったのは60.4%でした。上司に期待することが選ばれていた回では、期待の種類ごとに63.9%〜67.3%です。上司に期待することを選んだ回とそうでない回とで、1on1の直後の部下の感想はほとんど変わらないということです。
- 次の1on1では、集客の対策について、○○さんのご意見を伺いたいです。
- 今日は、決めていただきたいことが1つと、ご報告が1つあります。
- この件はご報告だけなので、聞いていただければ大丈夫です。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司との関係は、仕事の話を前に進める中でできていくものだと考えています。ただし関係には段階があり、まだ身構えている段階と、困りごとを溜めずに言える段階とでは、同じ一言の届き方が違います。顔色をうかがってしまうのが、まだ身構えている段階なら、関係ができるのを待つより、小さな確認や相談を重ねることから始めるとよいでしょう。
上司の顔色をうかがう癖を減らすときに、 避けたいこと
- 上司の機嫌がよいときを見計らって、話すのを待ち続ける。待つ間に、悪い知らせや判断の要ることが遅れていきます。都合を言葉で尋ねるほうが早く話せます。
- 気にしないように、気持ちだけで抑え込もうとする。気になる気持ちはすぐには消えません。気持ちより、話しかけるときの最初の一言を変えるほうが続けやすいでしょう。
- 逆に、上司の状況をまったく見ずに話しかける。会議の直前や、急ぎの対応をしている最中かどうかに気を配ることは、そのまま続けてかまいません。そのうえで、都合を尋ねます。
- 上司の反応に合わせて、自分の意見を何度も変える。意見を変えるなら、新しい理由があるときにします。
- 「評価が下がった」と、一人で決めつける。評価の見通しが気になるときは、1on1で「今の進め方で、気になっている点はありますか」と尋ねてかまいません。
上司が怒鳴ったり人格を否定する言葉を使ったりして、顔色をうかがわずにいられない状態が続くときは、自分の癖の問題として抱え込まず、人事の担当や会社の相談窓口に相談してください。眠れない日や、出勤の前に体調が崩れる日が続くときは、産業医に相談します。
顔色をうかがう場面が減ってきたかの振り返り方
顔色をうかがう場面が減ってきたかどうかは、気にならなくなったかではなく、上司とのやり取りの中身に表れます。この数週間を、次のように見直してみてください。
- 報告や相談を後に回した日が以前より減っていたら、次は、自分の意見を理由と一緒に1つ伝えることに取り組みます。
- 上司の都合や判断の基準を、表情から推し量ったままにしている仕事があれば、次に話すときに上司の言葉で尋ねます。
- 自分の意見を理由と一緒に伝えられた場面があったら、そのとき上司がどう答えたかを覚えておくと、次に意見を言うときの手がかりになります。
- 1on1で上司に期待することをまだ伝えていなければ、次の1on1の冒頭で一言添えてみてください。
全部を一度に変える必要はありません。次に上司に話しかけるとき、「今、5分ほどよろしいですか」と都合を尋ねることから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司と合わない、嫌われているのではと感じるときや、異動を考えるほど関係がつらいときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
1on1の前に、「1on1の準備」で。
上司に何を期待しているかを、 機嫌から推し量る代わりに、 1on1の最初に二人が同じ画面の言葉で確かめられます。
次の1on1のテーマを選び、テーマごとに上司に期待する対応を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示されます。1on1が始まると、Kakeai AI がテーマと期待する対応を挙げ、前回の一歩があればその担当の方に、無ければテーマを選んだ方に、最初の一言を向けます。期待する対応が選ばれていない回には、どう関わってほしいかを尋ねることもあります。
…準備されたテーマは「今後のキャリア」×「話を聞いてほしい」と「次世代コントローラの海外展開(10月量産)」×「一緒に考えてほしい」の2つです。藤本さん、いかがでしょう?
1on1のあと、「1on1後のAIアドバイス」で。
「大丈夫です」のような短い返事で終わった場面について、 次に上司へ何を伝えるかを、 次の1on1の前に考えておけます。
ご自身向けの内容で、上司には別の内容が表示されます。「今回よかった点」と「次の1on1や日常へ向けて」に分かれ、短い返事のまま話が先へ進んだ場面があると、次に自分から添えられる一言が提案されることがあります。
…次回、要件表を見せる場面で、兼務の実態について一言添えてみることができます。たとえば「要件表はこの形で進めます。兼務の負荷は今のところ問題ないです」のように、状況を自分の言葉で短く置くだけで、柳瀬さんの気遣いに応える形になります。…
ホームの「この先1週間のポイント」で。
上司からの言葉が少ないと感じる時期にも、 二人で決めたことを自分が実行できているかを、 事実で確かめられます。
Kakeai AI が、1on1の予定や期限、実行した次の一歩などから、この先1週間に気にかけるとよいことを最大3件、短い文にします。ホームはご本人だけに表示されます。上司との1on1についての文は、ご自身の準備と二人で決めたことだけで書かれ、上司を評する文は書かれません。
あなたと柳瀬さんで決めた競合3社の一次調査(拠点・代理店・力を入れている国)を表にまとめる作業を、実行しました。分担の最初の一手が形になっています。…
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
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- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
上司の顔色をうかがってしまうのは、 性格の問題ですか。
上司の顔色をうかがってしまうことを、性格の問題と決めつける必要はありません。相手の様子に気を配ることは、仕事の上での気配りでもあります。困るのは、機嫌を推し量るうちに、伝えるべきことを後に回したり、意見を引っ込めたりしてしまうことです。気持ちを変えようとするより、都合や気になった点を言葉で尋ねるなど、話しかけるときの最初の一言を変えることから始めるとよいでしょう。
上司の機嫌が悪そうなときに、 報告しなければならないことがあったらどうすればよいですか。
上司の機嫌が悪そうなときでも、報告しなければならないことは、機嫌がよくなるのを待たずに伝えます。「今、5分ほどよろしいですか。ご報告が1つあります」と都合を尋ね、急ぎでなければ、都合のよい時間を上司に選んでもらいます。悪い知らせほど、結論を先に短く伝え、考えた対策の案を添えると、上司もすぐに次の手を考えられます。
上司の顔色をうかがわずに、 自分の意見を言うにはどうすればよいですか。
上司に自分の意見を言うときは、意見を1つに絞り、理由と一緒に伝えてから、上司の考えを尋ねます。「私は、開催日を1週間後ろにずらしたほうがよいと考えています。告知の期間が2週間しか取れないからです。○○さんはどう思われますか」のような形です。上司の反応が気になっても、言い終えてから聞くほうが、自分の考えが伝わります。意見を変えるのは、新しい理由が出てきたときにします。
1on1で、上司の顔色をうかがってしまうときはどうすればよいですか。
1on1で上司の顔色をうかがってしまうときは、話したいことと上司に期待することを、1on1の前か冒頭で伝えるとよいでしょう。「今日は、決めていただきたいことが1つと、ご報告が1つあります」のように自分から先に言葉にすると、上司の反応から何を求められているのかを推し量らずに済みます。評価が気になって困っていることを言いにくいときも、自分で進めた範囲と、どこで止まっているかを一緒に伝えると、相談を切り出しやすくなります。
上司の顔色をうかがうことに疲れてしまったときは、 どうすればよいですか。
上司の顔色をうかがうことに疲れ、眠れない日や出勤の前に体調が崩れる日が続くときは、やり取りの工夫より先に産業医に相談してください。産業医の面談を受ける手続きは、人事の担当に尋ねられます。上司が怒鳴ったり人格を否定する言葉を使ったりして、顔色をうかがわずにいられない状態が続くときは、自分の癖の問題として抱え込まず、人事の担当や会社の相談窓口に相談します。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/worrying-about-boss-mood-and-reactions
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
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