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管理職はいらない、AIで不要になるという話は本当か

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

管理職がいらなくなるか、AIで不要になるかは、今の時点で言い切れることではありません。言えるのは、管理職という役職をなくしても、管理職が担っている仕事はなくならないということです。部下の仕事を割り振ることや判断を引き受けること、評価することは、役職がなくなれば別の誰かが引き受けます。記録や要約、資料の下書きのように、AIで支えられる作業もあります。KAKEAIの1万人調査では、面談のあと行動につながるのが半分くらいの回かそれより少ない人の11.0%が、その理由に「判断材料はあるが確信がもてない(不安・恐れ・迷い)」を挙げていました。判断の材料がそろっていても、確信がもてずに動けない人がいるということです。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談のあとに動けない理由として、情報の不足のほかに、判断に確信がもてないことや権限がないことも挙げられていました。1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が送る感想を集計しています。最も多いのは、自分のことや状況を知ってもらえたという感想です。

11.0%
1万人調査
面談のあと行動につながるのが半分くらいの回以下の人のうち、判断に確信がもてないことを理由に挙げた人の割合
選択肢の文言は「判断材料はあるが確信がもてない(不安・恐れ・迷い)」です。同じ質問で、「裁量や権限がなくできない」は9.4%、「行動するために必要な情報が揃っていない」は15.9%でした。動けない理由は、情報の不足だけではないということです。
46.2%
Kakeai AI 1on1 利用データ
部下が1on1のあとに感想を送った回のうち、「自分のことや状況を知ってもらえました」が選ばれた回の割合
感想(複数回答)の中で最も多く選ばれていました。部下が感想を送った回の半分近くで、自分のことや状況を相手に知ってもらえたと感じていたということです。

1万人調査の理由の数字は、上司との面談について尋ねたもので、管理職の役職の要否やAIについては尋ねていません。利用データの感想は、部下が感想を送った回だけを集計したものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

管理職はいらない、AIで不要になるという話は本当か:今の時点で言えること

管理職がいらなくなるか、AIで不要になるかは、今の時点で言い切れることではありません。言えるのは、「管理職という役職をなくすこと」と「管理職が担っている仕事をなくすこと」は別の話だ、ということです。

「管理職はいらない」という議論には、中身の違う話が混ざっています。主なものを分けると、次の3つになります。

よく聞く議論中身残る問い
管理職の全廃、階層の少ない組織課長や部長のような役職を置かない、または減らす役職をなくしたあと、仕事の割り振りや判断、評価を誰が引き受けるか
AIが管理職の仕事を代わる記録や要約、資料の作成、情報の収集をAIに任せるAIに任せない判断や評価と、その責任を誰が引き受けるか
管理職の仕事が多すぎる会議や報告の作業に追われ、部下の仕事を見る時間が取れないどの作業を減らし、空いた時間を何に使うか

どの議論でも、役職や作業を減らしたあとに、仕事の割り振りや判断、評価を誰が引き受けるのかという問いが残ります。以下では、管理職の仕事を、AIで支えられる作業と人が引き受ける部分に分けて考えます。上司の立場でも部下の立場でも読めるように、後半は立場ごとに分けて書いています。

管理職の仕事のうち、なくならないものと、AIで支えられるもの

管理職の仕事には、AIで支えられる作業と、役職がなくなっても誰かが引き受ける部分の両方があります。分けると、次のようになります。

管理職の仕事AIで支えられる作業の例人が引き受ける部分
記録と振り返り面談や会議の内容を要約し、前回の話を見返せるようにする要約が合っているかを本人と確かめ、決めたことを実行する
判断判断に使う情報を集めて整理するどれにするかを決め、その結果に責任を持つ
仕事の割り振り仕事の量や期限を一覧にする誰にどこまで任せるかを決め、本人と合意する
評価期の途中の出来事を整理する評価を決め、理由と一緒に本人に伝える
部下の仕事を知ること報告や記録をまとめる実際の仕事を自分の目で見て、本人の話を聞く

部下が面談のあとに動けない理由を尋ねた数字も、参考になります。

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談のあと行動につながるのが半分くらいの回か、それより少ないと答えた人に、その理由を尋ねています(5つまで選択)。挙げられた理由のうち、情報に関わるものは「行動するために必要な情報が揃っていない」で、15.9%でした。ほかに、「ありたい状態が定まっていない」が16.3%、「判断材料はあるが確信がもてない(不安・恐れ・迷い)」が11.0%、「裁量や権限がなくできない」が9.4%でした。つまり、面談のあとに動けない理由は、情報の不足だけではありません。目指す状態がはっきりしないことや、判断に確信がもてないこと、権限がないことも挙げられています。

面談についての数字ですが、管理職の仕事に当てはめて考えてみます。情報をそろえる作業には、AIで支えられる部分があります。一方で、目指す状態を本人と決めることや判断を一緒に引き受けること、権限を渡すことは、仕事を決める立場の人が担う部分だと考えられます。

部下の側から見た管理職:自分の仕事を知っている人

部下の仕事と状況を知っている人が誰なのかは、管理職の役割を見直すときにも残る問いです。

1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、1on1のあとに部下が送った感想(複数回答)を見てみます。最も多かったのは、「自分のことや状況を知ってもらえました」の46.2%でした。部下が感想を送った回の半分近くで、この感想が選ばれていたということです。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、1on1は、その部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。ただし、上司であっても、部下の仕事を見てもいないなら、上司が行う意味はありません。管理職の仕事の一部をAIで支えるとしても、部下の仕事を実際に見て知っている人が誰なのかは、役職の有無とは別に、組織として決めておきたいことです。

上司の立場で:「管理職は不要になる」と言われたときに見直すこと

「AIで管理職は不要になる」という話を聞いて、不安を感じる人もいるかもしれません。今の時点でできるのは、自分の仕事を、AIで支えられる作業と自分が引き受ける仕事に分けて見直すことです。AIを使うときは、使ってよい道具と入れてよい情報について、会社の決まりを確認してください。

以下では、家電の取扱説明書の改訂を担当するチームで、課長が4人のメンバーと仕事をしている場面を例にします。

  • 改訂案の下書きには、会社で認められているAIの道具を使ってもらってかまいません。安全上の注意の書き方は、一緒に確認させてください。
  • 下書きにかかっていた時間が減った分、問い合わせの多い箇所をどう直すかの相談に、時間を使いましょう。
  • どの機種から改訂を進めるか、私の考えをお話しします。来月の新製品の発売に間に合わせたいので、まず洗濯機の説明書からと考えています。○○さんは、どう思いますか。
  • AIでまとめた問い合わせの傾向を見ました。数字だけでは分からないこともあるので、実際に問い合わせを受けている○○さんの感じ方を教えてもらえますか。
  • 迷っている点があれば、そのまま相談してください。最後の判断は、私が引き受けます。
  • AIの要約は、二人で見ながら、違うところがあれば直しましょう。私の理解が違っていたら、教えてください。
  • 前回の1on1で話した図の差し替えは、デザインの担当者と相談して、金曜までに決めることになりました。
  • 正直に言うと、AIで管理職の仕事がどこまで変わるのかは、私にもまだ分かりません。ただ、○○さんの仕事を見て一緒に判断することは、これからも続けたいと考えています。

部下の立場で:管理職が減った職場で、部下ができること

管理職の役職が減った職場や、上司と話す時間が少ない職場では、誰に何を相談すればよいかが分かりにくくなることがあります。部下の立場でできるのは、相談したいことと上司に期待することを具体的に伝えることと、判断を誰が引き受けるのかを尋ねておくことです。

同じ取扱説明書のチームで、メンバーが上司に話すときの言い方です。

  • AIで下書きした改訂案です。安全上の注意の書き方で迷っているので、ご意見をいただけますか。
  • 判断の材料はそろっているのですが、どちらの書き方にするか確信が持てません。課長のお考えをお聞かせいただけますか。
  • 改訂の優先順位を、私の判断で決めてよい範囲を教えていただけますか。迷っている機種が2つあります。
  • 今回の改訂で目指す仕上がりが、まだはっきりしていません。どこまで変えるかを、一緒に考えていただけますか。
  • この改訂案をお客様向けに公開してよいかの判断は、どなたにお願いすればよいでしょうか。
  • 来月から課長の役職がなくなると聞きました。仕事の割り振りや評価の相談は、どなたにすればよいか教えていただけますか。
  • AIの要約だけでは伝わりにくいことがあるので、今日の1on1では、問い合わせの対応で感じていることを直接お話ししたいです。

役職の扱いや評価の仕組みが変わるときの具体的な決まりは、就業規則を確認したうえで、人事の担当者に尋ねてください。

管理職の役割の見直しがうまくいっているかを、どこで見るか

管理職を減らす場合も、AIで作業を支える場合も、うまくいっているかどうかは、管理職の人数や作業の時間が減ったかだけでは分かりません。半年ほどたったところで、上司と部下の両方の立場から、次の点を振り返ってみてください。

  • 部下が判断に迷ったときの相談先が二人の間ではっきりしていなければ、次の1on1で一緒に決めておきましょう。
  • AIで減った作業の時間が別の作業に回っているなら、部下の仕事を見ることや一緒に判断することに充て直してみてください。
  • 1on1で決めたことが次の回までに動いていなければ、何が妨げになっているのかを二人で話してみるとよいでしょう。
  • 評価の理由が本人に伝わっていなければ、評価する人から本人に説明する機会を設けます。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

部下が多く自分の担当業務もあって、前回話したことや引き受けたことを覚えきれないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

ホームの「この先1週間のポイント」で。

期限の近い部下の一歩に、次の1on1を待たずに気づいて声をかけられます。

Kakeai AI が、ご自身のすべての1on1の予定や、決めた一歩の期限、途中になっている話から、この先1週間で気にかけておくとよいことを、事実と、問いかけの形の提案で、最大3件書きます。ホームはご自身だけに表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

林さんの「上海側の要件確認(電気・環境の項目を整理して柳瀬と小野寺へ)」が6月25日期限でまだ届いていません。小野寺さんの要件表と合流させる前提の作業なので、今日中に状況を確認してみてはいかがでしょうか。

1on1の最中と終了後、「1on1のAI要約」で。

1on1の最中にメモを取ることに気を取られず、上司が引き受けたことも二人の記録で見返せます。

Kakeai AI が、実施中の会話をもとに2分ごとに全体を書き直し、話のまとまりごとに見出しと要点を並べます。上司が引き取った確認も、誰がいつまでに何をするかの形で書かれることがあります。終了後はそのまま履歴になり、お二人の画面に同じ内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

バンコクの要件はまだ未確認で、柳瀬さんが来訪中のタイ拠点長に6月15日の週のうちに確認する。

1on1の終わり際に、球体を押したとき。

時間を延ばさずに、誰が何をいつまでにするかを決めてから1on1を終えるきっかけになります。

終わり際に球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押すと、Kakeai AI が残り時間を添えて、その日に出た次の一歩の候補の担当と期限を二人で確かめようと提案することがあります。決定した一歩は、1on1を終了したときに「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標を、お相手ごとに一覧にする画面)に追加されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

残り4分ほどです。今日話した「一次調査の報告」の件で、一歩の候補が2つ出ています。「競合調査の表に代理店が日系か現地かの列を追加する」と「試算のやり方に割合の根拠(理由)を書く手順を入れる」、それぞれいつまでにやるかをお二人で一つ確かめて終わりませんか?森さん、いかがでしょう?

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よくある質問

管理職はAIに置き換わりますか。

管理職がAIに置き換わるかどうかは、今の時点で言い切れることではありません。記録や要約、資料の下書き、情報の整理のように、管理職の仕事の中にはAIで支えられる作業があります。一方で、役職があってもなくても誰かが引き受けることになる部分もあります。目指す状態を本人と決めること、判断を引き受けること、評価を決めて理由と一緒に伝えること、部下の仕事を自分の目で見ることです。

管理職不要論とは、どういう議論ですか。

管理職不要論とは、課長や部長のような管理職の役職を減らしたり、なくしたりしてもよいのではないか、という議論です。中身には、階層の少ない組織にする話、AIに管理職の作業を任せる話、管理職の仕事が多すぎるという話が混ざっています。どの話でも、役職や作業を減らしたあとに、仕事の割り振りや判断、評価を誰が引き受けるのかという問いが残ります。

管理職をなくした会社では、誰が評価や仕事の割り振りをするのですか。

管理職の役職をなくした会社で、誰が評価や仕事の割り振りを引き受けるかは、会社によって異なります。チームのリーダーが引き受ける場合も、部長や経営者が引き受ける場合もあります。自分の職場の決まりは、就業規則を確認したうえで、人事の担当者に尋ねるのが確実です。部下の立場では、仕事の割り振りや評価の相談を誰にすればよいかを、早めに尋ねておくとよいでしょう。

AIで管理職の仕事が減ったら、空いた時間は何に使えばよいですか。

AIで管理職の作業が減って時間が空いたら、部下の仕事を自分の目で見ることと、部下と一緒に判断することに使うのがおすすめです。記録や要約をAIで支えても、目指す状態を本人と決めることや判断を一緒に引き受けることは、人が担う部分として残ると考えられます。AIを使うときは、使ってよい道具と入れてよい情報について、会社の決まりを確認してください。

部下の立場で、上司はいらないと感じるときはどうすればよいですか。

部下の立場で上司はいらないと感じるときは、上司に何を期待しているのかを、一度具体的に伝えてみることをおすすめします。「この改訂案の判断で迷っているので、ご意見をいただけますか」のように、相談したいことと上司に期待することを一緒に伝えます。そのうえで、自分の判断で決めてよい範囲と、判断を引き受けてもらいたいことを、上司と話して決めておくとよいでしょう。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/are-managers-unnecessary-ai-replacement

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: