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会社に管理職が多すぎるのは、 なぜか
先に答え
会社に管理職が多すぎるように見える理由は、1つではありません。給与や等級を上げる道が管理職への昇進しかない、組織を細かく分けてチームごとに長を置いてきた、といった理由が考えられます。事業の統合のあとも役職が残っていることや、部下のいない管理職を置いていることもあります。多すぎるかどうかは、人数の割合だけでなく、部下のいない管理職の役割や、承認の段階の数も見るとよいでしょう。見直すときは、役職と処遇を分ける仕組みを整え、役割が変わる本人の考えを先に聞きます。処遇や就業規則が関わる点は、人事の担当や専門家と一緒に進めてください。
会社に管理職が多すぎるのはなぜか: 考えられる理由は1つではない
会社に管理職が多すぎるように見える理由は、1つではありません。人事の制度や組織の分け方、事業の歴史が重なって、今の人数になっていると考えられます。そのため、理由を見ないまま人数だけを減らすと、別の問題が生まれるおそれがあります。
考えられる理由と、見ておきたい点、見直しの方向を、次の表にまとめました。どれか1つに当てはまるとは限らず、いくつかが重なっていることもあります。
| 考えられる理由 | 見ておきたい点 | 見直しの方向 |
|---|---|---|
| 給与や | 管理職にならずに | 専門職の |
| 組織を | 部下が | チームの |
| 事業の | 役職の | 役職の |
| 部下のいない | 部下のいない | 役割と |
| 管理職の | 等級、 | まず数え方を |
部下のいない管理職がいること自体は、悪いことではありません。専門の力に見合う処遇をするための仕組みとして、研究や技術、法務などの仕事で置かれることもあります。見直したいのは、役割や期待することがはっきりしないまま、役職だけが残っている場合です。
管理職が多すぎるかどうかを、 人数の割合だけで判断しない
管理職が多すぎるかどうかは、社員に占める管理職の割合だけでは判断できません。業種や仕事の性質によって、必要な管理職の数は変わるからです。人数の割合と一緒に、次の4つを見ることをおすすめします。
- 部下がいる管理職と、部下のいない管理職の数。同じ「管理職が多い」でも、どちらが多いかで見直し方が違います。
- 1人の管理職と一緒に仕事をしている部下の数のばらつき。部下が1人か2人の管理職と、十数人を見ている管理職が同じ部署にいる場合は、人数よりも配置の問題かもしれません。
- 1つの判断に要る承認の段階の数。課長、次長、部長と同じ書類の承認が重なっていると、判断に時間がかかります。
- 部下一人ひとりにとって、仕事を決め、日々見ている直属の上司が誰か。上司が何人もいるように見えて、誰に相談すればよいかが分からない部下がいないかを見ておきます。
最後の点は、部下の側から見たときの分かりやすさです。管理職の数が多くても、一人ひとりの直属の上司がはっきりしていて、その上司が部下の仕事を見ていれば、部下は迷わずに相談できます。逆に数が適切でも、直属の上司が部下の仕事を見ていなければ、部下は相談先に迷い、仕事も進みにくくなります。
管理職が多すぎるときの見直し方: 役職と処遇を分け、 役割を言葉にする
見直しは、人数を減らすことから始めるのではなく、管理職に何を任せるのかを言葉にすることから始めるとよいでしょう。そのうえで、次のような方法を、会社の事情に合わせて組み合わせます。
- 専門職の等級をつくる:管理職にならなくても、専門の力で処遇が上がる道を用意します。管理職を希望しない人が、昇進のためだけに管理職になることを避けやすくなります。
- 管理職の役割を言葉にする:部下がいる管理職には、部下の仕事を決めて日々見ることと、評価の見通しを伝えることを会社が期待している、と人事から伝えます。部下のいない管理職にも、任せる仕事と期待することを伝えます。
- 承認の段階を減らす:同じ書類を何人もの管理職が承認している仕事を洗い出し、段階を減らします。
- 新しく管理職に登用する基準を見直す:年次や在籍年数ではなく、任せたい役割に合うかどうかで考えます。
役職や等級を変えることは、給与や退職金、就業規則に関わります。役職を外す、等級を変えるといった扱いが法律の上でどう判断されるかは、会社の規程と個別の事情によって異なり、言い切ることはできません。進め方は、人事と労務の担当、社会保険労務士や弁護士などの専門家と一緒に決めてください。
役割が変わる管理職本人と話すときの最初の一言: 研究所の例
役割の見直しで一番大事なのは、本人の考えを先に聞くことです。以下では、化学メーカーの研究所の例を取り上げます。研究職の専門職の等級をつくる検討が進むなか、所長が、部下のいない課長級の研究者と話す場面です。
人事から、所長へ
人事は、制度の案と説明の場を用意し、本人の仕事をよく知っている所長に、本人の考えを聞いてもらうようお願いします。
- 所長、研究所の役職の見直しについてご相談です。部下のいない課長級の方々が、今どんな仕事を任されているのかを、まず所長から伺えますか。
- 新しい専門職の等級は、まだ案の段階です。処遇の扱いについては、ご本人の方々に人事からも説明に伺います。
- 扱いを決める前に、所長からご本人の考えを伺っていただけますか。ご希望によっては、案を見直すこともありえます。
所長から、役割が変わるかもしれない本人へ
所長は、検討していることを正直に伝え、本人の考えを先に尋ねます。処遇のように、所長だけでは決められないことは約束しません。
- △△さん、会社で、研究職の専門職の等級をつくる検討が進んでいます。今日は、△△さんのお考えを先に伺いたくて、時間をいただきました。
- 今の触媒の研究で、△△さんが一番力を入れたいと考えていることは何ですか。
- 若手の研究者の相談にも乗ってもらっていますね。その仕事を新しい等級の中でどう扱うかも、一緒に考えたいと思っています。
- 私は、△△さんには専門職として、触媒の研究を続けてもらうのがよいと考えています。△△さんは、どう思いますか。
- 処遇がどうなるかは、まだ決まっていません。人事が説明の場を設けるので、気になる点はその場でも尋ねてください。
本人から、所長や人事へ
本人の立場では、気になっていることを、仕事のことと処遇のことに分けて尋ねると、答えをもらいやすくなります。
- 専門職の等級に移った場合も、今のように若手の相談に乗る役割は続けられるのでしょうか。
- 役職の呼び方が変わると、取引先との打ち合わせで困ることがないか、少し心配しています。
- 給与や退職金の扱いがどう変わるのかを知りたいです。人事のどなたに伺えばよいでしょうか。
- チームをまとめる道も、考えてみたい気持ちがあります。その場合、どんな仕事から任せていただけるのかを伺えますか。
所長から、自分の上司へ
承認の段階を減らすような見直しは、所長だけでは決められないこともあります。現場の事実と、決めてほしいことを一緒に伝えます。
- 研究テーマの予算の承認が、今は3つの段階を経ています。課長級の確認を1つ減らせないか、ご相談させてください。
- 減らした場合も、安全に関わる実験の承認は、これまで通り私が確認します。
本人と話したあと、所長は、聞いた考えを人事と共有してよいかを本人に確認し、次に何がいつ決まるのかを本人に伝えておきます。
- 今日伺ったお考えは、人事と共有してもよいですか。来月の説明の場で、等級の案がどう変わったかをお伝えします。
- 決まるまでの間も、触媒の研究の進め方で迷うことがあれば、いつもの面談で相談してください。
管理職の人数の見直しで、 避けたいこと
避けたいのは、人数の削減そのものを目標にすることと、多いと分かっていても手をつけないことの両方です。どちらも、部下と管理職本人の仕事を前に進めることにつながりにくいからです。
- 人数の削減を目標にして、一律に役職を外す。役割の違いを見ずに外すと、専門の力に見合う処遇をしていた仕組みまで失うことがあります。
- 本人の考えを聞く前に、扱いを決めて伝える。本人が担っている仕事や希望を知らないまま決めると、見直しのあとで仕事が抜け落ちるおそれがあります。
- 管理職の働きを、1on1の実施率で比べる。KAKEAIは、1on1の実施率を管理職の目標にすることをおすすめしません。実施したかどうかは分かっても、部下の仕事が前に進んだかどうかは分からないからです。
- 逆に、多いと分かっていても手をつけない。承認の段階が増え続けると、判断に時間がかかり、部下が誰に相談すればよいかも分かりにくくなります。
- 管理職本人を、多すぎる人数の一人として扱う。説明では、「人数が多いから」ではなく、会社が何を任せたいのかを伝えましょう。
管理職の人数の見直しがうまくいっているかを、 どこで見るか
見直しがうまくいっているかは、管理職の人数が減ったかどうかだけでは分かりません。部下が相談先に迷わず仕事を進められているかと、役割が変わった人が新しい仕事に力を注げているかで振り返ることができます。半年ほどを区切りに、次のように見直してみてください。
- 見直しのあと、部下から「誰に相談すればよいか分からない」という声が出ていたなら、部署ごとに直属の上司が誰かを、改めて部下に伝えてみましょう。
- 承認の段階を減らした仕事で、判断が早くなった例と、困った例の両方を、管理職の会議で一度話題にするとよいでしょう。
- 役割が変わった人と所長や上司との面談で、新しい仕事の話より処遇の話が続いていたなら、次は人事の担当も交えて、疑問に答える場を設けてください。
- 専門職の等級に移った人の仕事が、以前と同じ内容のままなら、次の期の目標を決めるときに、期待することを本人と一緒に言葉にしましょう。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
管理職を育て、登用し、支える仕組みを整えても、研修で学んだことが日々の1on1で生かされているかが見えにくいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
管理職が部下との1on1を終えるたびに。
研修で学んだことを、 管理職が自分の1on1の具体的な場面で振り返り続けられます。
管理職ご本人向けに、Kakeai AI が「1on1後のAIアドバイス」で、その回によかった関わり方と、次の1on1や日常で試せることを書きます。このアドバイスはご本人にだけ表示されます。1on1のAI要約と文字起こしは1on1をしたお二人の画面に表示され、システム管理者には表示されません。ご契約によっては、要約をほかの方に共有する機能もあります(共有した相手はお二人とも確認できます)。システム管理者が見られるのは、マネジャーごとの「Get Advice」(直近1か月の1on1のまとめと、1on1の強みと伸び代を示す画面)です。
…数字の報告を受け取るだけでなく、担当者がその数字をどう読んでいるかを問う形は、西村さんが自分の判断を持ち込む場を作りました。…
システム管理者が「Get Advice」を見るとき。
管理職一人ひとりの1on1の強みと伸び代を、 ご本人と同じ画面で知り、 どこを支えるかを考える材料にできます。
「Get Advice」は、マネジャー権限をお持ちの方ごとに、直近1か月の1on1のまとめ、Kakeai AI が挙げる「1on1をよりよくするための3つのポイント」、テーマや関わり方ごとの「強み」と「伸び代」を示す画面です。マネジャーご本人のほか、マネジャーを支える立場として、システム管理者の方もご覧いただけます。
新任の管理職が、部下と初めて1on1をするとき。
着任したばかりの管理職でも、 部下がこの場に何を期待しているかを聞くところから1on1を始められます。
1on1が始まるとき、Kakeai AI が開始の挨拶をします。テーマも前回の一歩も無い初めての回では、話題を一つ出すか、この場で話したいことを尋ねることがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。
…今日が初めての1on1です。この場をどう使うと一番役に立つか、山岸さん、いかがでしょう?
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よくある質問
管理職が多すぎると、 どんな問題が起きますか。
管理職が多すぎると、同じ書類の承認が何人もの管理職に重なり、判断に時間がかかることがあります。部下から見て、誰に相談すればよいかが分かりにくくなることもあります。ただし、部下のいない管理職が専門の仕事で力を発揮している場合もあるので、人数だけで問題と決めず、それぞれの管理職に任せている役割から見直してください。
管理職の適正な人数や割合は、 どれくらいですか。
管理職の適正な人数や割合に、どの会社にも当てはまる数はありません。業種や仕事の性質、一人の管理職が一緒に仕事をする部下の数によって変わるからです。割合を比べるよりも、部下がいる管理職と部下のいない管理職の数、承認の段階の数、部下一人ひとりの直属の上司がはっきりしているかを見ることをおすすめします。
部下のいない管理職は、 なくしたほうがよいですか。
部下のいない管理職を、一律になくす必要はありません。研究や技術、法務などの仕事では、専門の力に見合う処遇をするための仕組みとして置かれていることがあります。見直したいのは、役割や期待することがはっきりしないまま、役職だけが残っている場合です。本人の仕事と希望を、仕事をよく知る上司が先に聞いたうえで、任せる役割を言葉にするとよいでしょう。
管理職を減らすとき、 降格や役職の変更はどう進めればよいですか。
管理職の降格や役職の変更は、給与や退職金、就業規則に関わります。法律の上でどう判断されるかは会社の規程と個別の事情によって異なるので、人事と労務の担当、社会保険労務士や弁護士などの専門家と一緒に進めてください。そのうえで、扱いを決める前に、本人の仕事をよく知る上司が、本人の考えと希望を聞く場を設けることが大切です。
管理職ばかりで担当者が少ない職場では、 何から始めればよいですか。
管理職が多く担当者が少ない職場では、まず管理職どうしの仕事の分担と、承認の段階を見直すところから始めます。同じ書類を何人もが承認している仕事は、段階を減らせないかを話し合います。管理職も手を動かす仕事を分け合い、担当者一人ひとりにとって、仕事を決めて日々見ている直属の上司が誰かを、はっきりさせておきます。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/too-many-managers-causes
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: