部下の方へ管理職・マネジメント
マネージャーになりたくないとき、 どう考えればよいか
先に答え
マネージャーになりたくないと感じたときは、なる・ならないの結論を急がず、まず理由を分けて考えることをおすすめします。専門の仕事を続けたいのか、人の評価に自信がないのか、家庭の事情なのかで、確認することと相談の仕方が変わるからです。専門職の制度や、打診を辞退した場合の扱いは会社によって違うため、就業規則や人事制度の資料で確認します。そのうえで上司には、迷っていることと、意見を聞きたいのか一緒に考えてほしいのかを添えて相談するとよいでしょう。どちらを選ぶのがよいかは、人によって違います。
数字で見る
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、「今後のキャリア」のテーマを見ました。部下が上司に期待することとして多く選んでいたのは、意見を聞くことと一緒に考えることです。KAKEAIの1万人調査では、評価への影響が気になり本音が話せないという困りごとを挙げた人でも、面談の成果を感じている割合は全体と並んでいます。
- 16.6%
- Kakeai AI 1on1 利用データ
- 1on1の前に選ばれた「今後のキャリア」のテーマのうち、部下が「意見を聞きたい」を選んでいた割合
- 同じテーマで「一緒に考えてほしい」は16.4%、「話を聞いてほしい」は7.6%でした。キャリアの話では、聞いてもらうことより、上司の意見や一緒に考えることを求める回が多いということです。
- 9.3%
- 1万人調査
- 上司との面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人の割合
- この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は32.7%で、回答者全体の31.9%と並びます。評価が気になるという困りごとがあっても、面談の成果を感じている割合は全体と変わらないということです。
利用データの割合は、そのテーマが選ばれた1on1のうちの割合で、上司に期待することが何も選ばれていなかった1on1も分母に入っています。どちらの数字も、昇進やマネージャーになることについて尋ねたものではありません。
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
この調査は、上司と定期的に面談をしている会社員1万人に、面談を受ける立場での実感を尋ねたものです。
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
マネージャーになりたくないとき、 まず理由を分けて考える
マネージャーになりたくないと感じたときは、なる・ならないの結論を急ぐ前に、なりたくない理由を分けて考えることをおすすめします。理由によって、確認したいことも、上司への相談の仕方も変わるからです。
なりたくないという気持ちに、よい・悪いはありません。どちらを選ぶのがよいかは、その人の仕事や事情、会社の制度によって違います。
| なりたくない理由 | 確認したいこと | 上司への最初の一言の例 |
|---|---|---|
| 今の | 専門職の | 今の |
| 人の | 最初に | 人の |
| 仕事の | 今の | リーダーになった |
| 家庭の | 働き方の | 家庭の |
| 今の | 上司の | 課長の |
理由は1つとは限りません。いくつか当てはまるときは、自分にとって一番大きいものから話すと、上司も事情をつかみやすくなります。体調や気持ちの不調が続いているときは、昇進の話とは別に、産業医や医療の専門家に相談してください。
マネージャーになるかどうかを考える前に、 会社の制度を確かめる
マネージャーにならずに専門職として進む道があるか、打診を受けたときに辞退できるのか、処遇がどう変わるのかは、会社によって違います。上司も、評価や処遇を一人で約束できる立場ではありません。就業規則や人事制度の資料を読み、分からない点は人事の担当に尋ねてください。
- 専門職の制度について、人事制度の資料を読んでおきたいです。どの資料を見ればよいか、教えていただけますか。
- 今回のお話をお受けしなかった場合に、評価や処遇の扱いがどうなるのかを知りたいです。人事の担当の方にうかがってもよいでしょうか。
制度を知ることは、断る準備のためだけではありません。引き受けた場合に何が変わるのかが分かると、迷いの中身がはっきりすることもあります。
上司に相談するとき: 迷っていることと、上司に期待することを添える
上司には、結論が出る前に相談してかまいません。KAKEAIは、上司と部下の面談の目的は、仕事と成長を前に進めることだと考えています。マネージャーになるかどうかの迷いは、この先の仕事と成長の両方に関わる話なので、普段の面談で取り上げてよい話題です。
1on1を支援するサービス「Kakeai AI 1on1」の利用データ(抽出した30万回の1on1の記録)で、1on1の前に選ばれた「今後のキャリア」のテーマを見てみます。このテーマのうち、部下が上司に期待することとして「意見を聞きたい」を選んでいた割合は16.6%、「一緒に考えてほしい」は16.4%でした。「具体的なアドバイスがほしい」は12.4%、「話を聞いてほしい」は7.6%です。つまり、キャリアの話では、聞いてもらうことより、上司の意見や一緒に考えることを求める回が多いということです。キャリアの話についての数字ですが、マネージャーになるかどうかの迷いも同じように、上司の意見を聞きたいのか一緒に考えてほしいのかを添えて相談すると、上司も応じ方を選びやすくなると考えられます。
以下では、化学メーカーの研究所で分析を受け持っている○○さんが、課長から来年度のチームリーダーの話を受ける場面を例にします。
打診を受ける前に、 将来のことを相談したいとき
- 少し先の話になりますが、自分のキャリアについてご相談したいです。今日は、課長のご意見をうかがいたいと思っています。
- 今の分析の仕事を、この先も続けたい気持ちがあります。一方で、いずれはリーダーを任されることもあるかもしれない、とも考えています。
- まだ考えがまとまっていないので、一緒に考えていただけると助かります。
打診を受けて、 返事を考えているとき
まず、すぐに返事ができないことと、迷っている理由を伝えます。
- 来年度のリーダーのお話、ありがとうございます。すぐにはお返事できないので、少し考える時間をいただけますか。
- 迷っている理由は、人の評価をすることに自信がないことと、分析の仕事を続けたい気持ちがあることの2つです。
そのうえで、判断に必要なことを尋ね、返事の時期を自分から伝えます。
- リーダーになった場合、最初の半年で何を任されるのか、教えていただけますか。課長が私にこのお話をくださった理由も、うかがってもよいですか。
- お返事は、来週の面談までにお伝えします。
返事を決めたとき: 引き受ける場合も、 お受けしない場合も、 理由を添える
引き受けると決めた場合は、不安が残っている点も一緒に伝えておくと、最初の数か月の相談がしやすくなります。
- リーダーをお引き受けしようと思います。ただ、メンバーとの面談の進め方には、まだ不安があります。
- 最初の何回かは、メンバーと話したあとに、迷ったところをご相談させていただけますか。
お受けしないと決めた場合も、理由と、これから力を入れたいことを添えると、この先の仕事の分担を二人で話しやすくなります。
- いろいろ考えましたが、今回のリーダーのお話は、お受けしないことにしたいと考えています。理由をお伝えしてもよいですか。
- 分析の仕事で、チームの役に立てることを増やしたいと思っています。そのために、どんな役割を期待されているか、ご意見をいただけますか。
上司の側にも、来年度のチームの体制を考えなければならない事情があります。返事の時期を自分から伝えておくと、上司も準備を進めやすくなります。
評価への影響が気になって、 本音を言いにくいとき
KAKEAIの1万人調査では、上司との面談の困りごとに「自分自身への評価や見られ方への影響が気になり本音が話せない」を挙げた人は9.3%でした。この人たちのうち、面談が成果につながっていると感じている人は32.7%で、回答者全体の31.9%と並びます。つまり、評価への影響が気になるという困りごとがあっても、面談の成果を感じている割合は全体と変わらないということです。面談についての数字ですが、昇進の打診のように評価が気になる話でも、評価への気がかりがあることと、面談を役立てることは両立しうると考えられます。
評価や処遇への影響は、上司が一人で約束できることではありません。そのため、上司に「評価に響かないと約束してほしい」と求めるより、気がかりをそのまま伝えて会社の制度を一緒に確認してもらうほうが、話を前に進めやすくなります。
- 正直に言うと、お断りしたら評価に響くのではないかと気になっています。会社の制度ではどうなっているのか、一緒に確認していただけますか。
- 気になっていることをお伝えしたうえで、もう少し考えたいと思っています。
マネージャーになりたくないときに、 避けたいこと
- 迷いを誰にも話さず、一人で結論を出すこと。制度や任される範囲を知らないまま決めると、あとで思っていたことと違う、と感じることがあります。
- 気が進まないまま、理由を言わずに引き受けること。反対に、理由を言わずに断ることも避けたいことです。どちらの場合も、理由が伝わっていないと、この先の仕事の分担を二人で話しにくくなります。
- 上司に、評価や処遇の約束を求めること。上司が一人で決められないことを約束すると、あとで食い違いが起きることがあります。制度のことは、人事の担当に尋ねるのが確実です。
- なりたくない気持ちを、自分の力が足りない証拠だと考えること。なりたくない理由には、専門の仕事を続けたい、家庭の事情があるといった、力とは関係のないものもあります。
上司との相談が前に進んでいるかを振り返る
相談が前に進んでいるかどうかは、結論が出たかどうかより、迷いの中身が二人の間で言葉になってきたかで振り返ることができます。
- なりたくない理由を自分の言葉で上司に伝えられたら、次は、その理由に関わる会社の制度を、人事の資料や担当の方に確認してみてください。
- 上司から、任される範囲や期待されている役割を聞けたら、次の面談では、それを聞いて気持ちがどう変わったかを伝えてみてください。
- 返事の時期を上司と決められたら、その日までに、まだ迷っている点があればそれも含めて伝えると、二人で次の一歩を決めやすくなります。
この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること
Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。
管理職を打診された、管理職と専門職のどちらに進むかを迷う、昇格の準備でマネジメント経験をどう書くかに悩むというときに、会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は次のことができます。
上司との1on1の前、「1on1前のAIアドバイス」で。
管理職になるかどうかの結論を急がず、 今の仕事で感じていることから上司に話し始められます。
キャリアのテーマが選ばれた回には、ご自身向けのアドバイスで、キャリアの話にどう入るかと、最初に言う一言の例が示されることがあります。ご自身の側で選んだテーマと期待する対応は、上司の画面にも表示されます。
…最初の一言はこんな形はどうでしょう。「今日は初めてなので、まず今の仕事で感じていることを少し話してから、キャリアの話に進んでもいいですか」。…
上司との1on1の途中で、球体を押したとき。
キャリアについて考えていることを、 話して終わりにせず、次の1on1までに試す一歩にできます。
実施中に球体(Kakeai AI に話題を提案させるボタン)を押すと、その日に出たキャリアの話を受けて、次の1on1までに動けることを一つ決めることを、Kakeai AI が二人に提案することがあります。お二人の画面に同じものが表示されます。
今日話した「今後のキャリア」の件で、秋の公募(10月ごろ)に向けてこのプロジェクトの間に企画の仕事のやり方を見ておきたいという話がありました。次回までに動けることを一つ、お二人で決めておきませんか?
昇格の準備を上司と話した回のあと。
昇格のレポートに書く仕事の中身を、 1on1で話して決まったことから書き始められます。
ご自身向けの「1on1後のAIアドバイス」に、昇格のレポートなどを書くときに、その回に決まったことをどう使うかが書かれることがあります。上司には上司向けの別の内容が表示されます。
…骨子を書き始めるとき、「何をした」の欄に今日決まった条件…を仮で置いてみると、「薄い」と感じていた部分が少し埋まるかもしれません。…
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- 明日の1on1からできること(前・最中・直後・日常の4つの場面と、具体的な声のかけ方)
よくある質問
マネージャーになりたくないと言ったら、 評価は下がりますか。
マネージャーになりたくないと伝えたときの評価や処遇の扱いは、会社の人事制度によって違います。評価の結果は、上司が一人で約束できることでもありません。気になるときは人事制度の資料を読み、分からない点は人事の担当に尋ねてください。上司には、評価に響くのではないかと気になっていることを、そのまま伝えてかまいません。
管理職への昇進の打診は、 断ってもよいのですか。
管理職への昇進の打診を断れるかどうかと、断った場合の扱いは、会社の就業規則や人事制度によって違います。まず制度を確認したうえで、上司には、すぐに返事ができないことと、迷っている理由を伝えるとよいでしょう。返事の時期を自分から伝えておくと、上司も来年度の体制の準備を進めやすくなります。
マネージャーにならずに、専門職としてキャリアを積むことはできますか。
マネージャーにならずに専門職としてキャリアを積めるかどうかは、会社によって違います。専門職の等級やコースを設けている会社もあれば、設けていない会社もあります。自分の会社の制度は人事制度の資料で確認し、上司には、今の仕事を続けたいという考えを伝えたうえで、どんな経験を積むとよいかの意見を求めてみてください。
マネージャーになるか迷っていることを、 上司にどう切り出せばよいですか。
マネージャーになるか迷っていることは、迷っている理由と、上司に期待することを添えて切り出すと伝わりやすくなります。たとえば「自分のキャリアについてご相談したいです。今日は課長のご意見をうかがいたいと思っています」と伝えます。結論が出ていなくても、相談してかまいません。
マネージャーになりたくないのは、甘えでしょうか。
マネージャーになりたくないという気持ちを、甘えと決めつける必要はありません。今の仕事を続けたい、人の評価に自信がない、家庭の事情があるなど、理由は人によって違います。理由を分けて考え、会社の制度を確認したうえで、上司に相談するとよいでしょう。なる・ならないのどちらがよいかは、その人の仕事や事情によって変わります。
関連するページ
出典と、この数字を引用するときの書き方
出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)
出典:株式会社KAKEAI「Kakeai AI 1on1 利用データの集計」(2025年10月12日〜2026年10月3日に行われた1on1から抽出した30万回の記録を、会社や個人が特定できない形で集計)
引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。
このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/not-wanting-to-become-a-manager
作成者と運営者
KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。
このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。
運営者:株式会社KAKEAI(会社概要) 更新日: