部下の方へ部下との関わり
上司が部下に求めていることは何か
先に答え
上司が自分に何を求めているかを知るには、一般論の「求められる部下像」を当てはめるより、目の前の上司に、今の仕事に即して尋ねるのが一番確かです。評価の基準についての話も、上司の考えを知る手がかりになると考えられます。KAKEAIの1万人調査では、上司と週1回以上面談している人のうち、面談で人事評価の話をしている人は25.8%でした。上司とよく会っていても、評価の話が出るとは限らないということです。「今の私に一番期待していることは何ですか」「今期特に大事にされている評価の項目はどれですか」と、部下の側から尋ねてみてください。あわせて、自分が上司に期待することも伝えると、面談を二人で仕事を前に進める時間にしやすくなります。
数字で見る
KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司とよく会っている人ほど、面談で人事評価の話をしている割合は低くなっていました。また、面談で上司に期待すること(5つまで選択)として最も多く選ばれたのは「意見を聞きたい」でした。部下の側にも、上司の考えを聞きたいという期待があるということです。
- 25.8%
- 1万人調査
- 上司と週1回以上面談している人のうち、面談で人事評価の話をしている人の割合
- 2週間〜1か月に1回の人では35.3%、半年〜1年に1回の人では67.6%でした。面談の頻度が高い人ほど、面談で評価の話が出ている割合は低くなっています。上司と頻繁に会っていても、評価の基準が話題にのぼるとは限らないということです。
- 33.6%
- 1万人調査
- 面談で上司に期待すること(5つまで選択)として「意見を聞きたい」を選んだ人の割合
- 「具体的なアドバイスがほしい」は32.0%、「一緒に考えてほしい」は29.4%で、選べる答えの中で最も多かったのが「意見を聞きたい」でした。上司の意見やアドバイスを求めることは、部下の期待として珍しいものではありません。
1万人調査は、部下の立場で答えた人の回答で、上司が部下に何を求めているかを尋ねたものではありません。数字は、面談で人事評価の話をしているかどうかと、部下が上司に期待することについてのものです。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
上司が部下に求めていることは、 一般論ではなく、目の前の上司に聞くのが一番確か
「上司が求める部下像」としてよく挙がるのは、報告・連絡・相談ができること、素直に聞くこと、自分で考えて動くことや結果を出すことです。外れてはいませんが、目の前の上司が今、自分に何を求めているかは、これだけではわかりません。上司が求めることは、部署の目標や上司自身が抱えている仕事と結びついていて、同じ上司でも時期によって変わります。
上司が何を求めているかを知る手がかりの1つは、評価の基準と、評価についての話だと考えられます。KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司と週1回以上面談している人のうち、面談で人事評価の話をしている人は25.8%でした。2週間〜1か月に1回の人では35.3%、半年〜1年に1回の人では67.6%です。上司とよく会っている人ほど、面談で評価の話をしている割合は低いということです。よく会っている二人の面談でも、評価の話が出るとは限りません。上司が自分に何を求め、何を基準に評価するのかは、上司から話が出るのを待つより、部下の側から尋ねることをおすすめします。
上司の側も、何を求めているかを言葉にする機会がないまま、日々の仕事に追われていることがあります。部下から尋ねられて初めて、自分の期待を言葉にできる上司もいるかもしれません。
KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、普段の面談で評価の話をしてよい、むしろすべきだと考えています。評価の話を、半年に一度の面談に閉じ込めないためです。上司が何を求めているかを部下が尋ねることは、その入り口になります。
以下では、製品カタログの改訂を任されている部下を例にします。課長からは「今期中に新しいカタログを出してほしい」とだけ言われていて、何を優先してほしいのかがはっきりしません。
上司が部下に求めていることを知る3つの方法
上司が求めていることを知る方法は3つあり、どれも部下の側から始められます。
| 方法 | わかること | 最初の一言 |
|---|---|---|
| 面談で | 今の | 「今の |
| 評価の | 上司が | 「評価シートの |
| 上司の | 上司が | 「部の |
面談で上司に尋ねる言い方
面談で尋ねるときは、「何を求めていますか」と大きく聞くより、今の仕事を例にして具体的に聞くほうが、上司も答えやすくなります。
- 今の私に、一番期待していることは何でしょうか。カタログの改訂で言うと、どこを優先してほしいですか。
- 納期、見た目、コストの3つのうち、今回一番大事にしてほしいのはどれですか。
- はじめに、課長がこのカタログで一番避けたいことを教えていただけますか。
- 今の進め方で、直したほうがよい点があれば教えていただけますか。
- 前回のカタログで、課長から見て足りなかったことがあれば、今回はそこを直したいです。
上司の答えが「主体的に」「もっと視野を広く」のように抽象的なときは、今の仕事の場面に置き換えて聞き直します。
- 主体的に、というのは、たとえば今回のカタログだと、どういう動きをすると近いですか。
- 視野を広くというのは、営業の意見を先に聞いておく、というようなことでしょうか。
評価の基準を一緒に見るときは、次のように切り出します。
- 評価シートのこの項目について、課長から見て、今の私はどのあたりにいますか。
- 次の等級で求められることを、今の仕事で言うと何になるのか、一度教えていただきたいです。
- 期末まで待たずに、今の時点での課長のお考えを、月に1回うかがえると助かります。
上司が求めていることを聞くと同時に、 自分が上司に期待することも伝える
上司が求めることを聞く面談は、一方通行にしないことをおすすめします。部下の側からも、上司に期待することを伝えます。
KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に期待すること(5つまで選択)として最も多く選ばれたのは「意見を聞きたい」で、33.6%でした。「具体的なアドバイスがほしい」は32.0%、「一緒に考えてほしい」は29.4%です。つまり、面談で上司の意見やアドバイスを求めることは、部下の期待として珍しいものではないということです。
- カタログの構成案を2つ作りました。課長のご意見をいただきたいです。
- 印刷会社の選び方で迷っています。判断の材料を集めるところまでは私がやりますので、最後の判断をお願いしてもよいでしょうか。
- 今日は、進み具合の報告と、1つ相談があります。相談のほうを先に話してもよいですか。
- この進め方で大丈夫かどうか、課長から一言いただけると、安心して進められます。
上司が求めることと自分が上司に期待することの両方が言葉になると、面談は上司が部下を見る時間ではなく、二人で仕事を前に進める時間に近づきます。
上司が求めることを知ろうとするときに、 避けたいこと
避けたいのは、一般論の部下像に自分を合わせることと、上司の求めることばかりを気にして自分の考えを言わなくなることの両方です。
- 一般論の「求められる部下像」に自分を合わせる。報連相や素直さが要らないわけではありませんが、目の前の上司が今、何を優先してほしいかは、聞かなければわかりません。
- 上司の顔色や態度から推測する。推測が外れると、頑張った方向が違っていたということになりがちです。言葉で確認するほうが早いです。
- 言われたことだけをする。上司が求めていることの中には、言葉になっていないものもあります。「ほかに気になっていることはありますか」と尋ねると、出てくることがあります。
- 逆に、上司の求めることばかりを気にして、自分の考えを言わない。上司の意見を求めることと、自分の意見を言うことは、両方あってかまいません。
- 評価の結果そのものを、面談で約束してもらおうとする。評価の結果は上司の一存では決まりません。聞くのは、何を基準に見ているかと、今の時点での上司の考えまでにします。
上司との認識がそろってきたかの振り返り方
上司が求めていることと自分の理解がそろってきたかどうかは、1か月から3か月ほどたったときに、面談でのやり取りから振り返ります。
- 上司が今の自分に期待していることを、自分の言葉で1つ以上言えるでしょうか。
- 今の仕事で何を優先するのかについて、上司と話して決めたことが、自分の中にあるでしょうか。
- 評価シートの項目のうち今期特に大事にされているものを、上司と一緒に確認できているでしょうか。
- 面談で、自分が上司に期待することも伝えられているでしょうか。
- 上司の考えが変わったとき、変わったことを面談で聞けているでしょうか。
- 前回うかがった「営業の意見を先に聞く」という点は、今回の改訂で試してみました。課長から見て、方向は合っていましたか。
- 来月の面談でも、その時点でのお考えをうかがえますか。期末に初めて聞くより、途中で直せるほうが助かります。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
上司の関わり方に不満や不安があっても、自分から何をどう伝えればよいかわからないときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
1on1の前に、「1on1の準備」と「1on1前のAIアドバイス」で。
上司の関わり方を待つだけでなく、 その回の1on1をどう使うかを自分から決めて臨めます。
「1on1の準備」で、テーマと、上司に期待する対応(「話を聞いてほしい」「一緒に考えてほしい」など)を選べます。選んだ内容は上司の画面にも表示されます。「1on1前のAIアドバイス」には、ご自身向けに、その回をどう使いたいかを最初に上司へ伝える一言の案が書かれることがあります。上司には、上司向けの別の内容が表示されます。
何を話したいかを最初に伝えることで、柳瀬さんも一緒に考えやすくなりますし、今日この場をどう使うかが自分で決められます。
1on1の終了後に、「1on1後のAIアドバイス」で。
上司に考えが伝わっていないと感じるときに、 自分の側から返し方を1つ変えて試せます。
ご自身向けに、その回に自分から話せた場面と、次の1on1で試せる一言が書かれます。「承知しました」のような短い返事が続いた場面があると、次に自分がすることを一言添える言い方が示されることもあります。上司には別の内容が表示されます。
次回、同じ場面になったとき、「承知しました。まず長谷部さんに確認します」のように、次に自分がする一手を一言添えてみてください。…
上司と決めた次の一歩をやり終えたとき。
上司に仕事を見てもらえていないと感じるときも、 やり終えたことが二人の同じ記録に残ります。
「MOVE」(1on1で決めた次の一歩と目標を、相手ごとに一覧にする画面)で、担当がご自身の一歩はクリックすると実行済みになります。実行済みになった一歩は、「概要」の画面のダイジェストにも、いつ実行されたかが書かれます。MOVE もダイジェストも、上司と同じものが表示されます。
なお、6月9日の1回目から決まっていた一次調査(競合3社の拠点・代理店・力を入れている国を表にする)は、6月19日に森さんが実行済みです。
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この手引きの数字のもとになった、 1万人調査のレポート
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- 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
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- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
上司が部下に求めていることで、 一番多いのは何ですか。
上司が部下に求めていることとしてよく挙がるのは、報告・連絡・相談ができること、素直に聞くこと、自分で考えて動くことや結果を出すことです。ただ、目の前の上司が今の自分に何を求めているかは、部署の目標や上司自身の仕事と結びついていて、時期によっても変わります。一般論を当てはめるより、「今の私に一番期待していることは何ですか」と、上司に直接尋ねるのが一番確かです。
上司に「私に何を求めていますか」と直接聞いてもよいですか。
上司に、自分に何を求めているかを直接聞いてかまいません。ただし「何を求めていますか」と大きく聞くより、「今回の改訂で一番大事にしてほしいのは何ですか」と今の仕事を例にして聞くほうが、上司も答えやすくなります。上司が何を基準に評価しているかを知りたいときは、評価シートの項目を一緒に見ていただくようお願いするのも1つの方法です。
上司が求めることが「主体性」「視野の広さ」のように抽象的でわからないとき、 どうすればよいですか。
上司の求めることが「主体性」「視野の広さ」のように抽象的なときは、今の仕事の場面に置き換えて聞き直します。「主体的にというのは、今回のカタログだとどういう動きをすると近いですか」のように、具体的な行動の例を挙げて確認すると、上司の頭の中にある場面が言葉になります。言われた言葉を自分で解釈して動く前に一度聞き直すほうが、方向のずれを防げます。
上司が育てたいと思う部下とは、 どんな部下ですか。
上司が育てたいと思う部下の条件は、上司によって、また上司が抱えている仕事によって異なるので、一般論で決めつけることはできません。今の自分に何を期待しているかは、「今の私に一番期待していることは何ですか」と、目の前の上司に尋ねてみてください。仕事について意見やアドバイスを求めることも、上司が自分の考えを話すきっかけになるかもしれません。
上司が求めていることと、 自分がやりたいことが違うとき、 どうすればよいですか。
上司が求めていることと自分がやりたいことが違うときは、どちらかを隠すのではなく、両方を面談で言葉にします。まず、上司が今の自分に求めていることを具体的に聞き、そのうえで「私としては、こういう仕事にも力を入れたいと考えています」と自分の希望を伝えます。上司の求めることを優先する時期と、自分の希望を試す範囲を、二人で決めるとよいでしょう。評価や異動は上司の一存では決まらないので、約束を求めず希望として伝えます。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/what-your-boss-expects-from-you
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: