上司の方へ管理職・マネジメント
管理職を降りた人・後悔した人の体験談
先に答え
管理職を降りてよかったか、なって後悔したかは、何がつらかったのかによって変わるため、他人の体験談はそのままでは自分の判断材料になりにくいものです。よく語られる理由は4つに分けられます。専門の仕事に戻りたい、部下との関わりが重い、責任と処遇が見合わない、家庭の事情や健康です。迷っているときは、自分のつらさが役割そのものなのか、今のやり方なのかを分けて考えてください。健康に関わるなら産業医や医療の専門家に、制度や処遇のことは人事の担当に相談します。そのうえで、何がうまくいかず何を試したかを、自分の上司に相談することをおすすめします。
管理職を降りた人・後悔した人の体験談を探しているとき
管理職を降りてよかった、管理職になって後悔した、という話を読むと、自分の迷いを重ねて考えやすくなります。ただ、降りた理由や降りたあとの気持ちは人によって大きく違うため、他人の結論は、そのままでは自分の判断材料になりにくいものです。
以下では、特定の人の体験談ではなく、管理職を降りる理由や後悔の理由としてよく語られるものを整理します。そのうえで、降りるか迷うときに考えることと、自分の上司や人事への相談の仕方をまとめます。例には、法務部で契約書の審査を受け持つ課長の場面を使います。
管理職を降りてよかった・なって後悔したと語られる理由
管理職を降りる理由や、管理職になって後悔した理由として語られるものは、大きく4つに分けられます。降りたあとの受け止め方も、理由によって違います。
| よく語られる理由 | 降りてよかった点・後悔した点として挙げられること | 決める前に考えること |
|---|---|---|
| 専門や | 自分の | 専門職の |
| 部下との | 気持ちが | 重いのは |
| 責任や | 時間に | 降りた |
| 家庭の | 事情に | 一時的な |
同じ「部下との関わりが重い」という理由でも、降りて楽になったと語る人もいれば、人の仕事に関われなくなって物足りないと語る人もいます。どちらになるかは、重さの中身が役割そのものにあったのか、そのときのやり方にあったのかによって変わると考えられます。
降りるか迷うときは、 自分のつらさを4つに分ける
管理職を降りるか迷うときは、まず、つらさの中身が次の4つのどれに当たるかを分けてみてください。どれに当たるかで、先にすることが変わります。
- 役割そのものが合わない。人の仕事を通じて成果を出すより、自分の専門の仕事で成果を出したいと感じている場合です。管理職のほかの道が会社にあるかを人事の担当に確認し、自分の上司に相談します。
- 今のやり方が重い。部下の相談を一人で抱えている、承認と会議で自分の仕事が夜に回る、といった場合です。やり方を1つ変えて、1〜2か月試してみるという道もあります。
- 一時的な事情がある。家族の介護や育児、繁忙期の人手不足などです。事情が落ち着くまでの働き方を、自分の上司と人事の担当に相談します。介護や育児に関わる制度は、就業規則と人事の担当に確認してください。
- 心身の健康に関わる。眠れない、食欲がない、朝起きられない日が続く、といった場合です。仕事のやり方を考えるより先に、産業医や医療の専門家、人事の担当に相談してください。
やり方の重さを役割の問題と取り違えて降りると、降りたあとに物足りなさが残ることがあります。逆に、健康や役割そのものの問題を、やり方の工夫だけで乗り切ろうとして続けると、つらさが長引くこともあります。迷いを4つに分けるのは、この2つの取り違えを避けるためです。
KAKEAIは、マネジメントに万能のやり方はなく、仮説を立てて試し、確かめて直していくものだと考えています。今のやり方が重いと感じるなら、たとえば承認の一部を任せる、1on1の前に部下から話したいことを一言送ってもらう、といった変え方を1つ試してみる方法もあります。何が軽くなり、何が変わらなかったかを見てから決めても、遅くはありません。
変え方を試すときは、部下にも理由を伝え、困ることがないかを尋ねておきます。
- 来週から、定型の契約書の確認は係長にお願いしようと考えています。係長に見てもらうほうが、皆さんに早くお返しできると考えたからです。相談先が変わって困ることがあれば、教えてください。
降りる前に、 自分の上司と人事に相談するときの最初の一言
降りるかどうかは、一人で決めてから伝えるのではなく、迷っている段階で自分の上司に相談することをおすすめします。上司にしか分からない選択肢(仕事の分担を変える、承認の範囲を見直す、など)があるからです。以下では、法務部の課長が、部長と人事の担当に相談する場面を例にします。
自分の上司に、 迷っていることを伝える
相談するときは、何がうまくいかず、何を試したかを事実で伝えると、上司も具体的な意見を返しやすくなります。
- 部長、今日は私自身の役割についてご相談したいことがあります。課長を続けるかどうか、迷っています。
- 迷っている理由は、課の皆さんの契約書の確認と社内からの相談が重なって、自分の審査の仕事が夜に回る日が続いていることです。少し前から、定型の契約書の確認は係長にお願いしていますが、夜に回る日はまだ減っていません。
- 降りると決めたわけではありません。部長のご意見と、ほかの進め方があれば教えていただきたいです。
- 正直に言うと、皆さんの相談に乗る時間より、自分で契約書を読み込む時間のほうに、やりがいを感じています。
相談を受けた上司は、すぐに引き止めたり結論を出したりせず、まず話してくれたことに礼を言い、負担の中身を尋ねるとよいでしょう。
- 話してくれてありがとうございます。今、一番負担になっている仕事から教えてもらえますか。
- 確認の範囲をどこまで係長に任せられるかは、私の判断で変えられる部分もあります。一緒に考えましょう。
- 処遇のことは、私では答えられません。人事の担当に確認して、来週の水曜にお伝えします。
人事の担当に、 制度と処遇を確認する
管理職を外れる場合の手続きや、給与と等級の扱いは、会社の就業規則と人事制度で決まっています。決める前に、人事の担当に確認しておきましょう。
- 管理職から外れる場合の手続きと、給与や等級の扱いを確認させてください。就業規則のどこに書かれているかも、教えていただけますか。
- 一度管理職を外れたあとで、もう一度管理職に戻る道はありますか。
- 家族の介護で、来月から夕方以降の時間が取りにくくなります。管理職を続けながら使える制度があれば、教えていただけますか。
心身の不調があるときは、 先に相談する
眠れない日が続くなど、心身の不調があるときは、役割の相談より先に、産業医や医療の専門家に相談してください。
- 最近、眠れない日が続いています。仕事のやり方を考える前に、産業医の面談を受けたいのですが、どう申し込めばよいでしょうか。
降りると決めたとき、 部下とチームに伝える一言
降りると決まったら、部下には理由を短く伝えたうえで、誰に何を相談すればよいかと、自分が受けていた相談の扱いを伝えるとよいでしょう。相談先が分からなくなったり、返事を待っていた相談が宙に浮いたりすると、部下の仕事が止まってしまうからです。伝える時期と内容は、自分の上司と人事の担当と決めてからにします。
- 来月から、私は課長を離れて、審査の担当として仕事をすることになりました。自分で契約書を読み込む仕事に時間を使いたいと考えて、部長と相談して決めたことです。
- 皆さんの契約書の確認と1on1は、新しい課長の△△さんにお願いします。今進めている審査の事情は、私から△△さんに伝えておきます。
- 私が受けていた相談のうち、まだ答えを返していないものがあれば、今週中に教えてください。離れる前に返します。
- これからは同じ審査の担当として、条文の読み方で迷ったら、遠慮なく声をかけてください。
評価の期の途中で役割が替わるときは、部下の評価を誰がどう行うのかを、人事の担当と新しい上司に確認しておくと、部下が不安を抱えずに済みます。
降りるかどうかの迷いが整理できてきたかの振り返り方
迷いが整理できてきたかは、降りるか続けるかを決めたかより、何がつらいのかを言葉にでき、次にすることが見えているかで振り返ることができます。1か月ほどを区切りに、次のように見直してみてください。
- 自分のつらさが4つのどれに当たるかを言葉にできたなら、次は、その内容を自分の上司との1on1で話してみましょう。
- やり方を1つ変えて試したなら、1〜2か月たったところで、何が軽くなり、何が変わらなかったかを書き出してみてください。変わらなかった部分が役割そのものに関わることなのかを考える手がかりになります。
- 制度や処遇で分からない点が残っているなら、決める前に、人事の担当に確認しておくと安心です。
- 眠れない、食欲がないといった状態が続いているなら、ほかのことより先に、産業医や医療の専門家に相談してください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
部下との間で抱えていることや、管理職としての負担を、自分の上司にうまく切り出せないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
自分の上司との1on1の前、「1on1前のAIアドバイス」で。
自分の上司に、 報告だけでなく、どう関わってほしいかを添えて、 相談したいことを1on1の最初に切り出せます。
ご自身が部下の側になる1on1でも、ご自身向けのアドバイスが表示されます。最初に言う一言の例や、上司にどう関わってほしいかを添えて切り出す言い方が示されることがあります。上司には上司向けの別の内容が表示されます。
…最初の一言はこんな形が使えます。「今日は、今抱えている業務の進め方について、一緒に考えてもらえますか」あるいは「まず状況を聞いてもらえると助かります」のように、どう関わってほしいかを添えて切り出してみてください。…
自分の上司との1on1のあと、「1on1後のAIアドバイス」で。
自分の上司と話して整理したことを、 部下との1on1で自分の言葉として伝える準備ができます。
ご自身向けのアドバイスに、自分の上司との1on1で話した部下とのことを、その部下との次の1on1でどう伝えるかの一言が書かれることがあります。下の例は、管理職ご本人が自分の上司との1on1を終えたあと、ご本人の画面に表示されたものです(石田さんはご本人の部下)。アドバイスは、それぞれご本人にだけ表示されます。
…一方、設計の判断を聞かずに決めるようになったことを石田さん本人にはまだ伝えていません。…次回の石田さんとの1on1で、「設計の判断を聞かずに決めることが増えてきた。そのことを伝えておきたかった」と一言話してみませんか。言い訳でも謝罪でもなく、今の自分の動き方を伝える一言です。…
ホームの「この先1週間のポイント」で。
部下と決めた一歩の期限と、 自分の上司との1on1の予定を、 同じ画面で確かめられます。
Kakeai AI が、ご自身のすべての1on1の予定や、決めた一歩の期限、途中になっている話から、この先1週間で気にかけておくとよいことを、事実と、問いかけの形の提案で、最大3件書きます。部下との1on1と、自分の上司との1on1の両方が対象です。ホームはご自身だけに表示されます。
小野寺さんとの一歩「今月の受注見込みをシステムで更新する(インドの案件を7月へ)」の期限が6月17日に迫っています。…あなたと大久保さんの1on1が今日14:00に予定されています。…
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よくある質問
管理職を降りて後悔するのは、 どんなときですか。
管理職を降りたあとの後悔として挙げられることがあるのは、給与や等級が下がったこと、判断できる範囲が狭くなったこと、人の仕事に関われる機会が減ったことなどです。降りる前に、処遇と、もう一度管理職に戻る道があるかを人事の担当に確認しておくとよいでしょう。あわせて、降りて何をしたいのかを自分の言葉にしておくと、降りたあとの働き方を考えやすくなります。
管理職を降りたいと上司に伝えるときは、 どう切り出せばよいですか。
管理職を降りたいと自分の上司に伝えるときは、決めたことを告げるより、迷っている段階で相談として切り出すことをおすすめします。「課長を続けるかどうか迷っています」と伝えたうえで、何がうまくいかず、これまでに何を試したかを事実で話します。上司にしか分からない選択肢(仕事の分担や承認の範囲を見直すことなど)を聞けることがあるからです。
管理職を降りると、 給与や評価はどうなりますか。
管理職を降りたあとの給与や等級、評価の扱いは、会社の就業規則と人事制度によって決まっています。会社ごとに違うので、決める前に人事の担当に確認してください。評価の期の途中で役割が替わる場合は、その期の評価を誰がどう行うのかも尋ねておきましょう。もう一度管理職に戻る道があるかも、あわせて確認しておくと安心です。
管理職になったことを後悔しているときは、 すぐに降りたほうがよいですか。
管理職になったことを後悔しているときに、すぐに降りたほうがよいかどうかは、つらさの中身によって変わります。眠れないなど心身の不調があるなら、役割の相談より先に、産業医や医療の専門家に相談してください。今のやり方が重いのであれば、やり方を1つ変えて1〜2か月試してから決める道もあります。役割そのものが合わないと感じるなら、管理職のほかの道を人事の担当に確認します。
管理職を降りると決めたら、 部下にはいつ、どう伝えればよいですか。
管理職を降りることを部下に伝えるのは、伝える時期と内容を自分の上司や人事の担当と決めてからにします。伝えるときは、理由を短く話したうえで、これから誰に何を相談すればよいかと、自分が受けていた相談の扱いを伝えるとよいでしょう。まだ答えを返していない相談があれば、離れる前に返すことも伝えておくと、部下の仕事が止まらずに済みます。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/stepping-down-from-management-role
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: