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部下の方へ上司との関わり

ワンマンで頑固な上司とどう付き合うか

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

ワンマンで頑固な上司と付き合うときの基本は、上司を説得することではありません。上司が決める前に材料と自分の考えを届け、決まったことは理由まで聞き、自分で決めてよい範囲を先に決めてもらうことです。違う意見は、方針を否定する形ではなく、上司が大事にしている目的に沿った別の進め方として、事実と一緒に二人のときに伝えます。KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することが「意見を聞きたい」の人のうち、面談が成果につながっていると感じている人は39.9%で、回答者全体の31.9%より高い割合でした。面談についての数字ですが、上司の意見を自分から聞くことは、ワンマンな上司との間でも仕事を進める助けになると考えられます。

数字で見る

KAKEAIが会社員1万人を対象に行った調査では、上司の意見を聞きたいと思って面談に向かう人のほうが、面談の成果を実感している割合が高くなっていました。また、会社や組織の考えを理解することを面談の一番の目的にしている人も、一定数います。ワンマンな上司のはっきりした意見や方針も、決定として受け取るだけでなく、理由まで聞くことで仕事の材料にしやすくなります。

14.1%
1万人調査
面談で上司に一番期待することとして、「意見を聞きたい」を選んだ人の割合
この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は39.9%で、回答者全体の31.9%より高い割合でした。上司の意見を聞きたいと思って面談に向かう人は、面談の成果を実感している割合が高くなっています。
15.8%
1万人調査
上司との面談をしている一番の理由として、「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人の割合
「自分の仕事を進めるため」、「会社または所属組織または上司から実施するように言われているため」に次いで、8つの答えの中で3番目に多い答えです。上司や会社の考えを知ることを、面談の一番の目的にしている人が一定数います。

1万人調査は、上司がワンマンか頑固かは尋ねていません。数字は、上司との定期的な面談で部下が上司に一番期待することと、面談をしている一番の理由を集計したものです。

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。

ワンマンで頑固な上司と付き合うとき、何が起きているのか

「ワンマン」「頑固」は、部下の側から見た印象です。上司の側から見ると、判断の責任を自分で引き受けている、方針を変えない理由を持っている、ということもあります。上司の性格を変えることはできませんが、部下の仕事が止まる場面を分けてみると、部下の側から動かせることが見えてきます。

  • 決まったあとに知る。方針や段取りが上司の中で決まり、部下は決定として受け取るだけになります。
  • 理由が分からない。「こうする」は分かっても、なぜそうするのかが分からず、似た場面で応用できません。
  • 自分で決めてよい範囲が分からない。小さなことまで上司の判断待ちになり、時間がかかります。
  • 違う意見を言えない。言っても変わらないと思い、黙って従ってしまいます。

KAKEAIの1万人調査では、面談で上司に一番期待することとして「意見を聞きたい」を選んだ人は14.1%でした。この人たちのうち、「面談が成果につながっている」と感じている人は39.9%で、回答者全体の31.9%より高い割合です。つまり、上司の意見を聞きたいと思って面談に向かう人は、面談の成果を実感している割合が全体より高いということです。面談についての数字ですが、ワンマンな上司に対しても、意見や方針を聞くことを自分の仕事に役立てる姿勢で臨めると考えられます。

KAKEAIは、300万回以上の1on1を支援してきた経験と1万人調査の結果から、上司も部下も、両方が当事者だと考えています。ワンマンな上司との関係でも、原因を上司の側だけに置かず、部下の側から変えられることを探すほうが、仕事は前に進みやすくなります。

ワンマンな上司との付き合い方の基本:決まる前に届け、決まったら理由を聞く

ワンマンで頑固な上司と付き合う基本は、上司を説得することではありません。次の4つです。

  1. 決まる前に、材料と自分の考えを届けます。決まったあとに言うと反対になりますが、決まる前に言えば判断の材料になります。
  2. 決まったことは、理由まで聞きます。理由が分かれば、次に似た場面が来たときに、上司の考えに沿って自分で動けます。
  3. 自分で決めてよい範囲を、先に決めてもらいます。小さなことまで判断待ちにならないように、どこまでは自分の判断で進めてよいかを上司に決めてもらいます。
  4. 違う意見は、上司の目的に沿った別の道として伝えます。上司の方針を否定する形ではなく、同じ目的のための別の進め方として、事実と一緒に二人のときに伝えます。

以下では、商品カタログの作り直しを任された部下を例にします。課長は紙のカタログを続ける方針をはっきり持っていて、部下は、取引先からの要望を受けてPDF版も用意したいと考えています。

決まる前に、材料と自分の考えを届ける

  • カタログの作り直しの方向を決められる前に、1つお伝えしたいことがあります。5分ほどお時間をいただけますか。
  • 取引先から、カタログをPDFでほしいという問い合わせが、去年の秋から続いています。この点も見ていただいたうえで、決めていただけると助かります。
  • 来週の会議で方針を決められると伺いました。その前に、取引先からの要望をまとめた一覧をお送りしてもよいでしょうか。

決まったことは、理由まで聞く

  • 紙のカタログを続ける理由を、教えていただけますか。取引先への案内の文面を作るときに、同じ考えで書きたいです。
  • 課長が一番大事にされているのは、手に取ってもらえることでしょうか。それとも、営業が持ち歩きやすいことでしょうか。

自分で決めてよい範囲を、先に決めてもらう

  • カタログの文章の直しと写真の選び直しは、私の判断で進めてもよいでしょうか。表紙と価格の載せ方は、決める前にご相談します。
  • 迷ったときに、私の判断で進めてよいことと、先にご相談することの分け方を、今のうちに決めていただけると助かります。

違う意見は、上司の目的に沿った別の道として伝える

  • 紙を続けるという方針は分かりました。そのうえで、紙と同じ内容のPDFも用意する案を、一度ご検討いただけませんか。取引先からの問い合わせへの返信が早くなるからです。
  • 課長の案で進めたうえで、PDFは試しに1つの商品だけ作ってみてもよいでしょうか。反応を見て、次の判断の材料にしたいです。
  • PDFを用意する案は、紙をやめる話ではありません。商談で紙を手渡したうえで、あとから見返せる形も足したい、という考えです。

頑固な上司に、違う意見を伝えるときの言い方

頑固な上司に違う意見を伝えるときは、方針そのものを否定せず、上司が大事にしている目的に沿った別の進め方として伝えます。そのうえで、事実(取引先からの問い合わせ、過去の結果)を一緒に出し、人前ではなく二人のときに話すことをおすすめします。1回で方針が変わらなくても、試しの範囲を小さくして提案し、結果を持ってもう一度話す、という進め方があります。

場面最初の一言
決まったあとに知ったとき「この方針で進めます。次に同じような判断があるときは、決まる前に私の考えも聞いていただけますか」
言われたことが前と違うとき「前回は紙だけと伺い、今回はPDFも、と伺いました。私の理解が違っていたら教えてください。どちらで進めればよいでしょうか」
小さなことまで判断待ちになるとき「写真の選び方のような細かい点は、私の判断で進めて、あとでご報告する形でもよいでしょうか」
反対したのに変わらないとき「分かりました。この方針で進めます。3か月後に、取引先の反応を一緒に見ていただけますか」

意見が受け入れられなかったときは、納得していないからといって手を抜いたり遅らせたりせず、決まった方針で進めます。そのうえで、結果を見る日を決めておくと、次の判断のときに材料を持って話せます。

  • 私の考えは違うのですが、決められた方針で進めます。1点だけ、取引先からPDFの要望が来たときの答え方を決めておきたいです。
  • 今回は紙で進めて、来期の見直しのときに、問い合わせの件数を見ながらもう一度ご相談してもよいでしょうか。

ワンマンな上司とのやり取りに、1on1を使う

上司の判断の理由や、自分で決めてよい範囲を聞くのは、1on1が向いています。会議やその場のやり取りでは決定だけを聞くことになりやすいですが、1on1なら、決定の背景にある考えを聞く時間が取れます。

KAKEAIの1万人調査では、上司との面談をしている一番の理由として「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人は15.8%で、8つの答えの中で3番目に多い答えでした。つまり、上司や会社の考えを知ることを、面談の一番の目的にしている人もいるということです。ワンマンな上司の判断の背景にある考えを聞く時間として、1on1を使ってみてください。

1on1の前に、話したいことと上司に期待することを伝えておくと、上司も決定ではなく考えを話す準備ができます。

  • 次の1on1では、カタログの方針について、課長のお考えの理由を伺いたいです。今後の判断に生かしたいので、意見を聞きたいという形でお願いします。
  • 今日は、私の判断で進めてよい範囲について、一緒に考えていただきたいです。今は細かい点までご相談していて、お互いに時間がかかっていると感じています。
  • カタログの進め方で、課長が気になっている点があれば、先に伺っておきたいです。

上司の判断を聞いたあとは、自分の言葉で言い直して、理解が合っているかを確かめます。

  • 今の話を私の言葉で言うと、紙を続けるのは、営業が商談で手渡せることを一番大事にしているから、ということでよろしいでしょうか。

ワンマンで頑固な上司との付き合いで、避けたいこと

避けたいのは、上司を「頑固だから」と決めつけて動きを止めることと、正面からぶつかることの両方です。

  • 何を言っても無駄だと決めて、黙る。部下が何に困っているかは、言わなければ上司には見えません。決まる前に一度は伝えてみてください。
  • 人前で正面から反対する。ほかのメンバーの前で反対されると、上司は方針を変えにくくなります。違う意見は、二人のときに伝えます。
  • 上司の上司やほかの部署に、先に持ち込む。上司に伝える前にほかの人に持ち込むと、仕事の話が上司との関係の話になってしまいます。
  • 納得していないからと、決まったことを遅らせる。結果を見る日を決めて、決まった方針で進めます。
  • 「ワンマン」「頑固」という言葉で片づけて、理由を聞くのをやめる。理由が分かれば、次の場面で自分で動ける範囲が広がります。

一方で、上司の指示が人格を否定する言葉や、心身に影響が出るほどの長時間労働に及んでいるときは、付き合い方を工夫する話ではありません。会社の相談窓口や人事の担当に相談し、体調に影響が出ているなら産業医や医療の専門家につないでもらってください。ハラスメントに当たるかどうかは部下が判断しなくてよいことで、相談先に事実を伝えることから始めます。

  • 上司からの指示で、退社が毎日22時を過ぎる状態が1か月続いています。体調にも影響が出ているので、仕事の量についてご相談したいです。

ワンマンな上司との関わりが変わってきたかを、どこで見るか

付き合い方が変わってきたかどうかは、上司の性格が変わったかではなく、二人のやり取りの中で振り返ります。

  • 上司が決める前に、自分の考えを一度は伝えられたでしょうか。伝えられたら、次は、決まったことの理由も聞いてみてください。
  • 上司の決定の理由を、自分の言葉で誰かに説明できるようになったでしょうか。説明できるなら、次に似た場面が来たときに、上司の考えに沿って先に動けます。
  • 自分の判断で進めてよい範囲は、前より広がったでしょうか。広がっていないなら、1on1で範囲の分け方を改めて相談してみてください。
  • 違う意見を伝えたあとも、決まった方針で仕事を進め、結果を見る日を上司と決められたでしょうか。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

上司と考えが違う、上司の間違いに気づいた、上司に言われたことの意味が分からないというときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。

1on1の前やその場で、前回の履歴のカードで。

上司の記憶と食い違ったときに、どちらが正しいかを言い合う代わりに、前回決めたことを二人で同じ記録を見ながら確認できます。

履歴のカードには、その回を一言で表したタイトル、1on1全体の概要、話のまとまりごとの要点、決まった次の一歩の担当と期限が残っています。Kakeai AI が会話から書き、終了時に確定させたものです。お二人の画面に同じ内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…D社への聞き取りは7月の訪問時に聞けたところまでで構わないと柳瀬さんが述べました。…

1on1後のAIアドバイスの「今回よかった点」で。

上司と違う考えを伝えた場面で、何を言葉にできたのかを、次の1on1の前に振り返れます。

その回に自分の考えを上司に返せた場面が、実際の発言を引いて取り上げられます。ご自身向けの内容で、上司には別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…これは、柳瀬さんの問いに答えた場面ですが、答えの中身が際立っていました。砂・認証という柳瀬さんの整理に対して、値段という別の軸を自分の言葉で置いた一言です。…

1on1後のAIアドバイスの「次の1on1や日常へ向けて」で。

上司から困りごとを聞かれて短く答えた場面について、何を教えてほしいのかを具体的に頼む一言を、次の1on1の前に用意できます。

上司の問いかけに短い返事で終えた場面について、次に自分から具体的に頼む一言の例が示されることがあります。ご自身向けの内容です。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…「稟議の書き方を一度教えていただけますか」と具体的に言い出してみることも一つの選択肢です。…

1on1の実態を1万人のデータで見たい方は、無料のレポートをお受け取りください。

ご利用企業 累計600社以上/1on1実施 累計300万回以上(2020年から)

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この手引きの数字のもとになった、1万人調査のレポート

1on1の踊り場から脱却するヒント:1万人調査が解明した、形骸化を超える構造(全43ページ・PDF)

  • 1万人のデータで見る、1on1の頻度・時間・場所・話題の実態
  • 成果・成長の実感を左右するもの(実施理由・上司への期待・困りごと・行動への接続)
  • 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)

よくある質問

ワンマンな上司に意見を言っても変わらないとき、どうすればよいですか。

ワンマンな上司に意見を言っても変わらないときは、方針を否定する形ではなく、上司が大事にしている目的に沿った別の進め方として、事実と一緒に二人のときに伝え直すことをおすすめします。それでも変わらなければ、決まった方針で進めたうえで、「3か月後に結果を一緒に見ていただけますか」と、結果を見る日を決めておきます。次の判断のときに、材料を持って話せるようになります。

頑固な上司の指示に納得できないまま、従うべきですか。

頑固な上司の指示に納得できないときは、決まる前なら自分の考えを伝え、決まったあとなら理由を聞いたうえで、決まった方針で進めるのが現実的です。納得していないからと手を抜いたり遅らせたりすると、仕事の話が上司との関係の話になってしまいます。ただし、指示が人格を否定する言葉や、心身に影響が出るほどの長時間労働に及ぶときは別で、会社の相談窓口や人事の担当に相談してください。

ワンマンな上司のもとで、自分の判断で進めてよい範囲はどう決めればよいですか。

ワンマンな上司のもとで自分の判断で進めてよい範囲は、部下の側から案を出して、上司に決めてもらうのがよいでしょう。たとえば「文章の直しと写真の選び直しは私の判断で進め、表紙と価格の載せ方は決める前にご相談します」のように、自分で進めることと先に相談することを具体的に分けて示します。1on1で話すと、落ち着いて決めやすくなります。

ワンマンで頑固な上司は、パワハラに当たりますか。

上司がワンマンで頑固であること自体がパワハラに当たるかどうかは、部下の側で判断しなくてよいことです。方針を自分で決める、意見を変えないといったことは、それだけではハラスメントとは言えません。一方で、人格を否定する言葉や、心身に影響が出るほどの長時間労働が続いているなら、会社の相談窓口や人事の担当に事実を伝えて相談してください。体調に影響が出ているときは、産業医や医療の専門家につないでもらいます。

ワンマンな上司と1on1で何を話せばよいですか。

ワンマンな上司との1on1では、決まった方針の理由と、自分の判断で進めてよい範囲の2つが向いています。KAKEAIの1万人調査では、面談をしている一番の理由として「会社や組織の考えや状況を理解するため」を選んだ人は15.8%で、8つの答えの中で3番目に多い答えでした。1on1の前に、「方針の理由を伺いたいので、意見を聞きたいという形でお願いします」と伝えておくと、上司も決定ではなく考えを話す準備ができます。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/one-man-stubborn-boss-how-to-work-with

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: