上司の方へ会議・ミーティング
会議の締め方とラップアップ
先に答え
会議の締め方(クロージング・ラップアップ)は、会議のあとに誰が何をするかを、全員の前で言葉にする時間です。残り10分ほどを目安に議論を止め、責任者である上司が自分の理解として4つを言い直します。決まったこと、決まらなかったことと足りなかったもの、誰がいつまでに何をするか、次に話す日です。特に抜けやすいのは、決まらなかった議題に何が足りなかったかと、上司自身が引き受けたことでしょう。上司が引き受けたことも、担当者の仕事と同じ重さで言葉にしておくと、担当者と上司の両方の仕事が、会議のあとに動きやすくなります。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査は、上司との1対1の面談について尋ねたものです。上司が約束を守らないことを困りごとに挙げた人は6.2%で、その人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%でした。回答者全体の31.9%を下回っています。つまり、上司が約束を守らないと感じている人は多くないものの、そう感じている人では、面談の成果の実感が低いということです。
- 6.2%
- 1万人調査
- 上司との面談の困りごとに「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人の割合
- 集計に並ぶ15の困りごとの中では、少ないほうの答えです。次の23.2%は、この困りごとを挙げた人のうち、面談が成果につながっていると感じている人の割合で、2つの数字は一組で読むものです。
- 23.2%
- 1万人調査
- 困りごとに、上司が会話を日常にいかさない・約束を守らない、を挙げた人のうち、成果につながっていると感じる人の割合
- 回答者全体では31.9%です。つまり、上司が約束を守らないと感じている人では、面談が成果につながっていると感じる人の割合が低いということです。
この調査は上司との1対1の面談について尋ねたもので、複数人の会議や、会議の締め方については尋ねていません。数字は、責任者が引き受けたことを締めで言葉にすることの手がかりとして示しています。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
会議の締め方(クロージング・ラップアップ)とは何か
会議のクロージングとラップアップは、どちらも会議の終わりの5分から10分で、話し合った内容をまとめ、会議を終える部分を指す言葉です。クロージングは「会議を終わらせる部分」、ラップアップは「話した内容をまとめ直す部分」という意味合いで使われますが、職場では同じ意味で使われることが多く、厳密な区別はありません。総括は、会議の全体を振り返って評価する言葉で、会議の終わりに口頭で行う総括は、ラップアップとほぼ同じものです。
| 言葉 | 意味合い | 会議の終わりでは |
|---|---|---|
| クロージング | 会議を | 決まったことの |
| ラップアップ | 話した | 決まったこと、 |
| 総括 | 全体を | 口頭で |
言葉の違いより大事なのは、締めで何を言い直すかです。締めは、結論を読み上げる儀式ではなく、会議のあとに誰が何をするかを、全員の前で言葉にする時間です。
以下では、物流倉庫の課長と係長2人、事務担当1人で行う、年末の繁忙期に向けた会議を例にします。決めることは、臨時スタッフの人数と募集の開始日、12月のシフトの組み方です。司会は課長が務めます。
会議のラップアップで言い直す4つのこと
会議のラップアップで言い直すのは4つです。決まったこと、決まらなかったことと足りなかったもの、誰がいつまでに何をするか、そして次に話す日です。このうち抜けやすいのは、決まらなかったことと足りなかったもの、そして誰が何をするかの中の「責任者である上司が引き受けたこと」でしょう。
- 決まったこと。結論を、数字と日付を入れて言います。「増やす方向で」ではなく「12月前半に6人」です。
- 決まらなかったことと、足りなかったもの。決められなかった議題は、「引き続き検討」で終えず、何が分かれば決められるのかと、誰がそれを用意するのかを言います。
- 誰が、いつまでに、何をするか。担当者の仕事だけでなく、上司が引き受けたことも同じ重さで言います。
- 次に話す日と、それまでの連絡の仕方。次回の日時と、次回を待たずに相談してよいことを言います。
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司との面談の困りごと(複数回答)に「会話したことを上司が日常にいかさない・約束を守らない」を挙げた人は6.2%でした。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は23.2%で、回答者全体の31.9%を下回っています。上司が約束を守らないことを困りごとに挙げる人は少ないものの、挙げた人では、面談が成果につながっていると感じる人の割合が低いということです。
1対1の面談についての数字なので、会議の参加者が成果をどう感じるかまでは分かりません。会議の締めでは、担当者の仕事は言い直しても、上司自身が引き受けたことは言い落とされることが多いようです。ラップアップでは、担当者の仕事と並べて、上司自身が引き受けたことも声に出して言うとよいでしょう。
会議の締め方の進め方と発言の例: 残り10分から
会議の締めは、残り10分ほどを目安に、議論を止めて始めるとよいでしょう。議題が少ない会議なら、5分で足りることもあります。終わりの時刻になってから始めると、言い直しが駆け足になり、認識のずれを直す時間が残りません。
残り10分:議論を止めて、 締めに入る
- 残り10分になったので、ここで議論を止めて、今日のまとめに入ります。シフトの組み方の話は途中ですが、ここまでで決まったことから確認させてください。
話が途中でも止めるのは、決まったことの確認を、議論より優先するためです。続きは、決まらなかったことの中で扱います。
決まったことと、担当・期限を言い直す
- 決まったことは2つです。臨時スタッフは、12月の前半に6人、後半に10人を募集します。募集の開始は来週月曜で、求人の原稿は△△さんが金曜までに用意します。
- 私の理解で言い直しますので、違っていたら遠慮なく言ってください。間違っているのは私のほうかもしれません。
言い直しは、責任者の理解を先に出して、参加者が違いを言いやすくするためのものです。担当者に「大丈夫ですね」と確認を迫る形にはしないでください。
決まらなかったことと、足りなかったものを言う
- 決まらなかったのは、12月のシフトの組み方です。決められなかったのは、常勤の人の休みの希望がまだそろっていないからです。
- 希望は□□さんが来週水曜までに集めて、次回はそこから始めます。難しければ、水曜より前に教えてください。
決まらなかった議題は、足りなかったものが分かっていれば、次回は決めるところから始められます。「引き続き検討します」とだけ言って終えると、次回も同じ議論を最初からやり直すことになります。
上司が引き受けたことを、 同じ重さで言う
- 私が引き受けたのは、臨時スタッフの時給の上限を部長に確認することです。来週火曜までに確認して、結果は全員にチャットで送ります。
- 火曜までに返事がもらえなかったときも、その時点で分かっていることを送ります。
上司が引き受けたことが先に動かないと、担当者の仕事まで止まることがあります。この例では、時給の上限が分からなければ、求人の原稿も書けません。そのため、この例では上司の期限を、担当者の期限より前に置いています。
次に話す日と、 それまでの連絡の仕方
- 次回は来週木曜の14時です。それまでに困ったことが出たら、次回を待たずに私に声をかけてください。
- ここまでで、私の言い方が違っているところや、抜けているものはありますか。
最後の一言は、礼で締めます。長い訓示は要りません。
- 今日はありがとうございました。□□さんが去年の12月の出荷の数字を持ってきてくれたので、人数をその場で決められました。
会議の締めで認識のずれが見つかったときの直し方
ラップアップの言い直しで認識のずれが出てくるのは、悪いことではありません。ずれは、議事録を読んで初めて分かるより、その場で分かるほうがずっと早く直せます。参加者から違いが出たら、まず礼を言い、言い直しをその場で直します。
- 1つ確認です。後半の10人は、前半の6人を含めた人数ですか、別に10人ですか。
- すみません、別に10人のつもりで話していました。合わせて16人ですね。確認してくれて助かりました。求人の原稿にも、そう書きましょう。
期限や担当に無理があるときも、締めの場で言ってもらえれば直せます。
- 求人の原稿の期限は、金曜ですと少し厳しいです。月曜の午前までいただけますか。
- 分かりました。月曜の午前までにしましょう。募集の開始は、月曜の午後にずらします。
オンラインの会議では、言い直した内容をチャットにも書き、退出する前に違いを書いてもらえるようにします。声を出しにくい参加者も、その場で直せます。
会議の締め方で避けたいこと
会議の締め方で避けたいのは、言い直しを省いて終わることと、片方の約束だけを言うことです。次の5つは、よく見られますが、会議のあとに決めたことが動きにくくなります。
- 時間が来たので「以上です」で切る。決まったことと決まらなかったことの境目が、人によって違ったまま散会になります。
- 「各自、よろしくお願いします」で担当と期限を言わない。誰が何をするのかが名前と日付で言われないと、全員が「自分ではない誰かがやる」と受け取る余地が残ります。
- 担当者の仕事だけを言い直して、上司が引き受けたことを言わない。片方だけに約束を負わせる形になり、上司の側の仕事が遅れていても気づきにくくなります。
- 決まらなかったことを「引き続き検討」で済ませる。何が分かれば決められるのかを言わないと、次回も同じところから始まります。
- 締めの場で新しい議題を出す。言い直しの時間が無くなります。新しい議題は、次回の議題に加えると言って、締めに戻ります。
- 「引き続き検討」だと、次回も同じところから始まってしまうので、何が分かれば決められるかだけ、今決めておきませんか。
- その話は大事なので、次回の議題の最初に入れてもよいですか。今日は、ここまでの確認を先に終えさせてください。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司も部下も、両方が当事者だと考えています。会議の締めも同じで、担当者の約束だけを言い直して上司の約束を言わない締め方は、片方だけに責任を負わせる形になります。上司が引き受けたことを、担当者の仕事と同じ重さで言うことをおすすめします。
会議の締め方がうまくいったかの振り返り方
会議の締め方がうまくいったかどうかは、締めの言葉がきれいにまとまったかではなく、次の会議までの動きで振り返ってみてください。振り返ったあとに次にすることを、3つ挙げます。
- 担当と期限を言い直したときに、参加者が違いを言うだけの時間が足りなかったら、次の会議では、締めに入る時刻を少し早めてみてください。
- 決まらなかった議題について、足りなかったものと誰が用意するかを締めで決められたら、次の会議は、用意されたものを見るところから始めます。
- 上司が引き受けたことを期限までに済ませて全員に知らせられたら、次の会議の締めでも、担当者の仕事と並べて言い直します。
上司が引き受けたことを期限までに済ませられなかったときは、次の会議の締めでは、上司が引き受けたことを最初に言い直し、その期限を担当者の期限より前に置くところから始めてみてください。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
Kakeai AI 1on1 は、会議の進行役や議事録づくりはしません。会議で決めたことの担当や期限があいまいなまま終わる、議事録を残しても次の行動につながらないという困りごとのうち、一人ひとりが受け持つ分について、上司と部下の1on1では、Kakeai AI 1on1 で次のことができます。
終わりが近いときに、球体をクリックしたとき。
会議で決まったことのうち、 自分たちが受け持つ分を、 1on1の終わりに担当と期限まで確かめてから終えられます。
球体は、「1on1実施中」の画面の右の列の下にある、Kakeai AI に話題を提案させるボタンです。その回に生まれた次の一歩の候補を Kakeai AI が挙げ、担当と期限を二人で確かめてから終えることを提案します。候補は会話から Kakeai AI が作り、決めるのはお二人です。
残り5分ほどです。…三浦さん担当の一歩が4つ、西村さん担当が1つ出ています。6月25日期限の担当者一覧をはじめ、芳田さんへの納期確認・ペナン向けの書類依頼・契約書確認・加藤さんへの同席依頼、それぞれ誰がいつまでにやるかをお二人で一つ確かめて終わりませんか?
実施中とあとに、「1on1のAI要約」で。
会議の前後に一人ひとりが受け持つことを、 その人との1on1の記録として、 二人が同じ形で見返せます。
Kakeai AI が1on1の会話を2分ごとに書き直してまとめ、終了時に確定させます。生まれたテーマごとの要点と、決まった次の一歩の担当と期限が残ります。記録するのは1on1の会話だけで、会議の議事録は作りません。音声は保存されません。
柳瀬さんから7月7日14時に森さんの試算の打ち合わせがあると共有があり、藤本さんが出席することになった。
次の1on1が始まったときに、Kakeai AI のメッセージ欄で。
前回決めたことがどうなったかの確かめから、 毎回の1on1を始められます。
開始の挨拶で、前回決まった次の一歩を挙げ、そこから始めることを提案します。お二人に同じ内容が表示されます。
…前回決まった次の一歩は「競合3社(スウェーデン・ドイツ・台湾)の製品比較。機能の一覧に、お客さんが選んだ理由を付ける」の1つでした。ここから始めましょうか。…
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よくある質問
会議のクロージングとは何ですか。
会議のクロージングとは、会議の終わりの5分から10分で、話し合った内容をまとめて会議を終える部分のことです。決まったことと担当・期限の言い直し、決まらなかったことと足りなかったものの確認、次に話す日の確認、締めの一言までを含みます。終わらせる部分という意味合いの言葉ですが、職場ではラップアップと同じ意味で使われることが多く、厳密な区別はありません。大事なのは呼び名ではなく、締めで何を言い直すかです。
会議のラップアップとは何ですか。 クロージングと違いますか。
会議のラップアップとは、会議の終わりに、話した内容をまとめ直すことです。責任者が自分の理解として4つを言い直します。決まったこと、決まらなかったことと足りなかったもの、誰がいつまでに何をするか、そして次に話す日です。クロージングは会議を終わらせる部分全体を指す言い方で、ラップアップはその中のまとめ直しを指しますが、職場では同じ意味で使われることが多く、区別しなくても困りません。
会議の最後の確認では、 何を言えばよいですか。
会議の最後の確認では、決まったことを数字と日付を入れて言い直し、誰がいつまでに何をするかを名前と日付で言います。続けて、決まらなかったことと、何が分かれば決められるのか、誰がそれを用意するのかを言います。上司自身が引き受けたことも、担当者の仕事と同じ重さで言います。上司の期限を担当者の期限より前に置くと、担当者の仕事が止まりにくくなります。最後に「私の理解が違っていたら教えてください」と添え、ずれが出たらその場で直します。
会議で決まらなかったことは、 締めでどう扱えばよいですか。
会議で決まらなかったことは、締めで「引き続き検討します」とだけ言って終えず、決められなかったのは何が足りなかったからかと、それを誰がいつまでに用意するのかを言います。たとえば「シフトの組み方は、常勤の人の休みの希望がそろっていないので決められませんでした。希望は□□さんが来週水曜までに集めて、次回はそこから始めます」のように言います。足りなかったものが分かっていれば、次回は同じ議論を最初からやり直さずに済みます。
会議の総括とは何ですか。 ラップアップとどう違いますか。
会議の総括とは、会議の全体を振り返って評価することです。何が決まり、何が決まらなかったか、進め方はどうだったかを見ます。会議の終わりに責任者が口頭で行う総括は、ラップアップとほぼ同じで、決まったことと決まらなかったこと、誰が何をするかを言い直します。文書として残す総括は、出席していなかった人やあとから読む人のために書くものです。口頭の締めとは別に、議事録と一緒に用意します。
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出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/meeting-closing-wrap-up
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: