部下の方へ上司との関わり
口だけで動かない上司とどう付き合うか
先に答え
口だけで動かない上司とは、上司の言葉を責めるより、その場で「誰が・何を・いつまでに」する話なのかを一緒に決め、期日の前に部下の側から声をかける形で付き合うとよいでしょう。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談が「毎回」そのあとの行動につながっていると答えた人は9.4%でした。話したことを毎回行動にするのは、それだけ難しいことです。上司にお願いすることは、判断や他部署への相談など上司にしかできないことに絞り、自分で進められることは先に進めておくと、仕事が止まりにくくなります。
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下の2つは、KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査で、上司との面談がそのあとの行動につながっているかを尋ねた結果です。「毎回」つながっていると答えた人は少ない一方、その人たちは面談の成果を強く実感していました。
- 9.4%
- 1万人調査
- 上司との面談が「毎回」そのあとの行動につながっていると答えた人の割合
- 「ほぼ毎回」は29.8%で、最も多いのは「半分くらいの回でそうなっている」という答えでした。話したことが毎回行動になる面談は、それだけ難しいものだと言えます。
- 75.5%
- 1万人調査
- 面談が「毎回」行動につながっている人のうち、「面談が成果につながっている」と感じている人の割合
- 「全くそうなっていない」と答えた人では6.0%でした。面談がそのあとの行動につながっている人ほど、面談の成果を実感しています。
1万人調査は、上司との定期的な面談について尋ねたもので、面談の外での上司の言動や、上司が約束を守るかどうかについては尋ねていません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
口だけで動かない上司とどう付き合うか: まず「口だけ」の中身を分ける
口だけで動かない上司とは、上司の言葉を責めるより、その言葉を「誰が・何を・いつまでに」の形にして、部下の側から話を進めてみてください。「やっておきます」「考えておきます」のあとに何も起きないとき、上司が約束を軽く考えているとは限りません。言葉のあとに何が起きているかで分けると、部下にできることが見えてきます。
| 上司の言葉のあとに起きていること | 考えられる事情の例 | 部下の側からの一言 |
|---|---|---|
| 「やっておきます」と | 期日が | 「いつ頃までに |
| 「考えておきます」のまま、 | 判断の | 「ご判断に |
| 「本部に | 上司一人では | 「今は、 |
| 言うことが、 | 会社や | 「前回は○○と |
表の「考えられる事情」は、部下の側からは見えないことが多いものです。事情を決めつけず、期日・材料・今の状況を尋ねる形で話すと、上司も答えやすくなります。
1万人調査で、面談で話したことが行動につながっている人の割合
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談が「毎回」そのあとの行動につながっていると答えた人は9.4%でした。「ほぼ毎回」は29.8%で、最も多いのは「半分くらいの回でそうなっている」という答えです。つまり、話したことを毎回行動にするのは、それだけ難しいと言えます。
1万人調査で「毎回」と答えた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は75.5%でした。「全くそうなっていない」と答えた人では6.0%です。面談がそのあとの行動につながっている人ほど、面談の成果を実感しているという結果です。
KAKEAIの1万人調査では、面談の困りごととして「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人が6.2%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%で、回答者全体の31.9%を下回っています。面談で話したことを上司が日常にいかしていないと感じている人は、面談の成果を感じている割合が低くなっています。
数字は面談についてのものです。ただ、上司の言葉を「誰が・何を・いつまでに」の形にしておくことは、面談の中でも外でも、部下の側からできる工夫です。
上司の「やっておきます」を、 その場で段取りにする言い方
上司が「やっておきます」と言ったら、その場で、誰が・何を・いつまでにするのかを一緒に決めます。あわせて、自分がその間に何をするかも伝えると、二人の段取りがそろいます。
以下では、飲食店で、アルバイトのシフト表づくりを任されている部下が、店長と人手の不足について話す場面を例にします。店長は「本部に、人を増やせないか聞いておきます」と話しています。
- ありがとうございます。本部へのご相談は、いつ頃になりそうでしょうか。
- 来週の店長会議でご相談いただけるなら、私はそれまでに、今月のシフトで人が足りない時間帯を一覧にしてお渡しします。
- 本部へのご相談の結果は、来月のシフトを出す前の金曜までに伺えると助かります。
話したあとに、決まったことを短いメッセージで送って二人で同じ内容を確認しておくと、あとで「言った」「言っていない」の食い違いが起きにくくなります。
- 本日はありがとうございました。来週の店長会議で、本部に増員についてご相談いただけると伺いました。私は、それまでに人が足りない時間帯の一覧をお渡しします。
上司の「考えておきます」には、判断の期限と、判断に必要な材料を添えて返します。
- 新しいシフトの組み方について、ご検討いただけるとのこと、ありがとうございます。
- 来月のシフトを今週中に出したいので、木曜までにご判断をいただけますか。比べやすいように、今の組み方との違いを1枚にまとめてお渡しします。
- ご判断の材料として、ほかに見ておきたい数字があれば教えてください。
期日が近づいても動きがないときの、 上司への声のかけ方
期日が近づいても動きがないときは、期日の前に、部下の側から声をかけてください。そのときは、責める言い方ではなく、仕事への影響と、自分が準備できることを添えて尋ねます。
- お忙しいところすみません。金曜のシフトの締め切りに向けて、1点だけお聞きしたいことがあります。
- 本部への増員のご相談は、その後いかがでしょうか。来月のシフトを金曜に出す必要があるので、今の状況だけでも教えていただけると助かります。
- もし本部のお返事が遅くなりそうであれば、今いるメンバーで回すシフトの案も作ってみます。
上司が引き受けたことのうち、部下が手伝える部分は、先に申し出るのも1つの方法です。上司にお願いすることを、上司にしかできないこと(判断、本部や他部署への相談)に絞れば、上司も動きやすくなります。
- 本部へのご相談の文面は、私が下書きしてもよいでしょうか。店長には内容を見ていただき、送っていただくだけにできます。
言うことが前回と変わっているときは、どちらが正しいかを問うのではなく、今の方針を確かめます。
- 先週は、平日の昼の人数を減らす方針と伺いました。今日のお話では増やす方向とのことでしたので、どちらで進めるか、確認させてください。
「この前、やると言いましたよね」と責める言い方をすると、上司が身構えてしまい、かえって話が進みにくくなります。一方で、遠慮して何も言わずにいると、仕事が止まったまま期日を迎えることになります。期日の前に、事実と影響を短く伝えることをおすすめします。
口だけの上司に頼らずに進められることと、 上司にしかできないこと
口だけで動かない上司のもとでも、仕事を止めないためには、自分で進められることと、上司にしかできないことを分けておくとよいでしょう。自分で進められることを先に進めておけば、上司にお願いすることが絞られ、内容も具体的になります。
- 本部へのご相談に使えるように、人が足りない時間帯と、その時間に必要な人数を表にしました。
- 人の配置の判断だけは、店長にお願いしたいです。ほかの準備は、私のほうで進めます。
- 自分で進められること。足りない時間帯の一覧づくり、シフトの案の作成、本部への相談の文面の下書きなどです。
- 上司にしかできないこと。本部や他部署への相談、予算や人の配置の判断、お客様への約束の変更などです。
- 自分だけで決めないほうがよいこと。上司の判断が必要なことを、返事がないからと自分で決めて進めると、あとで食い違いが起きることがあります。進めるときは、「金曜までにお返事がなければ、この案で進めてもよろしいでしょうか」と先に尋ねてください。
定例の1on1があるなら、終わりに、上司と部下のそれぞれが次の1on1までにすることを確認しておきます。KAKEAIは、面談のよしあしは、そのあとの行動で見るものだと考えています。上司が引き受けたことも、部下が引き受けたことも、同じように「誰が・何を・いつまでに」の形にしておくことで、次の1on1をその続きから始められます。
- 最後に、今日決めたことを確認したいです。店長は本部へのご相談、私は人が足りない時間帯の一覧づくりで、どちらも来週の金曜まで、でよろしいでしょうか。
部下の側が引き受けたことが遅れているときも、同じように早めに伝えます。
- 私のほうの一覧づくりが遅れていて、申し訳ありません。水曜までにはお渡しします。
仕事が止まったままで、お客様やほかのメンバーに影響が出ているときは、上司の上司や人事の担当に相談してかまいません。そのときも、上司の人柄への不満ではなく、何がいつから止まっているのかを事実として伝えます。
- 来月のシフトの人手について、店長にご相談したまま、2週間ほど止まっています。進め方について、ご相談できますか。
口だけで動かない上司とのやり取りがうまくいっているかの振り返り方
上司とのやり取りがうまくいっているかどうかは、上司が約束を守るようになったかではなく、二人の間で決めたことが期日までに進んでいるかで振り返ります。
- 上司と話したあとに、誰が・何を・いつまでにするのかが二人とも同じようにわかっていたら、次は、それを短いメッセージで残すところまで続けます。
- 期日の前に自分から声をかけられていたら、その声かけを、期日の少し前の決まったタイミングにしておきます。
- 上司にお願いすることが上司にしかできないことに絞られていたら、自分で進めた部分の結果も、上司に伝えます。
- 自分が引き受けたことを期日までに済ませられていたら、そのことも上司に伝えます。遅れたときは、早めに知らせます。
進め方について、上司の考えを尋ねてみるのも1つの方法です。
- 期日の前にこちらからご連絡していますが、ご迷惑ではないでしょうか。連絡の仕方で、やりやすい方法があれば教えてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司が引き受けたことが進まない、決めたことを覚えていない、必要なときにつかまらないというときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
1on1の最中に、次の一歩の候補で。
上司が口頭で引き受けたことも、 担当のついた一歩として、 二人が見る一覧に残せます。
会話の中で上司が「確認しておく」と引き受けたことも、次の一歩の候補になることがあります。候補の担当と期限は、会話に出てきたものを Kakeai AI が入力します。お二人のどちらからも「決定する」をクリックでき、決定した一歩は、1on1を終了したときに「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標を、相手ごとに一覧にする画面)に追加されます。決めなかった候補も、終了後の要約に残ります。
バンコク拠点の技術担当者の窓口を確認する
1on1の最中と終了後に、「1on1のAI要約」で。
上司が口頭で引き受けたことを、 催促の形をとらずに、 二人の記録で確かめ合えます。
Kakeai AI が、話のまとまりごとの要点と、決まった次の一歩の担当と期限を書きます。上司が引き受けた確認が、誰がいつまでにするかの形で要点に書かれることもあります。お二人の画面に同じ内容が表示されます。
…バンコクの要件はまだ未確認で、柳瀬さんが来訪中のタイ拠点長に6月15日の週のうちに確認する。…
1on1の前に、「概要」の「ダイジェスト」で。
どの話が上司の確認待ちで止まっているかを、 上司と同じ文章で確認してから、 次の1on1に臨めます。
Kakeai AI が、この半年の二人の1on1を文章にしたものです。1on1が終わるたびに書き直され、お二人に同じものが表示されます。いま途中になっている話も書かれ、どの話が誰の確認待ちかが書かれることもあります。
…石田さんの返答が出るまで長谷部さんは仕様書側を動かさない方針で、現在は柳瀬さんの確認待ちの状態です。…
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
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よくある質問
上司が「やっておく」と言ったのにやってくれないときは、 どうすればよいですか。
上司が「やっておく」と言ったことが進まないときは、期日の前に、部下の側から状況を尋ねるとよいでしょう。「来月のシフトを金曜に出す必要があるので、今の状況だけでも教えていただけると助かります」のように、仕事への影響を添えます。次からは、上司が引き受けたその場でいつ頃までにお願いできそうかを尋ね、決まったことを短いメッセージで二人で確認しておくと、止まりにくくなります。
口だけの上司に、 約束を守ってほしいとどう伝えればよいですか。
口だけだと感じる上司には、「約束を守ってください」と求めるより、期日と仕事への影響、自分が準備できることをセットで伝えるほうが話は前に進みやすくなります。たとえば「木曜までにご判断をいただけますか。比べやすいように、違いを1枚にまとめてお渡しします」と伝えます。上司の事情は部下の側から見えないことが多いので、決めつけずに今の状況を尋ねることから始めてください。
上司の言うことが毎回変わるときは、 どうすればよいですか。
上司の言うことが前回と変わっているときは、どちらが正しいかを問うのではなく、今の方針を確かめるとよいでしょう。「先週は人数を減らす方針と伺いました。今日は増やす方向とのことでしたので、どちらで進めるか確認させてください」と尋ねます。会社や部署の方針がまだ固まっていない場合もあります。決まった方針をその日のうちに短いメッセージで二人で確認しておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。
上司が動いてくれないとき、 自分の判断で進めてもよいですか。
上司が動いてくれないときでも、上司の判断が必要なことを、返事がないからと自分だけで決めて進めるのはおすすめしません。進めたいときは、「金曜までにお返事がなければ、この案で進めてもよろしいでしょうか」と先に尋ねておきます。シフトの案づくりや文面の下書きのように、自分で進められることは先に進めておくと、上司にお願いすることが絞られ、内容も具体的になります。
口だけで動かない上司のことを、 ほかの人に相談してもよいですか。
上司が引き受けたことが進まず、お客様やほかのメンバーに影響が出ているときは、上司の上司や人事の担当に相談してかまいません。相談するときは、上司の人柄への不満ではなく、何がいつから止まっているのか、これまで上司にどう尋ねてきたのかを事実として伝えます。そのほうが、相談を受けた人も対応を考えやすくなります。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/boss-all-talk-no-action-how-to-work
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: