すべての方へ管理職・マネジメント
マネージャーとディレクターの違いとどちらが上か
先に答え
マネージャーとディレクターのどちらが上かは、会社が「ディレクター」をどの意味で使っているかで変わります。役職の段階として使う会社では、ディレクターを部長級や本部長級に当て、マネージャーより上位とする例がよく見られます。一方、Web制作・広告・映像などの制作の現場では、ディレクターは作るものの中身と進行に責任を持つ職種の名前です。メンバーの仕事の割り振りや評価を担うマネージャーとは、上下ではなく担当が違います。自分の会社での位置づけは組織図と人事制度の規程で確かめ、分からない点は人事の担当に尋ねてください。二人から違う指示が出たときは、どちらを先にするかを二人で決めてもらうことをおすすめします。
マネージャーとディレクターの違い: どちらが上かは言葉の使い方で変わる
マネージャーとディレクターのどちらが上かは、会社が「ディレクター」という言葉をどの意味で使っているかで変わります。大きく分けると、役職の段階を表す使い方と、制作の仕事の職種を表す使い方の2つがあり、使い方によって答えが変わります。
役職の段階として使う会社では、ディレクターをマネージャーより上位の役職とすることが多いようです。外資系の会社や役職名を英語にそろえている会社では、マネージャーの上にシニアマネージャー、その上にディレクターを置く例がよく見られます。この場合のディレクターは、部長級や本部長級に当たります。
制作の職種として使う職場では、ディレクターは作るものの中身と進行に責任を持つ人を指します。Web制作・広告・映像・ゲーム・出版などの現場で使われる呼び方です。この場合のディレクターとマネージャーは、上下の関係ではなく、責任を持つ対象が違います。
| 使い方 | ディレクターが指すもの | マネージャーとの関係 |
|---|---|---|
| 役職の | 部長級・ | ディレクターが |
| 制作の | 作るものの | 上下ではなく |
| 会社の | 英語の | 会社の |
英語の名刺にDirectorと書かれていても、取締役を指す会社もあれば、部長級の役職を指す会社もあります。言葉だけで上下を判断せず、自分の会社での位置づけは組織図と人事制度の規程で確かめ、分からない点は人事の担当に尋ねてください。役職によって労務上の扱い(管理監督者に当たるかどうか、残業の扱いなど)が変わる場合もあるため、その点も人事の担当に確認することをおすすめします。
制作の現場のディレクターとマネージャー: 作るものの判断と、 人と働き方の判断
制作の職種としてディレクターを置いている職場では、ディレクターは作るものについて判断し、マネージャーは人と働き方について判断します。同じメンバーが、案件ではディレクターの指示で作業を進め、所属のチームではマネージャーから仕事を割り振られ、評価を受ける形です。
| 判断すること | 主に判断する人 | 例 |
|---|---|---|
| 作るものの | ディレクター | デザインの |
| 案件の | ディレクター | 作業の |
| 誰が | マネージャー | 案件の |
ただし、分担がこの表の通りに分かれている職場ばかりではありません。ディレクターがメンバーの評価に意見を出す会社もあれば、マネージャーが案件の中身の判断に加わる会社もあります。
以下では、Web制作の会社でお客様の企業サイトのリニューアルを受け持っているメンバーと、その案件のディレクター、メンバーが所属するチームのマネージャーの3人を例にします。
ディレクターとマネージャーから違う指示が出たときの、 最初の一言
部下の立場で「どちらが上か」が気になりやすいのは、二人から違う指示が出たときです。たとえば、ディレクターからはトップページのデザインの直しを今週中にと頼まれ、マネージャーからは来週提出の別の案件の見積もりを先にと言われた場面です。両方を今週中に終えるのは難しい状況だとします。
このとき、部下が役職の上下だけを手がかりに一人で決めると、後回しにした側の仕事が、相手の知らないうちに止まってしまうことがあります。KAKEAIは、上司も部下も、両方が当事者だと考えています。指示がぶつかったときの調整を、部下一人に任せきりにしないことをおすすめします。
部下から、ディレクターとマネージャーへ
部下の側からは、分かっている事実と、自分では決められないことを分けて伝えるとよいでしょう。自分の考えがあれば、理由と一緒に添えます。
- トップページの直しと、別の案件の見積もりの両方を、今週中に終えるのは難しい状況です。どちらを先にするか、お二人で決めていただけますか。
- トップページの直しは、木曜までに一度お見せできます。見積もりを先にする場合は、直しをお見せできるのが来週の月曜になります。
- 私としては、お客様への確認の日が決まっているトップページを先にしたいと考えています。ただ、見積もりの事情を私が分かっていないかもしれません。
- 今週は案件の作業が予定より増えています。来週の仕事の量について、ご相談できますか。
同じことが何度も起きるときは、その都度の判断だけでなく、決め方そのものを相談してみてください。
- 案件の作業とチームの仕事がぶつかったとき、どなたにご相談すればよいか、決めておいていただけますか。
- 先週も同じことがありました。今後は、ぶつかりそうだと分かった時点で、お二人に同時にお伝えしてもよいですか。
ディレクターから、部下とマネージャーへ
ディレクターは、作るものの判断をはっきり伝える一方で、メンバーの仕事の量については、マネージャーの判断を尋ねます。
- 直してほしいところは、急ぐ順に3つまでに絞ってお伝えします。全部を今週中に終えなくてもかまいません。
- 直しの量が多くて、ほかの作業に響きそうなら、遠慮なく言ってください。マネージャーとは私から相談します。
- 今週中が難しければ、お客様に確認の日を延ばせないか、私から相談してみます。
マネージャーには、期限の事情を伝えたうえで、判断を尋ねます。
- トップページの直しは、お客様の確認が金曜なので、今週中に必要です。○○さんの今週の仕事の量について、ご判断をいただけますか。
マネージャーから、ディレクターと部下へ
マネージャーは、チームの仕事の量を見て判断し、その理由を二人に伝えます。ディレクターには、チームの予定を伝えて、間に合わせるのに必要な範囲を尋ねます。
- 来週は○○さんに別の案件が入っています。トップページの直しは、今週中にどこまで終われば、お客様の確認に間に合いますか。
部下に向けては、決めたことを伝えて終えず、本人の見通しも尋ねるとよいでしょう。
- 見積もりは△△さんに引き受けてもらうことにしました。○○さんは、今週はトップページの直しを先に進めてもらえますか。
- 今回は、私の割り振りが重なっていました。すみません。この進め方で、今週の作業は収まりそうですか。
- 案件の作業とチームの仕事がぶつかりそうなときは、早めに教えてください。ディレクターとは私から話します。
マネージャーとディレクターの違いについての、 よくある誤解
マネージャーとディレクターの違いをめぐる誤解は、言葉の意味だけで上下を決めてしまうことから生まれます。
- ディレクターは、どの会社でもマネージャーより上だ。役職の段階として使う会社では上位に置かれることが多いものの、制作の職種として使う職場では、上下ではなく担当が違います。同じ会社の中でも、部署によって使い方が違うことがあります。
- 指示がぶつかったら、役職の高い人に従えばよい。役職の上下で決めると、後回しにした仕事の事情が、判断する人に伝わらないままになります。両方の事情を聞いたうえで決めれば、後回しにする仕事のことも考えに入れられます。
- 逆に、調整は部下の仕事だ。自分で優先順位を考えることは大切ですが、人の割り振りやお客様との期限の約束は、メンバー一人では決められないことがあります。
- ディレクターは作るものだけを見ていればよい。ディレクターがメンバーの作業のつまずきや仕事の量を知っていれば、無理のない進行を組みやすくなります。気づいたことは、マネージャーにも伝えておきます。
ディレクターとマネージャーの分担がうまくいっているかの振り返り方
分担がうまくいっているかどうかは、肩書の上下がはっきりしているかより、指示がぶつかったときに、無理なく早く決まっているかで振り返ることができます。1か月ほどを区切りに、次のように振り返ってみてください。
- どちらを先にするかを誰が決めるのかが三人の間ではっきりしていなければ、次の1on1で、その決め方を話題にします。
- 返事を待って止まった作業があれば、次からは、ぶつかりそうな時点で部下から二人に同時に伝えます。
- ディレクターが見ている作業の様子は、マネージャーが割り振る前に伝えておくと、仕事の量を調整しやすくなります。
- 部下が事情を言い出しにくそうなら、二人の側から先に今週の見通しを尋ねてみてください。
同じぶつかり方が2回以上あった場合は、ぶつかったときに誰がどう決めるのかを、三人で一度話しておくと、次からは決まりやすくなります。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
役職や呼び方の線引きは会社ごとに違います。目の前の仕事で、誰が決め、誰が何を担うのかを部下とはっきりさせたいときに、Kakeai AI 1on1では次のことができます。
1on1の終わり際に、球体を押したとき。
誰が判断するのかを決めないまま1on1を終えずに、 その場で決めるか持ち越すかを二人で決めるきっかけになります。
その日の話の中に、誰が決めるのかがまだ決まっていないことがあると、Kakeai AI が、今日決めるか次回に持ち越すかを二人で決めることを提案することがあります。球体は、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。お二人の画面に同じものが表示されます。
残り5分ほどです。今日話した「海外向けサポートの方向性」の件で、誰がサポート方式を決めるかがまだ残っています。このまま今日決めておくか、次回に持ち越すか、お二人で一つ確かめてみませんか。
1on1の最中と終了後、「1on1のAI要約」で。
役職の呼び方にかかわらず、 目の前の仕事で誰が決め、 誰が動くのかを、 二人が同じ記録で確かめられます。
Kakeai AI が、話のまとまりごとの要点に、誰が何を決め、誰が何を準備するかを、話した内容をもとに書きます。お二人の画面に同じ内容が表示されます。
柳瀬さんが6月中に海外仕様の要件を入れるか入れないかだけ決めると引き取り、長谷部さんは入れる場合と入れない場合の両方の工程を用意する。
1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。
ご利用企業 累計600社以上/
無料の資料
この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)
- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
- 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
画面を見ながら説明を聞きたい方は、30分のオンライン説明をご予約いただけます。
よくある質問
マネージャーとディレクターは、 どっちが上ですか。
マネージャーとディレクターのどちらが上かは、会社が「ディレクター」をどの意味で使っているかで決まります。役職の段階として使う会社では、ディレクターを部長級や本部長級に当て、マネージャーより上位とする例がよく見られます。制作の職種として使う職場では、ディレクターは作るものに、マネージャーは人の仕事の割り振りと評価に責任を持ち、上下ではなく担当が違います。自分の会社での位置づけは、組織図と人事制度の規程で確かめてください。
Web制作や広告の会社のディレクターとは、 どんな仕事ですか。
Web制作や広告などの制作の現場でいうディレクターは、作るものの中身と品質、案件の進行に責任を持つ人のことです。デザインの方向を決める、原稿や作業の直しを伝える、お客様と確認の日程を決める、といった仕事をします。メンバーの評価や、誰がどの案件を受け持つかを決めるのは、所属のマネージャーである会社が多いものの、分担は会社によって異なります。
名刺の英語の肩書のDirectorは、 日本語では何に当たりますか。
英語の肩書のDirectorが何を指すかは、会社によって違います。取締役を指す会社もあれば、部長級・本部長級の役職を指す会社、制作の職種を指す会社もあります。社外の人の肩書であれば、その会社での役割を相手に尋ねてもかまいません。社内の肩書であれば、組織図と人事制度の規程で確かめ、分からない点は人事の担当に尋ねてください。
ディレクターとマネージャーから違う指示を受けたら、 どちらに従えばよいですか。
ディレクターとマネージャーから違う指示を受けたときは、一人でどちらかに決めず、両方を同時には進められないことと、それぞれにかかる時間を二人に伝えます。そのうえで、どちらを先にするかを決めてもらうとよいでしょう。自分の考えがあれば、理由と一緒に添えます。同じことが何度も起きるときは、ぶつかったときに誰が決めるのかを、あらかじめ決めておいてもらうよう相談してみてください。
ディレクターになるには、マネージャーの経験が必要ですか。
ディレクターになるのにマネージャーの経験が必要かどうかは、会社がディレクターをどの意味で使っているかで変わります。役職の段階として使う会社では、マネージャーを経てディレクターになる仕組みの会社があります。制作の職種として使う職場では、制作の経験を積んでディレクターを任されることが多く、人のマネジメントの経験は条件にならない場合もあります。昇格の条件は、人事制度の規程で確認してください。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/manager-vs-director-role-and-rank
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: