部下の方へ部下との関わり
上司をうまく動かす部下になるには、 どうすればよいか
先に答え
上司をうまく動かす部下は、上司を思い通りに操る人ではなく、上司に期待することを具体的に伝え、誰が何をいつまでにするかを二人で決める人です。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、部下が1on1の前に選んだ、上司に期待することを見ました。その53.4%は、「一緒に考えてほしい」「意見を聞きたい」「具体的なアドバイスがほしい」の3つで、報告より多く選ばれています。報告して反応を待つより、判断や意見がほしい点を、目的と期限を添えて頼んでみてください。
数字で見る
Kakeai AI 1on1の利用データでは、部下が1on1の前に選んだ、上司に期待することは、報告より上司の考えや関わりを求めるもののほうが多くなっています。KAKEAIの1万人調査では、面談のあと動けない理由に、時間やコストの制約や、裁量や権限がないことを挙げた人もいました。上司にしかできないことを、目的と期限を添えて頼むことをおすすめします。
- 53.4%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 部下が1on1の前に選んだ、上司に期待することのうち、上司の考えや関わりを求める3つの割合
- 「一緒に考えてほしい」「意見を聞きたい」「具体的なアドバイスがほしい」の合計です。「報告したい」は17.1%でした。部下の側では、報告より上司の考えや関わりを求める選び方のほうが多いということです。
- 15.4%
- 1万人調査
- 面談が行動につながるのは半分くらいの回か、それより少ない人のうち、「時間やコストの制約で動けない」を挙げた人の割合
- 同じ質問で、「裁量や権限がなくできない」を挙げた人は9.4%でした。面談のあと動けない理由として、本人だけでは決めにくいことを挙げた人もいました。
利用データの割合は、1on1の前に部下が選んだ、上司に期待することの内訳です。1万人調査は上司との定期的な面談について尋ねたもので、面談以外の場面で上司に何かを頼むことは尋ねていません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
上司をうまく動かす部下は、 上司に期待することを伝えて二人で決める
上司をうまく動かす部下とは、上司を思い通りに操る人ではありません。上司に期待することを具体的に伝え、誰が何をいつまでにするかを、上司と一緒に決める人です。上司の側も、部下が何に困り、何を求めているのかがわからなければ、動きようがありません。
「上司を使う」「上司を動かす」という言葉には、上司をうまく言いくるめる技のような響きがあります。おだてや根回しで一度は動いてもらえても、次に同じことを頼むときに、また同じ手間がかかります。それより、上司にしかできないことを、目的と期限を添えて率直に頼むほうが、二人にとって仕事が早く進みます。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、部下が1on1の前に選んだ、上司に期待することの内訳を見ました。「一緒に考えてほしい」「意見を聞きたい」「具体的なアドバイスがほしい」の3つを合わせると53.4%で、「報告したい」は17.1%です。つまり、1on1の前に部下が選ぶ期待は、報告より、上司の考えや関わりを求めるもののほうが多いということです。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人に、その理由を5つまで選んでもらいました。「時間やコストの制約で動けない」を挙げた人は15.4%、「裁量や権限がなくできない」を挙げた人は9.4%でした。面談のあと動けない理由として、本人だけでは決めにくいことを挙げる人もいる、という結果です。
面談についての数字ですが、仕事の優先順位や権限は、上司が決められることです。動けない理由がそこにあるなら、上司に具体的に頼むことで仕事が動き出すと考えられます。
以下では、展示会の出展準備を担当しているマーケティング部の部下と、その上司の課長を例にします。
上司に頼めること: 判断・優先順位・ほかの部署との調整・会社の情報
上司に頼むとよいのは、上司にしか決められないことと、上司が動いたほうが早く進むことです。何を頼みたいのかを、先に自分の中で分けておくと、最初の一言が決まります。
| 頼みたいこと | 上司に頼む理由 | 最初の一言の例 |
|---|---|---|
| 判断 | 決める | 「ブースの |
| 優先順位 | 部署全体の | 「展示会の |
| ほかの | 部署を | 「当日の |
| 会社の情報 | 会社の | 「新製品の |
| 意見、 | 経験や、 | 「ブースの |
上司に動いてもらう頼み方: 目的・期限・自分の案を添える
上司に頼むときは、目的と期限、自分の案の3つを添えると、上司は判断しやすくなります。「ご相談があります」だけで話し始めると、上司は、聞いてほしいのか、決めてほしいのかがわからないまま話を聞くことになります。
判断がほしいとき
- 今日は、ご判断をお願いしたいことが1つあります。展示会で配るパンフレットの部数についてです。
- 来週の水曜が印刷会社への発注の期限なので、それまでに決めていただけると助かります。
- 私の案は、前回より部数を減らして、足りない分は当日にデータでお渡しする形です。課長はどうお考えですか。
- 判断の材料として、前回の展示会で配った部数と、今回の招待状の送付先の数を、資料にまとめてきました。
意見がほしいとき、一緒に考えてほしいとき
意見を聞きたいのか、一緒に考えてほしいのかは、最初に言葉で分けて伝えるとよいでしょう。上司も、自分の考えを話せばよいのか、一緒に整理すればよいのかがわかります。
- ブースの配置について、私の案を見ていただいたうえで、課長のご意見を伺いたいです。
- 来場者に何を一番見てもらうかを、まだ決めきれていません。今日は一緒に考えていただけますか。
ほかの部署との調整をお願いするとき
- 営業部から当日の説明員を出していただけるよう、課長から営業部長にご相談いただけないでしょうか。人数と時間帯は、こちらの表にまとめました。
- 私から営業部の担当者に直接お願いしてよいか、先に課長から一言いただいたほうがよいか、どちらがよいでしょうか。
決まったら、誰が何をするかを確かめる
- ありがとうございます。それでは、パンフレットは私が今日中に発注します。営業部へのご相談は、課長にお願いしてよろしいでしょうか。
- 配置は、私の判断で決めてよいということですね。予算を超えそうなときだけ、改めてご相談します。
- 営業部のお返事がいつ頃になりそうか、わかったら教えていただけますか。それまでは、説明員がいない場合の配置も考えておきます。
上司がその場で答えられないこともあります。そのときは、返事をいつまでにいただけると助かるかと、待っている間に自分が進めることを伝えておくと、仕事が止まりません。
- 部長のご判断が必要でしたら、金曜までにお返事をいただけると、発注に間に合います。その間に、私は会場の配線の確認を進めておきます。
上司を育てる部下とは: 上司がしてくれたことの結果を伝える
「上司を育てる」とは、上司に指導することではありません。上司がしてくれたことがどう役立ったか、次にどうしていただけると助かるかを、部下の側から伝えることです。上司の判断や助言がその後どう役立ったかは、部下が伝えなければ、上司には見えにくいことがあります。
- 先週ご判断いただいたパンフレットの部数は、当日配り終えて、足りなくなることもありませんでした。ありがとうございました。
- 営業部に話していただいたおかげで、説明員が2名来てくれました。お客様への説明が途切れずに済みました。
- 前回、ブースの配置を一緒に考えていただいた時間が、とても助かりました。次の展示会でも、早めにご相談させてください。
変えてほしいことは、責める形ではなく、次にどうしていただけると助かるかの形で、1つに絞って伝えます。
- お願いした判断へのお返事が、締め切りの前日になることが続いていました。いつ頃お返事をいただけそうか、目安だけでも先に伺えると、印刷会社に伝えやすくなります。
- 資料を見ていただくときに、気になる点だけでなく、このままでよい点も教えていただけると、直すところを絞れて助かります。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1では上司も部下も両方が当事者であり、どちらか一方だけに責任を負わせるものではないと考えています。上司に期待することを伝えるのも、上司がしてくれたことの結果を返すのも、部下の側からできることです。1on1がある職場なら、その時間に話題にするとよいでしょう。
上司を動かそうとして、 避けたいこと
避けたいのは、上司を操ろうとすることと、上司が察してくれるのを待つことの両方です。
- おだてや根回しで、上司を思い通りに動かそうとする。一度は動いてもらえても、上司は、何を頼まれているのか、なぜ必要なのかがわからないまま判断することになります。
- 逆に、上司が気づいて動いてくれるのを待つ。上司は、部下の仕事のすべてを見ているわけではありません。困っていることや決めてほしいことは、言葉にして伝えます。
- 報告だけして、判断を求めていることを言わない。「パンフレットの部数は、前回と同じでよいでしょうか」のように、決めてほしい点を1つにして尋ねます。
- 上司の判断が必要なことを、尋ねずに自分で決めて進める。急いでいるときこそ、「この範囲は私の判断で進めてよいでしょうか」と先に尋ねておくと安心です。
- 上司の欠点を並べて、直してもらおうとする。上司にも、ほかの仕事を抱えている、さらに上の判断を待っている、といった事情があることがあります。変えてほしいことは1つに絞って伝えましょう。
上司とのやり取りがうまくいっているかを、 どう振り返るか
上司をうまく動かせているかどうかは、上司が言った通りに動いたかではなく、二人のやり取りで仕事が前に進んだかで振り返ります。1か月ほどたったら、次の順で振り返ってみてください。
- 判断がほしいのか意見がほしいのかを最初に伝えられていたら、次は、頼んだことについて誰が何をいつまでにするかが二人の間ではっきりしていたかを見ます。
- そこまでできていたら、上司がしてくれたことの結果を、上司に伝えられていたかを思い返します。
- 最後に、頼み方そのものについて上司と話す機会を、まだ持っていなければ作ります。
- この1か月、課長にいろいろご判断をお願いしてきました。私の頼み方で、わかりにくかったところがあれば教えていただけますか。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司の関わり方に不満や不安があっても、自分から何をどう伝えればよいかわからないときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
1on1の前に、「1on1の準備」と「1on1前のAIアドバイス」で。
上司の関わり方を待つだけでなく、 その回の1on1をどう使うかを自分から決めて臨めます。
「1on1の準備」で、テーマと、上司に期待する対応(「話を聞いてほしい」「一緒に考えてほしい」など)を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示されます。「1on1前のAIアドバイス」には、ご自身向けに、その回をどう使いたいかを最初に上司へ伝える一言の案が書かれることがあります。上司には、上司向けの別の内容が表示されます。
何を話したいかを最初に伝えることで、柳瀬さんも一緒に考えやすくなりますし、今日この場をどう使うかが自分で決められます。
1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。
上司に考えが伝わっていないと感じるときに、 自分の側から返し方を1つ変えて試せます。
ご自身向けに、その回に自分から話せた場面と、次の1on1で試せる一言が書かれます。「承知しました」のような短い返事が続いた場面があると、次に自分がすることを一言添える言い方が示されることもあります。上司には別の内容が表示されます。
次回、同じ場面になったとき、「承知しました。まず長谷部さんに確認します」のように、次に自分がする一手を一言添えてみてください。…
上司と決めた次の一歩をやり終えたとき。
上司に仕事を見てもらえていないと感じるときも、 やり終えたことが二人の同じ記録に残ります。
「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標を、相手ごとに一覧にする画面)で、担当がご自身の一歩はクリックすると実行済みになります。実行済みになった一歩は、「概要」の画面のダイジェストにも、いつ実行されたかが書かれます。MOVE もダイジェストも、上司と同じものが表示されます。
なお、6月9日の1回目から決まっていた一次調査(競合3社の拠点・代理店・力を入れている国を表にする)は、6月19日に森さんが実行済みです。
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よくある質問
上司をうまく動かすには、 どう頼めばよいですか。
上司に何かを頼むときは、目的と期限と自分の案の3つを添えて、判断がほしいのか意見がほしいのかを最初に伝えるのがおすすめです。「来週の水曜が発注の期限なので、それまでにご判断をお願いしたいです。私の案は〜です」のように話すと、上司は何を決めればよいかがわかります。決まったら、誰が何をいつまでにするかを二人で確かめます。
「上司を使う」と言われますが、 上司を利用するようで抵抗があります。
「上司を使う」とは、上司を利用することではなく、上司にしかできない判断や調整、会社の情報を仕事のために頼むことだと考えるとよいでしょう。部下が一人で抱えて仕事が止まるより、上司に頼んで進むほうが、上司にとっても部署にとっても助けになります。頼むときは、目的と期限を添えて率直に伝えます。
上司を育てるとは、 どういうことですか。
上司を育てるとは、上司に指導することではありません。上司がしてくれたことがどう役立ったか、次にどうしていただけると助かるかを、部下の側から伝えることです。「ご判断いただいた部数で、当日は足りなくなりませんでした」と結果を伝えると、上司は自分の判断がどう役立ったかを知ることができます。変えてほしいことは、責めずに1つに絞って伝えます。
頼んでも上司が動いてくれないときは、 どうすればよいですか。
頼んでも上司が動いてくれないときは、まず、返事がほしい期限と、その理由が伝わっているかを見直してみてください。そのうえで、「部長のご判断が必要でしたら、金曜までにお返事をいただけると発注に間に合います」のように、上司の事情を尋ねながら期限を伝えます。仕事に大きな支障が出る状態が続くときは、人事の担当に相談の仕方を尋ねることも考えてください。
上司に自分の意見を言うのは、 失礼になりませんか。
仕事の進め方について、理由を添えて自分の考えを伝えることは、上司に対して失礼なことではありません。「私の案は〜です。理由は〜です。課長はどうお考えですか」のように、自分の考えと理由を伝えたうえで上司の考えを尋ねると、話し合いになります。最終的な判断が上司にあることは、言葉にして伝えておくとよいでしょう。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/how-to-get-your-boss-to-act
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: