上司の方へ管理職・マネジメント
管理職の役割とは何か
先に答え
管理職の役割は、一緒に仕事をする部下の仕事が前に進むように、判断を示し、必要な情報を伝えることです。あわせて、会社の考えを伝え、評価と成長を支えます。会社の側からは「目標の達成」「部下の育成」「組織の運営」「情報の伝達」「評価」といった一覧で示されます。KAKEAIの1万人調査で、部下が上司と面談をしている理由を5つまで選んでもらうと、最も多かったのは「自分の仕事を進めるため」の52.8%でした。調査が役割の順番を示したわけではありませんが、このページでは、部下が面談に最も多く求めている仕事を前に進めることから引き受けることをおすすめします。育成は仕事と別の時間にせず、任せる範囲と評価の見通しの中で果たすとよいでしょう。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、部下が上司と面談をしている理由として最も多く選ばれたのは、自分の仕事を進めることでした。成長のためを選んだ人は、その半分以下です。一方で、成長を一番の目的にしている人も、仕事を進めることを目的にしている人も、面談の成果を同じ程度に感じていました。面談についての数字ですが、このページでは、管理職の役割も部下の仕事を前に進めることから引き受け、育成はその中で果たすことをおすすめします。
- 52.8%
- 1万人調査
- 上司と面談をしている理由(5つまで選択)として、「自分の仕事を進めるため」を選んだ人の割合
- 選べる答えの中で最も多く、次は「会社や組織の考えや状況を理解するため」の38.5%でした。半数以上の部下が、自分の仕事を進めることを面談の理由に挙げているということです。
- 22.9%
- 1万人調査
- 上司と面談をしている理由(5つまで選択)として、「成長のため」を選んだ人の割合
- 「自分の仕事を進めるため」52.8%の半分以下で、「上司との関係性を維持・向上させるため」30.3%も下回っています。部下が面談をしている理由の中では、成長は少ないほうに入ります。
- 41.8%
- 1万人調査
- 面談をしている一番の理由が「成長のため」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合
- 一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人では41.2%で、2つの数字は並んでいます。成長を目的にしている人も、仕事を進めることを目的にしている人も、面談の成果を同じ程度に感じているという結果です。
1万人調査は、部下の立場で上司との面談について尋ねたもので、管理職の役割そのものは尋ねていません。面談をしている理由の割合は5つまで選択の設問、成果の実感の比較は一番の理由を1つ選ぶ設問によるものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
管理職の役割とは何か: 会社から見た役割と、 部下が面談に求めているもの
管理職の役割は、一緒に仕事をする部下の仕事が前に進むように、判断を示し、必要な情報を伝えることです。あわせて、会社の考えを伝え、評価と成長を支えます。会社の側からは、「目標の達成」「部下の育成」「組織の運営」「情報の伝達」「評価」という役割の一覧で説明されます。
一方、部下の側は、上司との面談に何を求めているのでしょうか。面談についての数字ですが、KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査で、上司と面談をしている理由を5つまで選んでもらうと、最も多かった答えは「自分の仕事を進めるため」の52.8%でした。次が「会社や組織の考えや状況を理解するため」の38.5%で、「上司との関係性を維持・向上させるため」は30.3%、「成長のため」は22.9%です。つまり、部下が面談に最も多く求めているのは自分の仕事を進めることで、会社の考えや状況を理解することがそれに続くということです。
会社から見た役割と、部下の側で近い答えを並べると、次の表になります。
| 会社から見た管理職の役割 | 部下の側で近い答え(面談をしている理由。5つまで選択) | 日々どこで果たすか |
|---|---|---|
| 目標を | 自分の | 面談、 |
| 会社の | 会社や | 会議、 |
| 職場の | 上司との | 日々の |
| 部下の | 成長のため 22.9% | 任せる |
| 評価する | 調査の | 普段の |
このページでは、役割の一覧を一度に全部引き受けようとせず、部下が面談に最も多く求めているものから順に、1つずつ引き受けることをおすすめします。調査が役割の順番を示したわけではありませんが、部下の側の答えは、どこから手を付けるかの手がかりになります。以下では、経理の課で月次の締めを担当している課長と部下のやり取りを例に、役割ごとの果たし方を見ていきます。
管理職の役割の最初は、 部下の仕事を前に進めること
部下が上司との面談に最も多く求めているのは、自分の仕事を進めることでした。管理職の役割も、ここから引き受けるのがよいでしょう。部下から相談を受けたときに判断を示し、必要な情報を渡し、自分の考えを伝えることが、この役割の中身です。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、部下との面談はその部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えています。ただし、上司であっても、部下の仕事を見てもいないなら、上司が行う意味はありません。この役割を果たすには、部下の仕事を見ていることが前提になります。
月次の締めで、部下から判断を求められたときの一言です。
- 先月分の経費の精算が2件、締めに間に合いそうにないんですね。今月の締めは予定通りで進めて、2件は翌月に回しましょう。部長には私から説明します。
- 今、○○さんが一番時間を取られているのはどの作業ですか。私が引き受けられるものがあれば、言ってください。
- その仕訳の判断は、私も迷います。監査法人に確認して、水曜までにお伝えします。
部下の側からも、判断がほしいのか、状況を知っておいてほしいだけなのかを一言添えると、求めている返事が得やすくなります。
- 課長、1つ判断をお願いしたいです。この伝票の日付を、入金日と請求日のどちらにそろえるかで迷っています。
- この件は、状況をお伝えしておきたいだけで、今すぐ判断をいただく必要はありません。
管理職の役割の次は、 会社の考えや状況を伝えること
部下が上司との面談をしている理由として2番目に多かったのは、会社の考えや状況を理解することでした。1万人調査では、面談をしている理由(5つまで選択)に「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人は38.5%で、「成長のため」の22.9%を上回っています。会社の方針は、上から下に伝えるだけのものとして扱われることがありますが、部下の側も、面談で知りたいと思っていることの1つだと言えます。
伝えるときは、決まったことだけでなく、まだ決まっていないことといつ分かるかも伝えると、部下は動きやすくなります。
- 来期から、経費の精算の仕組みが変わる方向で検討が進んでいます。決まっているのは時期だけで、手順はまだです。分かり次第、お伝えします。
- 部長が今期の締めを早めたいと言っているのは、決算の公表を前倒しするためです。その背景を知ったうえで、どこを縮められるか、一緒に考えてもらえますか。
- その件は、私も聞いていません。明日の会議で確認して、分かったことをそのまま伝えます。
会社の考えを伝えることと同じように、評価の基準と今の見通しも、普段の面談で伝えておきたいことです。KAKEAIは、評価の話を半年に一度の面談に閉じ込めず、普段の面談で評価の見通しを伝えることをおすすめしています。評価の基準と今の見通しを期の途中で言葉にしておくと、期末の面談で初めて評価を知らされることを避けやすくなります。
- 今期の評価で大事にしたいと考えているのは、締めの日程を守ることと、差し戻しを減らすことです。評価シートのこの項目です。
- 今の時点では、私は順調だと考えています。先月の差し戻しが1件に減ったのが大きいです。○○さんは、どう感じていますか。
管理職の役割としての育成は、 仕事と別の時間にしない
部下の育成は、会社から見た管理職の役割としてよく挙げられるものですが、部下が面談をしている理由としては少ないほうです。1万人調査では、面談をしている理由(5つまで選択)に「成長のため」を選んだ人は22.9%で、自分の仕事を進めること(52.8%)の半分以下でした。面談をしている理由としては、成長より仕事を進めることを挙げる人が多いということです。
ただし、成長を目的にしている人も、面談の成果を感じています。1万人調査で、面談をしている一番の理由が「成長のため」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は41.8%でした。一番の理由が「自分の仕事を進めるため」の人では41.2%で、2つの数字は並んでいます。成長を目的にしている人も、仕事を進めることを目的にしている人も、面談の成果を同じ程度に感じているという結果です。
KAKEAIの立場では、仕事は成果に対してクリアしなければならないものであると同時に、成長にとっての具体的な材料でもあります。そのため、育成を仕事と別の時間に切り分けるより、目の前の仕事の中で任せる範囲と評価の見通しを言葉にすることを、育成の果たし方としておすすめします。
- 来月の締めから、固定資産の集計を○○さんに任せたいと考えています。最初の2か月は私が結果を確認して、3か月目からは○○さんの判断で進めてもらえると助かります。どう思いますか。
- 今回の差し戻しは、手順を知らなかったことが原因だと思っています。手順書にない部分なので、一緒に書き足しませんか。
- 締めの早期化で、○○さんが一番力をつけたと感じるのはどこですか。私から見ると、他部署への確認の進め方が変わったと感じています。
新任管理職が役割を引き受ける順番と、 避けたいこと
新任管理職は、役割の一覧を同時に始めるより、部下が面談に求めているものから順に引き受けるとよいでしょう。おすすめの順番は次の通りです。
- 部下の仕事を実際に見て、相談に判断と情報を返します。最初の1か月は、部下から持ち込まれる相談に、その場で、または期限を決めて返すことに集中します。
- 会社の考えや状況を伝えます。自分の上司から聞いたことのうち、部下の仕事に関わる部分を、決まっていないことも含めて伝えます。
- 評価の基準と見通しを、普段の面談で言葉にします。
- 任せる範囲を広げながら、仕事の中で成長を支えます。
- 課長になって最初の1か月は、皆の仕事を知ることを優先したいと考えています。判断を求められたら、その場で答えるか、いつまでに答えるかを言います。
- 私がまだ分かっていないことが多いので、締めの流れで気になっている点があれば、遠慮なく教えてもらえると助かります。
管理職の役割について、避けたいことは次の通りです。
- プレイヤーを卒業して、管理に専念することが役割だと考える。部下の仕事を見ていなければ、判断も意見も返せません。自分で全部を抱えることとは別に、仕事の中身を見続けることは役割の一部です。
- 育成を、仕事と別の時間に行う。KAKEAIは、仕事そのものが成長の材料になると考えています。育成は、仕事を任せる範囲と評価の見通しの中で果たすことをおすすめします。
- 評価を期末だけの役割にする。期末に初めて評価を知らされると、部下はその期のうちに直す機会を持てません。
- 会社の方針を、流すだけにする。部下の側も、会社の考えや状況を理解することを、面談をしている理由に挙げています。決まっていないことと、いつ分かるかも伝えてください。
- 役割の一覧を全部同時に果たそうとする。部下が面談に求めているものから順に、1つずつ引き受けることをおすすめします。
管理職の役割を果たせているかを、 どこで見るか
管理職の役割を果たせているかどうかは、役割の一覧を全部こなしたかではなく、部下の仕事が前に進んでいるかと、部下が必要な情報と見通しを持っているかで見るとよいでしょう。1か月ほどたったら、次の点を振り返ってみてください。
- 部下から持ち込まれた相談に、判断や情報をその場で、または約束した期限までに返せたでしょうか。
- 会社で決まったことと、まだ決まっていないことを、部下の仕事に関わる範囲で伝えられたでしょうか。
- 今の時点での評価の見通しを、期末を待たずに言葉にした面談があったでしょうか。
- 任せる範囲を広げた仕事が、この1か月の中に1つでもあったでしょうか。
部下の立場で振り返るなら、上司に判断や情報を求めたときに返事が返ってきたか、評価の見通しを聞けたかを見てみてください。管理職の役割は上司が一人で果たすものではなく、部下が上司に期待することを言葉にすることで、二人の間で果たされていくものだと考えられます。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
仕事を任せる範囲や、誰が判断するのかがはっきりしないまま話が終わり、あとで二人の理解が食い違ってしまうときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の最中、次の一歩の候補が出るとき。
部下に任せることと上司が引き受けることを、 1on1の中で担当と期限の形にして分けられます。
会話の中から次に取り組むことが出てくると、Kakeai AI がその発言をもとに次の一歩の候補を作り、担当と期限を入力していきます。上司が引き取ったことが候補になることもあります。決めるのはお二人で、どちらからも「決定する」をクリックできます。終わり際に球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押すと、部下の分と上司の分を分けて確かめようという提案が出ることもあります。
残り3分ほどです。今日話した「仕様書の体裁」と「試作工程と海外仕様」の件で、柳瀬さんが石田さんへの確認を引き取り、長谷部さんが両工程を用意する形になっています。この二つ、期限や連絡のタイミングをお二人でここで一つ確かめておきますか。
1on1の最中と終了後、「1on1のAI要約」で。
部下が自分で決めてよい範囲と、 上司が判断することの分け方を、 あとから二人で同じ記録で見返せます。
Kakeai AI が、話のまとまりごとの要点に、何が決まり、誰が何を担当し、どの判断を誰が行うかを、話した内容をもとに書きます。お二人の画面に同じ内容が表示されます。
Gマーク認証は必須でなく要望として表に入れており、取得要否の判断は柳瀬さん側(営業含む)が行う。
相手との「概要」の画面のダイジェストで。
決めたことが実行まで進んだかを二人が同じ文章で確かめてから、 次に試すことを話し合えます。
ダイジェストは、この半年のお二人の1on1を Kakeai AI が文章にしたものです。これまでの流れ、いま途中になっている話とそれが誰の手元にあるか、決まった次の一歩とその実行の順に書かれ、1on1が終わるたびに書き直されます。お二人に同じものが表示されます。
…6月22日の「バンコク要件確認」の話から、小野寺さんがタイ拠点(バンコク)との要件確認…を7月6日までに行うことが決まっています。決まった一歩は2件、実行済みは1件です。
1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。
ご利用企業 累計600社以上/
無料の資料
この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
画面を見ながら説明を聞きたい方は、30分のオンライン説明をご予約いただけます。
よくある質問
管理職の役割を、 簡単に言うと何ですか。
管理職の役割を簡単に言うと、一緒に仕事をする部下の仕事が前に進むように、判断を示し、必要な情報を伝えることです。あわせて、会社の考えを伝え、評価と成長を支えます。KAKEAIの1万人調査では、部下が上司と面談をしている理由(5つまで選択)で最も多かったのは「自分の仕事を進めるため」の52.8%でした。部下が上司との面談に最も多く求めているのは、自分の仕事を進めることだと言えます。
新任管理職は、役割のうち何から始めればよいですか。
新任管理職は、部下の仕事を実際に見て、持ち込まれる相談に判断と情報を返すことから始めるのがおすすめです。次に、会社の考えや状況を、決まっていないことも含めて伝えます。そのあとで、評価の基準と見通しを普段の面談で言葉にし、任せる範囲を広げながら成長を支えます。役割の一覧を一度に全部始めるより、この順で1つずつ引き受けるほうが取り組みやすいでしょう。
管理職の役割に、 部下の育成は含まれますか。
管理職の役割に、部下の育成は含まれます。ただし、育成を仕事と別の時間に行う必要はありません。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている理由(5つまで選択)に「成長のため」を選んだ人は22.9%で、「自分の仕事を進めるため」の52.8%の半分以下でした。仕事そのものを成長の材料と考え、任せる範囲と評価の見通しを仕事の中で言葉にすることを、育成の役割の果たし方としておすすめします。
管理職になったら、自分の仕事は手放して管理に専念するべきですか。
管理職になっても、部下の仕事の中身を見続けることは役割の一部です。KAKEAIは、部下との面談はその部下の仕事を決められる直属の上司が行うのがよいと考えており、仕事の様子を実際に見ていることを前提にしています。自分で全部を抱えることと、仕事の中身を見ていることは別です。管理に専念するという言葉で現場から離れると、部下に判断や意見を返しにくくなります。
部下の立場から見て、 上司に求めてよい役割は何ですか。
部下の立場から上司に求めてよいのは、仕事を前に進めるための判断や情報、会社の考えや状況、期末を待たない評価の見通しです。KAKEAIの1万人調査でも、面談をしている理由(5つまで選択)の上位2つは「自分の仕事を進めるため」52.8%と「会社や組織の考えや状況を理解するため」38.5%でした。相談するときは、判断がほしいのか情報がほしいのかを一言添えると、求めている返事が得やすくなります。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/what-is-the-role-of-a-manager
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: