上司の方へ会議・ミーティング
会議でのディスカッションの進め方
先に答え
会議でのディスカッションは、その会議で答えを出したい問いを1つに絞り、冒頭で全員に示すことから始めます。「解約をどう減らすか」ではなく「来月から試す対策を2つ選ぶならどれか」のように、期限や選ぶ数を問いに入れると、意見の向きがそろいます。進めるときは「意見を出す・比べる・決める」の段階を言葉にし、比べる観点と決め方を先に伝えましょう。上司の考えは、先に参加者の考えを聞いてから出すか、たたき台として先に出すかを、議題に合わせて選びます。意見が分かれたときは、どこで分かれているのかを言葉にしてください。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で、上司に話を聞いてもらうことだけを求めている人は少なく、多くの人が上司の考えや関わりも求めていました。面談についての数字ですが、会議のディスカッションでも、上司が最後まで考えを出さずにいると、参加者が求めていることと合わない場合があると考えられます。
- 59.8%
- 1万人調査
- 上司との面談で上司に期待すること(5つまで選択)に、アドバイス・意見・一緒に考えることのどれかを選んだ人の割合
- 「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」のどれかを選んだ人です。「話を聞いてほしい」だけを選んだ人は3.2%でした。上司との面談をしている人の多くが、聞いてもらうだけでなく、上司の考えや関わりも求めていることを示しています。
- 3.2%
- 1万人調査
- 上司との面談で上司に期待すること(5つまで選択)として、「話を聞いてほしい」だけを選んだ人の割合
- 5つまで選べる問いで、「話を聞いてほしい」のほかには何も選ばなかった人の割合です。上司に話を聞いてもらうことだけを求めている人は、回答者の中では少数でした。
1万人調査は、上司との定期的な1対1の面談について尋ねたもので、複数の人が出る会議でのディスカッションについては尋ねていません。2つの数字は、どちらも面談で上司に期待すること(5つまで選択)の答えです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
会議でのディスカッションの進め方は、 問いを1つに絞るところから
会議でのディスカッションを進めるには、その会議で答えを出したい問いを1つに絞り、冒頭で全員に示すことから始めてください。議題が「解約をどう減らすか」のような広い問いのままだと、出てくる意見の向きがそろわず、比べることも決めることも難しくなります。
問いを絞るときは、期限や選ぶ数、変えてよい範囲のどれかを問いの中に入れると、答えの形が見えやすくなります。
| 広い問いのままの議題 | 絞った問いの例 | 問いに入れたこと |
|---|---|---|
| 解約を | 来月から | 期限と、 |
| お客様の | 解約の | 扱う場面 |
| 定期便を | 次の | 変えてよい範囲 |
以下では、コーヒー豆を毎月届ける定期便の解約が先月から増えていることについて、お客様窓口とマーケティング課の6人が話し合う会議(60分、司会は課長)を例にします。
- 今日話し合いたいのは、「来月から試す解約の対策を、2つ選ぶとしたらどれか」です。解約の理由の集計は、先週お送りした資料の内容を前提にします。
- 今日は決めるところまで進めたいと考えています。決めきれなかったときは、候補を2つに絞ったところまでにして、私から部長に相談します。
ディスカッションの流れ: 意見を出す、 比べる、決める
ディスカッションは「意見を出す・比べる・決める」の3つの段階に分けて進めると、参加者が今何をすればよいのかが分かりやすくなります。司会の上司は、段階が変わるところで、そのことを言葉にして伝えましょう。
意見を出す時間
意見を出す時間は、出た案のよしあしをすぐには話さず、まず数をそろえます。お客様窓口のように現場の声を知っている人には、案と一緒に、その根拠になった声も挙げてもらうとよいでしょう。
- まずは、よしあしを言わずに案を出す時間にします。10分ほど、思いつく対策を挙げてもらえますか。
- 窓口でお客様から実際に聞いている声があれば、案と一緒に教えてもらえると助かります。
比べる時間
案が出そろったら、比べる観点を先に決めます。観点を決めないまま話すと、それぞれが自分の案のよい点だけを話すことになりがちです。
- 出た案を、費用と、来月から始められるかの2つの点で比べてみませんか。
- この案は、お客様のどの声に対する対策でしょうか。結びつきを一緒に確認したいです。
決める時間
決める段階に入る前に、誰がどう決めるのかを伝えておきます。全員で決めるのか、意見を聞いたうえで上司が判断するのかが分からないままでは、参加者も意見の出し方に迷います。
- ここからは決める時間にします。決め方を先にご相談させてください。皆さんの意見をうかがったうえで、最後は私が判断し、理由もお伝えする形でよいでしょうか。
上司が自分の考えを出すタイミングは、 2つの方法から選ぶ
ディスカッションで上司が自分の考えを出すときは、先に出すか、あとで出すかによって、話し合いの進み方が変わります。最初に上司が結論を言うと、参加者がそれに合わせてしまうことがあります。逆に、最後まで考えを言わずにいると、参加者は上司が何を求めているのか分からないまま時間が過ぎてしまいます。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談で上司に期待することを、5つまで選んでもらいました。「具体的なアドバイスがほしい」「意見を聞きたい」「一緒に考えてほしい」のどれかを選んだ人は59.8%で、「話を聞いてほしい」だけを選んだ人は3.2%です。つまり、1対1の面談では、上司に話を聞いてもらうことだけを求めている人は少なく、多くの人が上司の考えや関わりも求めているということです。面談についての数字ですが、会議のディスカッションでも、上司が最後まで考えを出さずにいると、参加者が求めていることと合わない場合があると考えられます。
上司の考えを出す方法は、次の2つから、その会議に合うほうを選ぶとよいでしょう。どちらの方法でも、出したあとに反対の意見や別の案を求める一言を添えます。
先に参加者の考えを聞いてから、 上司の考えを出す
参加者がすでに材料や考えを持っている議題では、先に参加者の考えを聞き、そのあとで上司の考えを理由と一緒に出す方法が合います。
- 私にも考えはありますが、先に皆さんの考えを教えてください。
- 皆さんの話を聞いて、私は、次の発送を1回休めるようにする案がよいと考えました。費用がかからず、来月から始められるからです。反対の意見があれば、ぜひ教えてください。
上司の考えを、 たたき台として先に出す
材料が少なく意見が出にくい議題では、上司の考えをたたき台として先に出し、直してもらう方法もあります。たたき台であることと、直してほしいことをはっきり伝えると、参加者も意見を言いやすくなります。
- たたき台として、私の案を先に出します。直したほうがよいところや別の案があれば、遠慮なく言ってください。
- 私の案だからと遠慮せずに、弱いと思うところを1つずつ挙げてもらえますか。
会議のディスカッションで意見が分かれたときの進め方
意見が分かれたときは、どちらの意見が正しいかを先に決めず、意見がどこで分かれているのかを言葉にしてください。分かれているのが前提の事実なのか、何を重視するかなのかによって、次にすることが変わります。
- 前提の事実で分かれているときは、確かめるための材料を誰がいつまでにそろえるかを決めます。
- 何を重視するかで分かれているときは、その会議で優先することを、司会の上司が理由とともに示します。
- お二人の意見は、値下げで解約が減るかどうかの見方で分かれているようです。私の理解が違っていたら教えてください。
- 値下げの効果は、今の資料だけでは判断できませんね。解約されたお客様のアンケートを、次の会議までに見直してみませんか。
- ○○さんが気にしているのは、窓口の負担が増えることですね。その点を外さずに、案を直せないか考えてみましょう。
意見を聞いたうえで上司が判断するときは、判断と理由を伝え、参加者の受け止めも尋ねます。採らなかった案を出した人には、その案を出してくれたことへのお礼も添えましょう。
- 今日の意見を踏まえて、まず、次の発送を1回休める案から始めたいと考えています。値下げの案は、アンケートを見直してから改めて話し合いませんか。○○さんは、どう思いますか。
- 値下げの案を出してもらえたので、費用と効果を比べられました。ありがとうございます。
ディスカッションの終わりに、 決まったことと次にすることを確認する
ディスカッションの終わりには、決まったことと決まらなかったこと、次に誰が何をするかを、全員の前で言葉にして確認します。ここを省くと、同じ議論を次の会議で繰り返すことになりかねません。
- 今日決まったのは、来月から、解約の画面に「次の発送を1回休む」を加えることです。画面の案は、○○さんにお願いできますか。20日までを目安にしたいのですが、間に合いそうでしょうか。
- 値下げの案は、アンケートの見直しが終わってから、来週の会議でもう一度話し合います。
会議のディスカッションがうまくいったかを、 どこで振り返るか
ディスカッションがうまくいったかどうかは、話が盛り上がったかより、問いへの答えが出たか、決めたことがそのあと動いたかで振り返ると分かります。
- 冒頭に示した問いへの答えがその会議の中で出たら、次の会議でも同じように問いを1つに絞ってみてください。答えが出なかったときは、問いが広すぎなかったかを見直してみてください。
- 上司が考えを出したあとにも反対の意見や別の案が出たら、その出し方を続けてみましょう。出なかったときは、次は先に参加者の考えを聞く方法を試すのも1つの方法です。
- 決めたことが1か月後に実際に動いていたら、決め方も含めて、次の議題でも同じ流れを使えます。動いていないときは、何が妨げになっているのかを、担当の人に尋ねてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
会議では全体の方針や分担の大枠までしか決められず、一人ひとりの担当の中身が詰め切れないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
上司の側で、1on1の前に「1on1前のAIアドバイス」で。
会議で決めた分担の大枠を、 一人ひとりとの1on1で、 その人の担当範囲の具体まで詰められます。
これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、Kakeai AI がその回の狙いを書きます。最初に切り出す一言の例が示されることもあります。上司ご本人向けの内容です。
…「6月5日の定例で分担の大枠は決まりましたが、今日はその線引きをもう少し具体的に決めてしまいたいと思っています。小野寺さんの担当範囲で、今どこが一番動かしにくいですか。」…
相手の「概要」の画面の「ダイジェスト」で。
進捗を話す会議の前に、 その人との1on1で決めたことがどこまで進んだかを、 本人と同じ文章で確かめられます。
その相手とのこの半年の1on1を、Kakeai AI が文章にします。これまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に書かれます。お二人に同じものが表示されます。
…藤本さんが競合3社の製品比較表を6月25日までに出すことが決まっており、6月24日に実行済みです。…藤本さんが「それ、私、考えてみたいです」と話し、海外向けの訴求案(こういうお客さんにこう言う、を3つ・1枚)を7月9日までにまとめることが決まっています。…
1on1の実施中に、球体をクリックしたとき。
会議で決めた大枠のうち、 その人が受け持つ次の動きを、 1on1の中で一つずつ決められます。
球体は、「1on1実施中」の画面の右の列の下にある、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。その回の話のうち、次に誰が何をするかが決まっていないものを Kakeai AI が取り上げ、二人で一つ決めることを提案します。お二人に同じ内容が表示されます。
今日話した「試作工程と海外仕様」の件で、部品手配を考えると6月中に要件を確定させる必要があるとのことでした。次に誰が何をするかを一つ、お二人で決めておけますか?
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よくある質問
会議でディスカッションが盛り上がらないときは、 どうすればよいですか。
会議でディスカッションが盛り上がらないときは、議題の問いが広すぎないかを見直してください。「解約をどう減らすか」より「来月から試す対策を2つ選ぶならどれか」のほうが、参加者は答えの形を思い浮かべやすくなります。材料が少なく意見が出にくい議題では、上司の考えをたたき台として先に出し、直してほしいところを尋ねる方法もあります。
ディスカッションで、上司は自分の意見を先に言うべきですか、 最後に言うべきですか。
ディスカッションで上司が意見を出すタイミングは、1つに決める必要はありません。参加者がすでに材料や考えを持っている議題では、先に参加者の考えを聞いてから、上司の考えを理由と一緒に出す方法が合います。材料が少ない議題では、たたき台として先に出す方法もあります。どちらの場合も、出したあとに反対の意見や別の案を求める一言を添えるとよいでしょう。
会議で意見が対立したとき、 司会の上司はどうまとめればよいですか。
会議で意見が対立したときは、どちらが正しいかを先に決めず、意見がどこで分かれているのかを言葉にしてください。前提の事実で分かれているなら、確かめる材料を誰がいつまでにそろえるかを決めます。何を重視するかで分かれているなら、その会議で優先することを司会の上司が理由とともに示します。判断したあとは、参加者の受け止めも尋ねましょう。
会議のディスカッションの時間配分は、 どう決めればよいですか。
会議のディスカッションの時間は、意見を出す、比べる、決めるの3つの段階に分けて考えると配分しやすくなります。たとえば60分の会議なら、意見を出す時間を10分ほどと区切り、比べる時間と決める時間を十分に残しておきます。段階が変わるところで、司会の上司が「ここからは決める時間にします」と言葉にすると、参加者も今何をすればよいかが分かります。
ディスカッションで結論が出ないまま時間切れになったときは、 どうすればよいですか。
ディスカッションで結論が出ないまま時間になったときは、決まったこと、決まらなかったこと、次に誰が何をするかを確認してから会議を終えます。決まらなかった議題は、足りない材料を誰がいつまでにそろえるかと、次にいつ話し合うかを決めておきましょう。冒頭で、決めきれなかったときの扱いを伝えておくと、時間切れのときにも慌てずに済みます。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/meeting-discussion-facilitation
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: