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ブレインストーミング(ブレスト)のやり方
先に答え
ブレインストーミング(ブレスト)は、1つの問いに対して複数の人が案を評価せずに出し合い、数を集める進め方で、会議の中の「案を出す段階」にだけ使う方法です。うまく進めるには、4つの決まり(批判しない・自由に・量を重視・便乗する)を守ること以上に、その前後の手順が大切です。案を出す前に問いを一文にまとめ、案を出したあとは基準を決めて絞り、誰がいつまでに何をするかを決めます。上司は進行役として黙らず、各自が黙って書く時間を取ったうえで一参加者として案を出すことをおすすめします。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で、聞いてもらうことを期待する人より、一緒に考えることを期待する人のほうが多くなっていました。「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が次の動きに向かう感想を選ぶ回は多くなく、話したことを行動に結びつけるのはそれだけ難しいことだと考えられます。どちらも1対1の面談についての数字で、会議でのブレストについて尋ねたものではありません。
- 29.4%
- 1万人調査
- 面談で上司に期待すること(5つまで選択)として「一緒に考えてほしい」を選んだ人の割合
- 「話を聞いてほしい」を選んだ人は20.8%でした。聞いてもらうことを期待する人より、一緒に考えることを期待する人のほうが多い、という結果です。面談で上司が黙って聞くだけの形は、この期待と合わない場合があります。
- 9.5%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1のあとに部下が送った感想のうち、「よく考えてみます」が選ばれた回の割合
- 「挑戦してみます」は8.4%で、最も多く選ばれたのは「自分のことや状況を知ってもらえました」の46.2%でした。次の動きに向かう感想が選ばれる回は1割前後です。1on1で話したことを行動に結びつけるのは、それだけ難しいことだと考えられます。
1万人調査は上司との1対1の面談について尋ねたもので、会議でのブレストについては尋ねていません。利用データの感想は、1on1のあとに部下が感想を送った回だけを集計したものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
ブレインストーミング(ブレスト)とは何か: 案を出す段階の進め方で、 前後に手順が要る
ブレインストーミング(ブレスト)は、1つの問いに対して複数の人が思いついた案を評価せずに出し合い、数を集めることで、一人では思いつかない案にたどり着こうとする進め方です。会議の中で「案を出す段階」にだけ使う方法です。よく知られている4つの決まり(批判しない・自由に出す・量を重視する・人の案に便乗する)は、どれも案を出す段階を守るためのものです。
ブレストが役に立たなかったと感じるとき、原因は4つの決まりが守られなかったことより、その前後の手順にあることが多いようです。前とは、何について案を出すのかを一文の問いにすることです。あととは、出た案を絞って決め、誰がいつ動くかを決めることです。案を出す段階だけを切り取って行うと、付せんの山が残って終わりがちです。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で上司に期待すること(5つまで選択)として「一緒に考えてほしい」を選んだ人は29.4%でした。「話を聞いてほしい」を選んだ人は20.8%です。上司との面談では、聞いてもらうことより、一緒に考えてもらうことを期待する人のほうが多いということです。
「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)では、1on1のあとに部下が送った感想を集計しています。「よく考えてみます」が選ばれた回は9.5%、「挑戦してみます」は8.4%でした。最も多く選ばれた「自分のことや状況を知ってもらえました」は46.2%です。1on1で話したことを次の動きにまでつなげるのは、それだけ難しいことだと考えられます。
どちらも1対1の面談についての数字で、会議のブレストについて尋ねたものではありません。会議に当てはめて考えると、ブレストでも上司は一参加者として一緒に考え、案を出したあとに絞って決める手順を置くことが、次の動きにつなげる助けになるでしょう。
以下では、来期の新入社員の受け入れ(配属後1か月の教え方と仕事の割り当て)の改善案を出すブレストを例にします。参加者は人事課と各部署の受け入れ担当の7人で、時間は60分です。
ブレストが合う問いと、 合わない問い
ブレストは万能ではありません。合う問いと合わない問いがあり、合わない問いにブレストを使うと、時間をかけたのに「無駄だった」という感想が残りがちです。
| 問いの種類 | ブレストが合うか | 進め方 |
|---|---|---|
| 答えが | 合う | ブレストで |
| 材料が | 合う | 先に |
| 正解が | 合わない | 情報を |
| 決める | 合わない | 決める |
| 材料が | 合わない | 先に |
ブレストの進め方: 問いの一文から、 絞って決めるまでの6つの手順
60分のブレストを、6つの手順で進めます。案を出す時間は、全体の半分ほどでかまいません。
- 問いを一文にして、最初に画面か紙に書きます。「新入社員の受け入れをよくするには」のような広い問いではなく、「配属後の最初の1週間に、受け入れ担当が毎日することを何にするか」のように、答えの形が見える問いにします(5分)。
- 一人ずつ、黙って付せんに書く時間を取ります。声の大きい人の案に引っ張られないためです(5分)。
- 書いた案を1人1枚ずつ読み上げて貼ります。この間は、質問も評価もしません(15分)。
- 似た案をまとめ、まとめたものに名前をつけます(10分)。
- 絞る基準を先に決めてから絞ります。「来期から始められる」「追加の費用が要らない」のように、基準を2つまでにします(10分)。
- 残った案について、誰がいつまでに何をするかを全員で決め、引き受けた人の言葉で書き出しておきます(15分)。
- 今日の問いは、「配属後の最初の1週間に、受け入れ担当が毎日することを何にするか」です。この一文に答える案を出してください。
- 最初の5分は、話さずに各自で付せんに書きます。1枚に1つ、思いついた順で、数を気にせず書いてください。
- 読み上げの間は、質問も「それはいいですね」もなしでお願いします。全部出たあとに、まとめて見ます。
- 今は出す時間なので、その案への意見はあとで聞かせてください。まず全部並べましょう。
- 似ている案を集めました。このまとまりは、「毎日15分の振り返り」という名前にしてもよいですか。
- 絞る基準は、来期の4月から始められることと、追加の費用がいらないことの2つにしてはどうでしょうか。この2つで見て、残る案はどれでしょうか。
- 残った「毎日15分の振り返り」は、どの部署から試しますか。○○さんの部署で試すなら、何から始めますか。
- 最後に、決めたことを確認します。○○さんの部署で来月から毎日15分の振り返りを始めて、5月の初めに結果を持ち寄る、でよいですか。
問いが広すぎたと途中で気づいたときは、問いを直してやり直してかまいません。
- 案が散ってしまったので、問いを狭めます。「最初の1週間」に限って、もう一度出してみましょう。
ブレストで上司はどう振る舞うか: 黙らず、一参加者として案を出す
ブレストでは「上司は進行役に徹し、案を出さない」という助言があります。上司が最初に案を出すと、部下がそれに引っ張られてしまうからという理由です。それを避けるなら、黙るより、順番と出し方を工夫するほうがよいでしょう。各自が黙って書く時間を先に取れば、上司の案に引っ張られることは減ります。そのうえで、上司も一参加者として、自分の付せんを同じ列に貼ります。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、万能のやり方はなく、型や手順を守ることは目的ではないと考えています。ブレストの4つの決まりも、守ること自体が目的ではなく、案が出て絞られて動くための道具です。上司が黙るという型も同じです。
- 私も1枚出します。皆さんと同じ扱いで、よければ残し、合わなければ外してください。
- 私の案に合わせなくて大丈夫です。皆さんが先に書いた分を、そのまま出してください。
- 私の案は「初日に部署の全員と5分ずつ話す」です。ほかの案と並べて、同じ基準で見てください。
上司が決める人でもあるときは、絞る段階で自分の考えを理由とともに言い、そのうえで参加者の意見を聞きます。
- 私は、「毎日15分の振り返り」を最初に試したいと考えています。費用がかからず、来期からすぐ始められるからです。ほかの案を推したい人は、理由を聞かせてください。
- 決める前に、この案でうまくいかないとしたら何が原因になりそうか、気になる点があれば教えてください。
部下が出した案を、上司がその場で「それは無理」と評価しないことは、4つの決まりの通りです。絞る段階で外す案にも、理由を添えます。
- この案は、費用の面で来期には間に合わないので、今回は見送ってはどうかと考えています。案そのものはよいと思うので、次の予算の相談のときに持っていきたいです。皆さんはどう思いますか。
ブレストで避けたいこと
- 問いを決めずに始める。「受け入れについて自由に意見を」では、案が散って絞れません。問いの一文に時間をかけてください。
- 案を出す段階で評価を始める。1つの案に「それは前に失敗した」と言うと、次の案が出にくくなります。評価は絞る段階に回します。
- 案を出して終わる。付せんの写真を撮って解散すると、何も動かないまま終わりがちです。絞って決めて、誰がいつ動くかを言葉にするまでを1回の会議に入れます。
- 上司だけが黙る、または上司だけが話す。どちらも、参加者と一緒に考える場になりにくくなります。
- 全員に声で発言することを求める。黙って書く時間とチャットを使えば、話すのが苦手な人の案も同じ重さで並びます。
- 大人数で行う。10人を超えるなら、4〜5人の組に分けて出し、組ごとに持ち寄ります。
ブレストを振り返るときの問い
ブレストがうまくいったかどうかは、出た案の数や盛り上がりではなく、終わったあとに何が動いたかで振り返るとよいでしょう。
- 残った案の担当と期限が、引き受けた人自身の言葉で決まっていたら、次は1か月後に結果を持ち寄る日を決めておきましょう。
- 1か月後に試された案があれば、うまくいった点と難しかった点を、次のブレストの問いを作るときに生かせます。
- 外した案の理由を、案を出した人に伝えられていたら、次はその案を生かせる別の機会を一緒に探してみてください。
試された案が1つもなかったなら、次のブレストでは、絞る基準と決める人を先に決めてから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
会議では全体の方針や分担の大枠までしか決められず、一人ひとりの担当の中身が詰め切れないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
上司の側で、1on1の前に「1on1前のAIアドバイス」で。
会議で決めた分担の大枠を、 一人ひとりとの1on1で、 その人の担当範囲の具体まで詰められます。
これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、Kakeai AI がその回の狙いを書きます。最初に切り出す一言の例が示されることもあります。上司ご本人向けの内容です。
…「6月5日の定例で分担の大枠は決まりましたが、今日はその線引きをもう少し具体的に決めてしまいたいと思っています。小野寺さんの担当範囲で、今どこが一番動かしにくいですか。」…
相手の「概要」の画面の「ダイジェスト」で。
進捗を話す会議の前に、 その人との1on1で決めたことがどこまで進んだかを、 本人と同じ文章で確かめられます。
その相手とのこの半年の1on1を、Kakeai AI が文章にします。これまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に書かれます。お二人に同じものが表示されます。
…藤本さんが競合3社の製品比較表を6月25日までに出すことが決まっており、6月24日に実行済みです。…藤本さんが「それ、私、考えてみたいです」と話し、海外向けの訴求案(こういうお客さんにこう言う、を3つ・1枚)を7月9日までにまとめることが決まっています。…
1on1の実施中に、球体をクリックしたとき。
会議で決めた大枠のうち、 その人が受け持つ次の動きを、 1on1の中で一つずつ決められます。
球体は、「1on1実施中」の画面の右の列の下にある、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。その回の話のうち、次に誰が何をするかが決まっていないものを Kakeai AI が取り上げ、二人で一つ決めることを提案します。お二人に同じ内容が表示されます。
今日話した「試作工程と海外仕様」の件で、部品手配を考えると6月中に要件を確定させる必要があるとのことでした。次に誰が何をするかを一つ、お二人で決めておけますか?
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
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よくある質問
ブレインストーミング(ブレスト)とは、 何ですか。
ブレインストーミング(ブレスト)とは、1つの問いに対して複数の人が思いついた案を評価せずに出し合い、数を集めることで、一人では思いつかない案にたどり着こうとする進め方です。会議の中の「案を出す段階」にだけ使う方法で、出た案を絞って決める段階は別に要ります。答えが複数ありうる問いや、材料が参加者に散っている問いに合い、正解が1つに決まる問いや、決める人が一人で判断できる問いには合いません。
ブレストの4つのルールとは何ですか。 守れば案は出ますか。
ブレストの4つのルールは、批判しない・自由に出す・量を重視する・人の案に便乗する、の4つで、どれも案を出す段階を守るためのものです。ただし、4つを守るだけで役に立つ案が出るとは限りません。問いが広すぎると案が散り、出た案を絞って決める手順がないと、何も動かないまま終わりがちです。ルールを守ることを目的にせず、問いを一文にすること、絞る基準を決めること、残った案の担当と期限を決めることまでを1回の会議に入れてください。
ブレストで上司は意見を言わないほうがよいですか。
ブレストで上司が意見を言わないと決めておくことは、おすすめしません。部下が上司の案に引っ張られる心配は、各自が黙って書く時間を先に取れば減らせます。そのうえで上司も案を出します。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待すること(5つまで選択)に「一緒に考えてほしい」を選んだ人は29.4%で、「話を聞いてほしい」の20.8%より多くなっていました。面談についての数字ですが、ブレストでも上司は一緒に考える側に立つとよいでしょう。
ブレストで案が出ない、 盛り上がらないときはどうすればよいですか。
ブレストで案が出ないときは、まず問いを見直してください。「自由に意見を」のような広い問いは、何を答えればよいかが分からず、案が出にくくなります。「最初の1週間に受け入れ担当が毎日することを何にするか」のように、答えの形が見える一文に狭めます。次に、声で出す前に各自が黙って付せんに書く5分を取ります。話すのが苦手な人の案も同じ重さで並び、声の大きい人に引っ張られにくくなります。盛り上がることは、よいブレストの条件とは限りません。
ブレストで出た案を、 どう絞って決めればよいですか。
ブレストで出た案は、まず似た案をまとめて名前をつけ、次に絞る基準を先に決めてから絞ります。基準は「来期から始められる」「追加の費用が要らない」のように2つまでにし、基準を決める前に案の良し悪しを言い始めないようにします。残った案については、誰がいつまでに何をするかを決め、引き受けた人の言葉で書き出して終えます。外した案にも理由を言い、案そのものがよければ、別の機会に持っていくことを伝えてください。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/brainstorming-how-to-run
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: