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マネジメントの具体例と事例
先に答え
マネジメントの具体例は、組織改革のような大きな事例より、1つの仕事を単位にして見るとよく分かります。二人が何を決め、上司がどう答え、そのあと部下の仕事が動いたか、という単位です。このページでは、月次決算の締めを1日早めるという仕事を3か月追います。目標と理由を伝える・任せる範囲を決める・部下が待っている判断に答える・うまくいかなかったあとに手を変える・評価の見通しを伝える、の5つの場面を示します。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待すること(5つまで選択)として「意見を聞きたい」を選んだ人が33.6%で、「話を聞いてほしい」の20.8%より多くなっていました。部下が上司の考えも求めていることがうかがえます。
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KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、面談で上司に期待することの上位は「意見を聞きたい」「具体的なアドバイスがほしい」「一緒に考えてほしい」の3つでした。「報告したい」「話を聞いてほしい」より多く選ばれています。また、面談がそのあとの行動につながっている人ほど、面談が成果につながっていると感じている人の割合が高くなっています。つまり、部下は面談で上司の考えや具体的な助言を期待していることが多く、面談のあとの行動が、成果の実感と大きく関わっています。
- 32.0%
- 1万人調査
- 面談で上司に期待すること(5つまで選択)として、「具体的なアドバイスがほしい」を選んだ人の割合
- 「意見を聞きたい」は33.6%、「一緒に考えてほしい」は29.4%で、「報告したい」25.3%、「話を聞いてほしい」20.8%より多く選ばれていました。面談では、聞いてもらうことより、上司の意見や具体的なアドバイスを期待している人のほうが多いということです。
- 15.7%
- 1万人調査
- 面談がその後の行動につながるのが「半分くらいの回で」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 毎回、またはほぼ毎回つながっている人では61.3%、ほとんど、または全くつながっていない人では7.0%でした。面談が行動につながっている人ほど、面談が成果につながっていると感じている人の割合が高くなっています。
1万人調査は、部下の立場で上司との定期的な面談について尋ねたもので、このページの具体例のような特定の仕事の進め方を尋ねたものではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
マネジメントの具体例とは: 大きな事例より、1つの仕事で何が動いたか
マネジメントの事例として紹介されるのは、組織の立て直しや業績の回復といった大きな話が多いものです。けれども、職場で日々行われているマネジメントは、もっと小さな単位の積み重ねです。1つの仕事について上司と部下が何を決め、上司がどう答え、そのあと部下の仕事が動いたか、という積み重ねです。
このページでは、経理部門で、月次決算の締めを翌月5営業日から4営業日に早めるという1つの仕事を、3か月にわたって追います。登場するのは、経理の課長と、月次決算を担当している部下の2人です。場面ごとに、上司の発言の例と部下の発言の例を書き、最後に、どこで何が動いたかを振り返ります。
| 時期 | 場面 | マネジメントとして起きていること |
|---|---|---|
| 1か月目の初め | 目標と | 何を、 |
| 1か月目の途中 | 部下が | その場で |
| 2か月目 | うまくいかなかった | 原因を |
| 3か月目 | 評価の | 期末を |
具体例の前に: 面談で部下が上司に期待すること
マネジメントの具体例を読む前に、部下が上司に何を期待しているかを見ておきます。期待されていることが分かると、具体例のどこに目を向けて読めばよいかの手がかりになります。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談で上司に期待すること(5つまで選択)を尋ねています。「意見を聞きたい」を選んだ人が33.6%、「具体的なアドバイスがほしい」が32.0%、「一緒に考えてほしい」が29.4%でした。「報告したい」は25.3%、「話を聞いてほしい」は20.8%です。つまり、面談では、聞いてもらうことより、上司の意見や具体的なアドバイスを期待している人のほうが多いということです。
面談についての数字ですが、普段の仕事の相談でも、部下が上司に期待していることは近いと考えられます。以下の具体例は、上司の言い方よりも、上司が何を具体的に伝えたかに目を向けて読むとよいでしょう。
マネジメントの具体例: 月次決算の締めを1日早める3か月(経理の例)
1か月目の初め: 目標と理由を伝え、 任せる範囲を決める
課長は、締めを1日早めるという目標を、理由と一緒に伝えます。会社の都合だけでなく、部下の仕事にとっての意味も添えます。
- 来期から、月次の数字を経営会議に出す日が1日早まります。それで、締めを翌月5営業日から4営業日にしたいんです。
- 急ぐ理由は会社の都合なのですが、締めが早まると、○○さんが月初に残業で詰め込んでいる作業も、見直すきっかけになると思っています。
- どこを早められそうか、○○さんの考えを先に教えてもらえますか。私は現場の作業を全部は分かっていないので。
部下は、現状と、自分では決められないことを分けて伝えます。
- 今は、営業部からの売上の報告が3営業日に届くので、そこから2日かかっています。営業部の報告を1日早めてもらえれば、4営業日は可能だと思います。
- 営業部との調整は、私からお願いしてよいものでしょうか。それとも、課長から話していただくほうがよいですか。
課長は、任せる範囲と、自分が引き受けることを決めます。
- 営業部への依頼は、部長どうしの話が先に要るので、私が今週中に話します。○○さんには、報告の様式を1日早く出せる形に変える案を考えてもらえますか。
- 様式の変更は、○○さんの判断で決めてください。システムの設定を変える話が出たら、費用が関わるので私にも教えてください。
1か月目の途中: 部下が待っている判断に答える
2週間後、部下から次のような相談がありました。
- 営業部から、報告を1日早めるなら入力の項目を減らしてほしいと言われました。どの項目なら減らしてよいか、ご判断をいただきたいです。
課長は、その場で決められることは決め、決められないことは答えを伝える日を言います。
- 項目のうち、取引先ごとの内訳は決算には使っていないので、減らしてかまいません。地域ごとの内訳は経営会議で使うので残してください。営業部から何か言われたら、私が説明します。
- 営業部の部長との話は、まだ返事が来ていません。木曜に会う予定なので、金曜の朝には結果をお伝えします。
課長は、部下の判断を先に聞き、そのうえで自分の考えを具体的に言います。
- 営業部に出す前に、様式の案を一緒に見ておきたいです。○○さんは、この2案のどちらがよいと思っていますか。
- 私もB案がよいと思います。入力する側の手間が少ないからです。1点だけ、去年そこで差し戻しが出ていたので、月をまたぐ取引の扱いを欄に入れておきませんか。
2か月目:うまくいかなかった回のあとに、 手を変える
2か月目の締めは、4営業日に間に合いませんでした。課長は、原因を一人で決めつけず、どこで止まったかを二人で見ます。
- 今月は間に合いませんでしたね。責める話ではなくて、どこで時間がかかったかを一緒に見たいんです。
- 営業部の報告は2営業日に届いていたんですね。そのあとの照合に時間がかかった、ということですか。
- 照合で止まったのは、私が営業部に伝えた変更の内容が、一部の支店に届いていなかったからかもしれません。そうだとしたら、私の確認不足です。
部下は、自分の側で見えている原因を、事実として伝えます。
- 2つの支店の報告が、古い様式のまま届いていました。私がその場で修正したので、半日かかりました。
- 次の月は、報告が届いた日に様式を確認して、古いものはその日のうちに支店に戻すようにしたいです。
課長は、次の手を二人で決め、自分の側の手も変えます。
- それでお願いします。私のほうは、支店長の会議で、様式の変更をもう一度伝えます。来月の2営業日に、報告がそろったかを一緒に見る時間を10分だけ取りませんか。
3か月目:評価の見通しと、 次に任せることを伝える
3か月目の締めは、4営業日に間に合いました。課長は、期末を待たずに、その時点での評価の見通しを伝えます。
- 3か月で、締めを1日早めるところまで来ましたね。今の時点では、この取り組みは今期のよい評価につながると私は考えています。最終的な結果は、このあとの調整で決まります。
- 特によかったと思うのは、2か月目に間に合わなかったあと、原因を自分で見つけて、次の手を自分から出してくれたことです。○○さん自身は、この3か月をどう感じていますか。
- 次は、営業部との調整も含めて、○○さんに任せてみたいと思っています。○○さんは、どう思いますか。
部下は、評価の見通しを聞いたうえで、自分の希望を言います。
- ありがとうございます。営業部との調整は、まず課長に同席していただく形から始めさせていただけますか。
- 締めが早まった分の時間で、月次の分析の資料も作ってみたいです。ご意見をいただけますか。
部下の立場から見た具体例: 同じ仕事で、部下が上司に頼めること
マネジメントの具体例は、上司の発言だけでできているわけではありません。上の3か月を部下の側から見ると、部下が上司に頼んだことが、仕事を動かしています。上司と部下は、役割が違うだけで、仕事を前に進める当事者としては対等です。
| 部下が頼んだこと | 頼み方の例 | 上司から返ってきたもの |
|---|---|---|
| 判断してほしい | 「どの項目なら | その場での |
| 分担を | 「営業部との | 上司が |
| 意見がほしい | 「月次の | 上司の |
部下の側からマネジメントに関わる一番簡単な方法は、相談するときに、話したいことと一緒に上司に期待することを一言添えることです。「ご判断をいただきたいです」「ご意見をいただけますか」「一緒に考えていただけますか」のどれかを付けるだけで、上司も何を求められているかが分かり、答えやすくなります。
マネジメントの具体例についての、 よくある誤解
マネジメントの具体例をめぐる誤解は、具体例を「まねする手本」として読むことから生まれます。
- うまくいった事例の進め方を、そのまま自分の職場に当てはめればよい。KAKEAIは、1つの型や手順を、どの場面にも当てはめることをおすすめしません。上の例でも、2か月目に手を変えたのは、1か月目の進め方がこの職場では合わなかったからです。具体例から取り入れたいのは手順ではなく、「部下が待っている判断に答える」「うまくいかなかったあとに手を変える」という動きのほうです。
- 具体例は、成功した話だけを読めばよい。上の例で一番マネジメントらしい場面は、2か月目に間に合わなかったあとの会話です。失敗のあとに二人が何を話したかは、具体例の中でも特に参考になる部分です。
- 上司の言い方の例を覚えれば、マネジメントができる。言い方を覚えても、部下の仕事の中身(営業部の報告がいつ届くか、どこで照合に時間がかかるか)を知らなければ、具体的な判断はできません。上の具体例でも、上司の判断は、部下の仕事を見ていることが前提になっています。
- 具体例では、上司が全部を決めている。上の例で、様式の変更を決めたのは部下で、営業部との調整を決めたのは上司です。この例では、どちらが何を決めるかを最初に分けていました。
マネジメントの具体例がうまくいったかは、 そのあとの仕事の動きで振り返る
マネジメントの具体例がうまくいったかどうかは、会話がうまく運んだかではなく、話したあとに部下の仕事が動いたかで見るとよいでしょう。KAKEAIの1万人調査では、上司との面談がそのあとの行動につながるのが「半分くらいの回で」と答えた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は15.7%でした。毎回、またはほぼ毎回つながっている人では61.3%、ほとんど、または全くつながっていない人では7.0%です。つまり、面談が行動につながっている人ほど、面談が成果につながっていると感じている人の割合が高くなっています。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、面談のよしあしは、そのあとの行動で見るものだと考えています。この考え方は、1つの仕事を進めた3か月にも当てはめられます。上の例なら、振り返りと次にすることは、次のようになります。
- 1か月目に決めた分担(営業部への依頼は上司、様式の変更は部下)が決めた通りに動いていたら、次の仕事でも、分担を最初に二人で分けておきます。
- 部下が判断を求めてきたことに、その場で答えられなかったときは、答える日を伝え、その日に答えます。
- 2か月目に間に合わなかったあと、次の手を二人で決められたら、その手がうまくいったかを、翌月の同じ時期に一緒に見ます。
- 3か月目に評価の見通しと次に任せることを伝えられたら、次は、部下がその見通しをどう受け止めたかを尋ねてみてください。
部下の立場で振り返るなら、上司に頼んだ判断や意見が、いつ返ってきたかを思い返してみてください。返ってきた答えが仕事に使えたなら、二人のやり取りは仕事を前に進めていたと言えるでしょう。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
仕事を任せる範囲や、誰が判断するのかがはっきりしないまま話が終わり、あとで二人の理解が食い違ってしまうときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の最中、次の一歩の候補が出るとき。
部下に任せることと上司が引き受けることを、 1on1の中で担当と期限の形にして分けられます。
会話の中から次に取り組むことが出てくると、Kakeai AI がその発言をもとに次の一歩の候補を作り、担当と期限を入力していきます。上司が引き取ったことが候補になることもあります。決めるのはお二人で、どちらからも「決定する」をクリックできます。終わり際に球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押すと、部下の分と上司の分を分けて確かめようという提案が出ることもあります。
残り3分ほどです。今日話した「仕様書の体裁」と「試作工程と海外仕様」の件で、柳瀬さんが石田さんへの確認を引き取り、長谷部さんが両工程を用意する形になっています。この二つ、期限や連絡のタイミングをお二人でここで一つ確かめておきますか。
1on1の最中と終了後、「1on1のAI要約」で。
部下が自分で決めてよい範囲と、 上司が判断することの分け方を、 あとから二人で同じ記録で見返せます。
Kakeai AI が、話のまとまりごとの要点に、何が決まり、誰が何を担当し、どの判断を誰が行うかを、話した内容をもとに書きます。お二人の画面に同じ内容が表示されます。
Gマーク認証は必須でなく要望として表に入れており、取得要否の判断は柳瀬さん側(営業含む)が行う。
相手との「概要」の画面のダイジェストで。
決めたことが実行まで進んだかを二人が同じ文章で確かめてから、 次に試すことを話し合えます。
ダイジェストは、この半年のお二人の1on1を Kakeai AI が文章にしたものです。これまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に書かれ、1on1が終わるたびに書き直されます。お二人に同じものが表示されます。
…6月22日の「バンコク要件確認」の話から、小野寺さんがタイ拠点(バンコク)との要件確認…を7月6日までに行うことが決まっています。決まった一歩は2件、実行済みは1件です。
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よくある質問
マネジメントの具体例を、 簡単に教えてください。
マネジメントの具体例は、1つの仕事を単位にすると分かりやすくなります。たとえば月次決算の締めを1日早める仕事なら、上司が目標と理由を伝え、二人で分担を決めます(営業部との調整は上司、様式の変更は部下)。部下が待っている判断にはその場で答え、間に合わなかった月のあとは次の手を二人で決めます。最後に、期末を待たずに評価の見通しを伝えます。
マネジメントの事例を読んで、 自分の職場にどう生かせばよいですか。
マネジメントの事例から取り入れるのは、進め方の手順ではなく、「部下が待っている判断に答える」「うまくいかなかったあとに手を変える」といった動きです。事例の進め方をそのまま当てはめても、職場ごとに仕事の中身が違うので、同じ結果にはなりません。KAKEAIは、1つの型や手順をどの場面にも当てはめることをおすすめしません。まず、今任せている仕事を1つ選び、部下が判断を待って止まっているところがないかを見ることから始めるとよいでしょう。
マネジメントの具体例で、 上司が一番気をつけることは何ですか。
上司が気をつけたいのは、部下の仕事の中身を知ったうえで、具体的な判断や意見を伝えることです。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待すること(5つまで選択)として「意見を聞きたい」を選んだ人は33.6%、「具体的なアドバイスがほしい」は32.0%でした。どちらも、「話を聞いてほしい」の20.8%より多くなっています。面談についての数字ですが、仕事の相談でも、上司の考えや具体的な助言が期待されていると考えられます。
部下の立場でも、 マネジメントの具体例から学べることはありますか。
部下の立場でマネジメントの具体例から学べるのは、相談するときに、話したいことと一緒に上司に期待することを一言添えることです。「どの項目なら減らしてよいか、ご判断をいただきたいです」「月次の分析の資料も作ってみたいです。ご意見をいただけますか」のように、判断・分担・意見のどれを求めているかを言葉にすると、上司も答えやすくなります。上司と部下は、役割が違うだけで、仕事を前に進める当事者としては対等です。
マネジメントがうまくいった事例かどうかは、 何で判断すればよいですか。
マネジメントがうまくいった事例かどうかは、会話が円満に終わったかではなく、そのあとに部下の仕事が動いたかで判断するとよいでしょう。KAKEAIの1万人調査では、面談がその後の行動につながるのが「半分くらいの回で」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は15.7%でした。毎回またはほぼ毎回つながっている人では61.3%です。面談が行動につながっている人ほど、面談が成果につながっていると感じる傾向があります。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/management-concrete-examples-and-cases
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: