部下の方へ部下との関わり
上司が他の部下の悪口を自分に言ってくるとき
先に答え
上司が他の部下の悪口を自分に言ってくるときは、同調も反論もせず、「その話は聞いておくだけでよいでしょうか。それとも、私に何かしてほしいことがありますか」と尋ね、話を自分の仕事に戻すことをおすすめします。同僚の評価には答えず、伝言も引き受けません。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の時間のうち、職場での人間関係の話が占める割合は回答者の答えの平均で7.4%でした。面談の時間のうち、人間関係の話は1割に届かないということです。自分も言われているのではと気になるなら、評価の基準を上司に直接尋ねてください。聞くのがつらい状態が続くときや、決めつけが含まれるときは、人事の担当か相談窓口に相談します。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の時間のうち、具体的な仕事の話が半分近くを占め、職場での人間関係の話は1割に届きませんでした。また、評価や見られ方が気になって本音が話せないと答えた人でも、面談が成果につながっていると感じる割合は、回答者全体と並んでいます。上司が他の部下の話に時間を使うときは、話を自分の仕事に戻し、自分の評価が気になるなら評価の基準を上司に直接尋ねるとよいでしょう。
- 7.4%
- 1万人調査
- 上司との面談の時間のうち、職場での人間関係の話が占める割合(回答者の答えの平均)
- 具体的な仕事の話が占める割合は47.2%でした。上司との面談では、人間関係の話に使われている時間は1割に届かず、具体的な仕事の話が半分近くを占めているということです。
- 32.7%
- 1万人調査
- 評価や見られ方が気になり本音が話せないと答えた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人は9.3%でした。その成果の実感は回答者全体の31.9%と並んでいて、評価が気になっている人でも面談の成果を感じている割合は全体と同じ程度です。
この調査は、上司が他の部下の悪口を言うことについては尋ねていません。数字は、上司との面談の時間の使われ方と、面談の困りごとを集計したものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
上司が他の部下の悪口を自分に言ってくるとき、 部下にできること
上司が他の部下の悪口を自分に言ってくるときは、同調も反論もせず、上司がその話で何を期待しているのかを尋ね、話を自分の仕事に戻すことをおすすめします。上司を「悪口を言う人」と決めつける必要はありませんが、同僚の評価に加わる必要もありません。部下の側でできることは、聞いておくだけでよい話なのかを確かめること、同僚との仕事で自分ができることを引き受けること、自分の評価が気になるなら評価の基準を上司に直接尋ねることの3つです。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の時間のうち、職場での人間関係の話が占める割合は、回答者の答えの平均で7.4%でした。具体的な仕事の話は47.2%です。上司との面談では、人間関係の話に使われている時間は1割に届かず、具体的な仕事の話が半分近くを占めているということです。
面談の時間の使い方についての数字ですが、上司が他の部下の話に長く時間を使っているなら、その面談は、調査の回答者の平均的な使い方からは離れていると考えられます。話を自分の仕事に戻すことは、上司に反対することではなく、面談の時間を自分の仕事のために使い直すことです。
上司の側にも事情があるかもしれません。本人に直接言えていないことを言いやすい相手に話している、チームの困りごとを共有したいのに言い方が悪口になっている、愚痴を言える相手がほかにいない、といった事情です。どれも、聞いている部下が引き受けるべきことではありませんが、上司を責める材料にもしないほうが、そのあとの仕事がしやすくなります。
以下では、上司が1on1や立ち話のたびに、同僚の△△さんについて「月次の報告書がいつも遅い」「何度言っても直らない」と言ってくる場面を例にします。読者は、△△さんと同じ課で働いています。
上司が他の部下の悪口を言う場面ごとの、 部下の受け方と最初の一言
上司が同僚の話をしてくる場面は1つではありません。何を求めて話しているのかによって、部下の受け方も変わります。
| 場面 | 部下がすること | 部下の最初の一言 |
|---|---|---|
| 愚痴のように | 同調せずに | 「その話は、 |
| 同僚について | 同僚の | 「△△ |
| 同僚に | 伝言は | 「それは、 |
| 同僚の | 相談として | 「報告書の |
愚痴のように言ってくるとき
まず、聞いておくだけでよい話なのか、何かしてほしいことがあるのかを尋ねてみます。上司自身も、何を求めて話しているのかを決めていない場合があります。
- その話は、聞いておくだけでよいでしょうか。それとも、私に何かしてほしいことがありますか。
- △△さんの報告書のことは、私からは分からない部分が多いので、お答えしにくいです。
- 私のほうの報告書は、今週中に出せる見込みです。見ていただきたい点が1つあります。
うなずきながら聞くだけでも、上司には同意と受け取られることがあります。「そうですね」と合わせる代わりに、「そうなんですか」と事実を受け取る言葉にとどめ、話が一区切りついたところで自分の仕事の話に移るとよいでしょう。
同僚について意見を求められるとき
「△△さんのこと、どう思う」と意見を求められたときは、同僚の人柄や仕事ぶりの評価には答えず、仕事の進め方の話として答えます。評価は上司の仕事で、同僚の立場でできることではありません。
- △△さんの仕事ぶりを評価する立場ではないので、その点はお答えできません。報告書の作り方については、私のやり方をお話しできます。
- 私は、月初の3日間を報告書の下書きに充てています。課で同じ進め方にするなら、私から△△さんに共有することはできます。
- 報告書の遅れが課全体に響いているなら、締め切りの3日前にお互いの進み具合を確認する決まりを作るのはどうでしょうか。それなら私にもできます。
同僚に伝えるよう頼まれるとき
「あなたから△△さんに言っておいて」と頼まれたときは、伝言を引き受けないほうがよいでしょう。上司の言葉が、同僚には別の人の言葉として届き、食い違いのもとになります。
- それは、課長から直接△△さんにお伝えいただくほうがよいと思います。私から伝えると、言い方が変わってしまいそうです。
- 一緒に仕事をする中で私ができることがあれば、それは引き受けます。たとえば、締め切りの3日前にお互いの進み具合を確認する時間を取ることはできます。
同僚の仕事の遅れが、 自分の仕事に響いているとき
同僚の仕事の遅れで自分の仕事が止まっているなら、それは悪口の話ではなく、仕事の相談です。上司に判断してほしいことを添えて、相談として切り出します。
- △△さんの報告書を待つ間、私の集計が止まることがあります。私の分だけ先に出してよいか、課長に判断していただきたいです。
- 課全体の締め切りを見直すか、報告書の分担を変えるか、どちらがよいかご意見を伺いたいです。
自分の評価や見られ方が気になるとき: 評価の基準を上司に直接尋ねる
上司が他の部下の悪口を言うのを聞くと、自分も同じように言われているのではないかと気になるものです。その不安を抱えたままにせず、上司に自分の評価の基準を直接尋ねてみる方法があります。
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごと(複数回答)として「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人が9.3%いました。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は32.7%で、回答者全体の31.9%と並んでいます。つまり、評価や見られ方が気になっている人でも、面談の成果を感じている割合は全体と同じ程度だということです。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、普段の面談で評価の話をしてよい、むしろすべきだと考えています。気になったままにせず、評価の基準と、自分の仕事がどう見えているのかを、上司に尋ねてみてください。
- 私の仕事についても、気になっている点があれば直接教えていただけますか。直せることは直したいので。
- 今期の評価で課長が大事にしている点を教えていただけますか。報告書については、何ができていれば期待に届いていると言えますか。
- 月次の報告書は、今のところ期限内に出せていると思っています。課長から見て、足りない点はありますか。
悪口が繰り返されてつらいとき、 内容がハラスメントに近いとき
同じ話を聞くのがつらいときは、そのことを上司に伝えてかまいません。言いにくければ、自分の仕事の話に時間を使いたいという頼みの形にします。
- 正直に申し上げると、同僚の方の話を聞くのは少しつらいです。できれば、この時間は私の仕事の話に使いたいです。
- 今日は、○○社向けの報告書の構成についてご相談したいことがあります。先にその話をさせていただけますか。
上司の話に、同僚の人柄や私生活、性別や年齢などを理由にした決めつけが含まれることがあります。同僚の評価や処遇を一方的に下げると聞こえるとき、話がやまずに自分の仕事に支障が出ているときも同じです。こうしたときは、一人で抱えずに相談先を使います。ハラスメントに当たるかどうかは自分で判断せず、会社の就業規則を確認し、人事の担当か相談窓口に相談します。相談のために、いつ、どんな話があったかを書き留めておくときは、会社の決まりに沿って行ってください。気持ちや体調に影響が出ているときは、産業医や医療の専門家にも相談してください。
同僚本人に「課長がこう言っていた」と伝えることは、おすすめしません。同僚を守るつもりでも、上司と同僚の間に新しい食い違いを作り、自分がその間に立つことになります。同僚の仕事が止まっているなら、上司と同僚の双方に向けて、仕事の進め方の提案として話すほうが、同僚のためにもなります。
上司の悪口を聞いたときに、 避けたいこと
避けたいのは、上司に合わせることと、上司を正そうとすることの両方です。
- 上司に合わせて同調する。その場は収まりますが、同僚の評価に加わったことになります。あとで「あの人もそう言っていた」と伝わるおそれもあります。
- その場で上司を正す。「そういう言い方はよくないと思います」と返すと、上司は責められたと受け取り、話は同僚のことから二人の言い合いに変わりかねません。
- 同僚に伝えて味方を作る。上司と同僚の間の食い違いが広がり、自分が間に立つことになります。
- 上司を悪い人と決めつけて、距離を取る。上司に判断や情報を頼むことまで減ると、自分の仕事が進みにくくなります。
- 黙って聞き続けて、ため込む。聞くのがつらいなら、そのことを伝えるか、相談先を使ってください。
上司とのやり取りが変わってきたかを、 どう振り返るか
上司が悪口を言わなくなったかどうかより、自分と上司の時間が自分の仕事の話に使えているかで振り返ります。次のような点を見てみてください。
- 上司が同僚の話を始めたとき、何を期待しているのかを尋ねることができたでしょうか。できたら、次は、話が一区切りついたところで自分の仕事の話に移ってみます。
- 自分の評価の基準を上司に聞けたでしょうか。聞けたら、次の面談では、その基準に照らして自分の仕事がどう見えているかを聞いてみます。
- 同僚の仕事の遅れが自分の仕事に響いているとき、相談として上司に切り出せたでしょうか。
- 聞くのがつらい状態が続いているなら、一人で抱えずに、相談窓口か人事の担当に話してみてください。
次の面談では、先に「今日はご相談したいことが1つあります」と、自分の仕事の話から始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
社内の相談窓口や人事への相談とは別に、上司との1on1でご自身から伝えられることを準備したいときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
1on1の前に、「1on1の準備」と「1on1前のAIアドバイス」で。
上司の関わり方を待つだけでなく、 その回の1on1をどう使うかを自分から決めて臨めます。
「1on1の準備」で、テーマと、上司に期待する対応(「話を聞いてほしい」「一緒に考えてほしい」など)を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示されます。「1on1前のAIアドバイス」には、ご自身向けに、その回をどう使いたいかを最初に上司へ伝える一言の案が書かれることがあります。上司には、上司向けの別の内容が表示されます。
何を話したいかを最初に伝えることで、柳瀬さんも一緒に考えやすくなりますし、今日この場をどう使うかが自分で決められます。
1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。
上司に考えが伝わっていないと感じるときに、 自分の側から返し方を1つ変えて試せます。
ご自身向けに、その回に自分から話せた場面と、次の1on1で試せる一言が書かれます。「承知しました」のような短い返事が続いた場面があると、次に自分がすることを一言添える言い方が示されることもあります。上司には別の内容が表示されます。
次回、同じ場面になったとき、「承知しました。まず長谷部さんに確認します」のように、次に自分がする一手を一言添えてみてください。…
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
上司が他の部下の悪口を言ってきたとき、 同調したほうがよいですか。
上司が他の部下の悪口を言ってきたときに、同調することはおすすめしません。その場は収まりますが、同僚の評価に加わったことになり、あとで「あの人もそう言っていた」と伝わるおそれもあります。反論もせず、「その話は、聞いておくだけでよいでしょうか。それとも、私に何かしてほしいことがありますか」と尋ねて、話が一区切りついたところで自分の仕事の話に移るとよいでしょう。
上司が同僚の悪口を部下に言うのは、 ハラスメントになりますか。
上司が同僚の悪口を部下に言うことがハラスメントに当たるかどうかは、部下の側で判断せず、会社の就業規則を確認し、人事の担当か相談窓口に相談してください。人柄や私生活、性別や年齢を理由にした決めつけが含まれるときは、一人で抱えずに相談先を使うのがよいでしょう。評価や処遇を一方的に下げると聞こえるときや、話がやまずに仕事に支障が出ているときも同じです。
上司から他の部下の悪口を聞いたことを、 その同僚に伝えるべきですか。
上司から聞いた他の部下の悪口を、その同僚に伝えることはおすすめしません。同僚を守るつもりでも、上司と同僚の間に新しい食い違いを作り、自分がその間に立つことになります。同僚の仕事の遅れが課全体に響いているなら、締め切りの前にお互いの進み具合を確認する決まりを作る、といった仕事の進め方の提案として、上司と同僚の双方に話すほうが同僚のためにもなります。
上司が他の人の悪口を言うので、 自分も言われているのではと不安です。 どうすればよいですか。
上司が他の人の悪口を言うのを聞いて、自分も言われているのではと不安になるときは、「今期の評価で大事にしている点を教えていただけますか」と、自分の評価の基準を上司に直接尋ねてください。KAKEAIの1万人調査では、評価や見られ方が気になって本音が話せないと答えた人でも、面談が成果につながっていると感じる人は32.7%で、回答者全体の31.9%と並んでいました。評価が気になる人でも、面談の成果を感じる割合は全体と変わりません。
上司の悪口を聞くのがつらいとき、 誰に相談すればよいですか。
上司の悪口を聞くのがつらいときは、まず上司に「できれば、この時間は私の仕事の話に使いたいです」と伝える方法があります。それでも続くとき、言いにくいとき、気持ちや体調に影響が出ているときは、会社の相談窓口か人事の担当に相談してください。産業医や医療の専門家に相談することもできます。相談のために、いつ、どんな話があったかを書き留めておくときは、会社の決まりに沿って行います。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/when-your-boss-badmouths-coworkers-to-you
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: