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上司の方へ会議・ミーティング

会議で合意を形成する方法

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

会議で合意を形成するには、全員の賛成を目指す前に、誰が決めるのかと、どう決めるのかを会議の冒頭で示すことから始めます。決め方には、決める人が全員の意見を聞いて決める形のほか、全員の一致や多数決などがあり、議題に合わせて選びます。そのうえで、何を決めるのかと判断の基準、選択肢をそろえてから、意見と懸念を尋ねます。決めたあとは、理由と出た懸念の扱いを伝え、担当と期限、見直しの時期まで確認しましょう。

会議での合意形成とは:全員の賛成ではなく、決まったことで動ける状態をつくること

会議での合意形成とは、関係する人が決まった内容と理由を理解し、自分の意見がどう扱われたかを知ったうえで、決まったことに沿って動ける状態をつくることです。全員が賛成することと同じではありません。賛成していない人がいても、理由に納得し、決まったことを実行できるなら、合意は形成できています。

そのため、会議で合意をまとめるときは、議論を始める前に、誰がどう決めるのかを示すことをおすすめします。決め方がわからないまま話し合うと、参加者は、反対すれば止められると考えたり、意見を言っても変わらないと考えたりしやすくなります。

以下では、物流の課の課長が、課の会議で出荷前の検品の手順を見直す場面を例にします。すべての商品を確かめる全数検品から、一部を抜き出して確かめる抜き取り検品に変えるかどうかを決める会議です。出席するのは、検品の担当、出荷の担当、品質保証の担当です。

合意形成の最初に、決める人と決め方を示す

会議の冒頭で示すのは、今日決めること、決める人、決め方の3つです。決め方には次のような種類があり、議題に合わせて選びます。

決め方向いている場面気をつけること
決める人が、全員の意見を聞いたうえで決める責任を持つ人がはっきりしていて、期限があるとき意見を聞く前に結論を決めておかない。決めた理由を伝える
全員の一致で決める全員の働き方が変わるルールなど、一人でも反対すると実行できないとき時間がかかる。期限までにまとまらないときの決め方も先に決める
多数決で決める選択肢の間に大きな差がなく、早く決めたいとき少数の側の懸念が残りやすい。懸念への手当てを決める
反対がなければ進める小さな変更や、期間を区切って試すとき黙っていることが賛成とは限らない

検品の手順の変更は、課長が責任を持って決められる範囲です。この場合は、決める人が全員の意見を聞いたうえで決める形が合います。

  • 今日の会議では、出荷前の検品を、全数から抜き取りに変えるかどうかを決めます。
  • 決め方を先にお伝えします。皆さんの意見と心配な点をすべて伺ったうえで、最後は私の責任で決めさせてください。
  • 反対の意見や心配な点こそ、今のうちに教えてください。決めたあとに伺うより、ずっと手を打ちやすいからです。

全員の作業が大きく変わる議題なら、全員の一致を目指す形もあります。その場合も、期限までにまとまらないときにどうするかを、最初に伝えておきます。

  • この変更は全員の作業に関わるので、全員が納得できる形になるまで話したいと考えています。来週の会議でもまとまらなければ、そのときは、私が責任を持って決めることにしてもよいでしょうか。

決める人が会議にいないとき、たとえば部長の承認が必要なときは、この会議で決めるのがどこまでかを示します。

  • 今日決めるのは、部長にお出しする案までです。部長が別の判断をされたときは、理由と一緒に皆さんにお伝えします。

会議で合意を形成する進め方:論点・基準・選択肢をそろえてから決める

合意形成を進めるときは、いきなり賛否を尋ねずに、何を決めるのかと判断の基準、選択肢の3つを先に参加者とそろえます。基準と選択肢がそろっていれば、意見の違いがどこにあるのかが見えやすくなります。

  1. 何を決めるのかを、一文で示します。「来月から、出荷前の検品を抜き取りに変えるかどうか」のように、賛否を尋ねられる形にします。
  2. 判断の基準をそろえます。基準は上司が案を出し、参加者に足りないものがないかを尋ねます。
  3. 選択肢を並べます。「全数のまま」「すべて抜き取り」のような二択にせず、間の案も挙げます。
  4. 意見と懸念を出してもらいます。賛成か反対かだけでなく、どの点が心配なのかを具体的に尋ねます。
  5. 決めて、理由を伝えます。出た懸念を決まったことにどう反映したか、反映しなかったならなぜかも伝えます。
  6. 決まったことを確認します。決まった内容と理由、誰がいつまでに何をするか、見直す時期の4つを、その場で読み上げます。
  • 判断の基準を3つ置きたいと考えています。お客様に不良品が届く数を増やさないこと、15時の出荷に間に合うこと、検品の担当の負担を減らすことです。ほかに加えたい基準はありますか。
  • 選択肢は、全数のまま続ける案、すべての商品を抜き取りに変える案、不良の少ない商品だけを抜き取りに変える案の3つです。

決める人が自分の考えをいつ伝えるかは、迷うところです。最初に結論を言ってしまうと、参加者は反対の意見を言いにくくなります。反対に、最後まで考えを明かさないと、参加者は何を前提に意見を言えばよいのかがわからなくなります。今の考えを伝えるときは、変わる余地があることも一緒に伝えるとよいでしょう。

  • 私の今の考えは、不良の少ない商品から抜き取りに変える案です。皆さんの意見を聞いて変わる余地は十分にあります。
  • ○○さんは抜き取りに反対とのことでしたが、どの商品が一番心配ですか。

決めるときは、結論と理由に加えて、出た懸念をどう扱ったかを伝えます。

  • では、次のように決めます。来月から、不良の少ない5つの商品だけを抜き取りに変えます。取引を始めたばかりの仕入れ先の商品が心配だという意見を受けて、その商品は全数のまま残します。
  • 3か月後の会議で、不良の数と出荷の時刻を見て、続けるかどうかを決め直しましょう。

意見が割れたとき、反対が出ないとき:場面ごとの進め方

合意形成で迷いやすいのは、意見が割れたとき、反対が出ないのに納得していなさそうなとき、時間内に決まらないときの3つの場面です。場面によって、最初にかける一言が変わります。

意見が2つに割れたとき

意見が割れたときは、違いが事実の見込みの違いなのか、何を優先するかの違いなのかを分けて考えます。事実の見込みが違うなら、調べてから決めるほうが、どちらの側も納得しやすくなります。優先することの違いなら、決める人が優先順位を示して決めます。

  • お二人の意見の違いは、不良の数の見込みが違うところにありそうです。過去半年の記録を確認してから、来週もう一度決めませんか。
  • どちらの心配ももっともだと思います。今回は、お客様に不良品が届かないことを一番に優先して決めたいと思います。

反対は出ないが、納得していなさそうなとき

反対の意見が出ないことは、全員が賛成していることと同じではありません。会議の場では言い出しにくいこともあるので、尋ね方を変えたり、会議のあとに意見を伝える方法を用意したりします。

  • 反対の意見はないようですが、実際にやってみて困りそうなところは、どこでしょうか。
  • この場では言いにくいこともあると思います。気になることがあれば、今日中にチャットで送ってください。

時間内に決まらないとき

時間内に決まらないときは、結論を急いで多数決に切り替えるより、誰がいつどう決めるのかをその場で伝えて、会議を終えるとよいでしょう。

  • 今日はここまでの意見を踏まえて、明日の正午までに私が決めて、理由と一緒に皆さんにお送りします。足りない意見があれば、それまでに教えてください。

合意したあとに、決まったことを実行に移すために

合意形成は、会議が終わった時点では終わりません。決まったことが実行されて初めて、合意が形成できたと言えます。会議のあとには、決まった内容と理由、出た懸念の扱いに加えて、担当と期限と見直しの時期を書面にまとめます。送り先は、出席者と、出席していない関係者です。

反対の意見を言った人とは、会議のあとに個別に話す時間をとるのも1つの方法です。説得するためではなく、懸念がほかにも残っていないかを尋ねるためです。

  • 心配されていた仕入れ先の商品は、全数のまま残すことにしました。ほかにも気になることがあれば、次の1on1で一緒に考えましょう。

会議の前に関係者の意見を個別に聞いておくこと(いわゆる根回し)は、懸念を早く知るためには役に立ちます。ただし、会議の前に結論まで決めてしまうと、会議で意見を言う意味がなくなり、出席者は会議を形だけのものと受け取りかねません。事前に聞くのは、意見と懸念までにとどめておくことをおすすめします。

  • 来週の会議で検品の手順の変更を話し合います。決める前に、○○さんの心配な点を先に伺っておきたいんです。

会議の合意形成がうまくいったかを、どう振り返るか

会議の合意形成がうまくいったかは、会議が円満に終わったかより、決まったことが期限までに実行されたか、出た懸念がその後どうなったかで振り返ります。

  • 会議の冒頭で決める人と決め方を示せていたなら、次は、会議の案内の段階で決め方を書いておくと、参加者が意見を用意してから集まれます。
  • 反対の意見や懸念が出ていたなら、決まったことにどう反映したかを、議事録に書いて出席者に送りましょう。
  • 決まったことが期限までに動いていなかったなら、まず担当の人に、何が進めにくくなっているのかを尋ねてみてください。
  • 見直しの時期が来たら、決めたときと同じ基準で結果を見て、続けるか変えるかを、もう一度会議で決めましょう。

合意形成の進め方に、どの会議にも合う決まった型はありません。議題ごとに決め方を選び、結果を見て、次の会議で決め方そのものを見直していくことが大事です。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

会議では発言の少ない人の考えが聞けない、意見がぶつかったり否定されたと感じたりした人の受け止めがわからないときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。

1on1の実施中に、球体をクリックしたとき。

会議では発言の少ない人の考えを、1on1で、その人に向けた問いから聞くきっかけになります。

球体は、「1on1実施中」の画面の右の列の下にある、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。Kakeai AI が、準備されたテーマやこれまでの1on1を踏まえて、話題を一つ、相手に問いかける形で出します。お二人に同じ内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

小野寺さんが今日のテーマとして「業務の進捗や進め方」を入れてくださっています。今どの業務が気になっているか、まず聞かせてもらえますか。小野寺さん、いかがでしょう?

上司の側で、1on1のあとに「1on1後のAIアドバイス」で。

相手の話を自分の一言で切り上げていなかったかを、次に使える問いかけと一緒に振り返れます。

大事な話の途中で相手の返事が短くなった場面があると、次に試せる問いかけの例が書かれることがあります。上司ご本人にだけ表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…次回、昇格試験の準備状況を確認するタイミングで、「社内の評価の場面って、具体的にどんなときが一番きつい?」と一問戻してみませんか。…

上司の側で、1on1のあとに「1on1後のAIアドバイス」で。

会議で意見をまとめる前に一人ひとりの考えを聞くとき、どの問いかけで相手の話が進んだかを具体的に振り返れます。

上司の問いかけをきっかけに、相手が自分の言葉で話した場面が、その回の会話をもとに書かれることがあります。上司ご本人にだけ表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

「どのへんが一番」と掘り下げた問いに、長谷部さんは意思決定の手順の違いを自分の言葉で説明してくれました。…

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よくある質問

会議の合意形成と全会一致は、何が違いますか。

全会一致は、出席者の全員が賛成して決めることです。合意形成は、関係する人が決まった内容と理由を理解し、自分の意見がどう扱われたかを知ったうえで、決まったことに沿って動ける状態をつくることを指します。賛成していない人がいても、理由に納得して実行できるなら、合意は形成できています。全会一致は、合意形成のための決め方の1つです。

会議で意見が割れて、なかなか合意できないときはどうすればよいですか。

会議で意見が割れたときは、違いが事実の見込みの違いなのか、何を優先するかの違いなのかを分けて考えるとよいでしょう。事実の見込みが違うなら、記録やデータを調べてから改めて決めるほうが、どちらの側も納得しやすくなります。優先することの違いなら、決める人が優先順位を示して決めます。時間内に決まらないときは、誰がいつ決めるかを伝えて会議を終えます。

会議の前の根回しは、合意形成に必要ですか。

会議の前に関係者の意見を個別に聞いておくことは、懸念を早く知るために役に立ちます。ただし、会議の前に結論まで決めてしまうと、会議で意見を言う意味がなくなり、出席者は会議を形だけのものと受け取りかねません。根回しで聞くのは、意見と懸念までにとどめ、決めるのは会議の場にすることをおすすめします。

会議で反対意見が出なければ、合意できたと考えてよいですか。

会議で反対の意見が出ないことは、全員が賛成していることと同じではありません。大勢の前では言い出しにくいこともあります。「実際にやってみて困りそうなところは、どこでしょうか」のように尋ね方を変えたり、会議のあとにチャットで意見を送れるようにしたりするとよいでしょう。決まったことが期限までに実行されているかも、合意ができていたかを知る手がかりになります。

上司が最後に決める会議でも、合意形成はできますか。

上司が最後に決める会議でも、合意形成はできます。大事なのは、冒頭で「皆さんの意見を伺ったうえで、最後は私の責任で決めさせてください」と決め方を示し、意見を聞く前に結論を決めておかないことです。決めたあとは、理由と、出た懸念をどう扱ったかを伝えます。反対した人とは会議のあとに個別に話し、ほかにも懸念が残っていないかを尋ねると、決まったことを一緒に進めやすくなります。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/building-consensus-in-meetings

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: