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部下の方へ上司との関わり

上司に使う敬語の基本

更新日 株式会社KAKEAI

先に答え

上司に使う敬語の基本は、上司の動作には尊敬語、自分の動作には謙譲語、文の終わりには丁寧語を使うことです。たとえば、上司が言うことは「おっしゃる」、自分が言うことは「申し上げる」と言います。見ることなら、上司は「ご覧になる」、自分は「拝見する」です。気をつけたいのは、「おっしゃられる」「ご覧になられる」のように同じ種類の敬語を重ねる二重敬語と、「部長が申された」のように上司の動作に謙譲語を使う誤りです。敬語は重ねるほど丁寧になるわけではないので、用件が先に伝わる長さで話すとよいでしょう。

上司に使う敬語の基本:尊敬語・謙譲語・丁寧語を使い分ける

上司に使う敬語の基本は、上司の動作には尊敬語、自分の動作には謙譲語、文の終わりには丁寧語を使うことです。誰の動作なのかで言葉を選ぶと覚えておくと、迷いにくくなります。

  • 尊敬語:相手の動作を高める言葉です。上司が言う、見る、来るといった、上司の動作に使います。
  • 謙譲語:自分の動作をへりくだって言う言葉です。自分が上司に話す、上司の資料を見る、上司の席に行くといった、自分の動作に使います。
  • 丁寧語:「です」「ます」「ございます」のように、文の終わりを丁寧にする言葉です。
普通の言い方尊敬語(上司の動作)謙譲語(自分の動作)
言うおっしゃる申す、申し上げる
見るご覧になる拝見する
行くいらっしゃる伺う、参る
来るいらっしゃる、お見えになる参る
いるいらっしゃるおる
聞くお聞きになる伺う
知っているご存じだ存じている(人を知っているときは、存じ上げている)
するなさるいたす
食べる召し上がるいただく
会うお会いになるお目にかかる

「言われる」「来られる」のように、「れる」「られる」を付けた形も尊敬語です。ただし、受け身の意味と区別しにくいことがあるので、「おっしゃる」「いらっしゃる」のような形を使うほうが、意味がはっきり伝わります。

ここで紹介するのは、ビジネスの慣習としてよく使われる形です。上司への言葉づかいは、会社や業界によって求められる丁寧さが違います。役職ではなく「さん」で呼び合う職場や、上司と丁寧語だけで話す職場もあります。職場の先輩が上司とどう話しているかも参考にして、合わせていくとよいでしょう。

場面ごとの、上司への敬語の言い方(報告・相談・依頼・お詫び・お礼)

上司と話す場面の多くは、報告・相談・依頼・お詫び・お礼のどれかに当たります。場面ごとに使い慣れた言い方を1つ持っておくと、敬語に迷わずに用件から話せます。以下では、来月入社する人の受け入れを準備している部下を例にします。

報告するとき

  • 新しく入社する方の受け入れについて、ご報告します。席とパソコンの準備が終わりました。
  • 先ほど部長がおっしゃった研修の日程の変更は、人事の担当の方にもお伝えしました。

相談するとき

  • 初日の研修の進め方について、ご相談したいことがあります。10分ほどお時間をいただけますか。
  • 案を2つ用意しました。どちらがよいか、ご意見を伺えますか。

依頼するとき

  • お手すきのときに、初日の予定表をご覧いただけますか。
  • 明日の午前中までに、ご確認いただけると助かります。
  • 初日の朝に、部長から一言ごあいさつをいただけないでしょうか。

お詫びするとき

  • 申し訳ありません。入社の案内のメールに、集合時間を誤って書いてしまいました。
  • 先ほど、正しい時間をお知らせするメールをお送りしました。今後は、送る前に時間と場所を見直します。

お礼を言うとき

  • 研修の組み立てについて、助言をいただきありがとうございました。おかげで、初日の流れが決まりました。
  • 先日教えていただいた予定表の作り方で、準備がずいぶん早く進みました。

返事をするとき

  • 承知しました。予定表は、金曜までにお送りします。

「了解しました」は、目上の人に使うと失礼だと受け取る人もいます。上司への返事には、「承知しました」「わかりました」を使うと安心です。

上司への敬語で間違えやすい表現:二重敬語と、尊敬語・謙譲語の取り違え

上司への敬語で気をつけたいのは、敬語の重ねすぎと、尊敬語と謙譲語の取り違えの2つです。同じ種類の敬語を重ねた形は二重敬語と呼ばれます。丁寧にしようとして言葉を重ねると、かえって不自然に聞こえます。

避けたい言い方正しい言い方理由
部長がおっしゃられた部長がおっしゃった「おっしゃる」に、尊敬の「られる」を重ねている
ご覧になられましたかご覧になりましたか「ご覧になる」に、尊敬の「られる」を重ねている
資料を拝見させていただきました資料を拝見しました「拝見する」に、「させていただく」を重ねている
お伺いさせていただきます伺います「伺う」に、「お」と「させていただく」を重ねている
部長が申されました部長がおっしゃいました上司の動作に、謙譲語の「申す」を使っている
部長、拝見されましたか部長、ご覧になりましたか上司の動作に、謙譲語の「拝見する」を使っている
部長は会議室に参られますか部長は会議室にいらっしゃいますか上司の動作に、謙譲語の「参る」を使っている
ご苦労様ですお疲れ様です目上の人には「お疲れ様です」を使うのが、ビジネスの慣習
こちらでよろしかったでしょうかこちらでよろしいでしょうか今のことを、過去の形で尋ねている

「お伺いします」は、「伺う」に「お」を付けた形ですが、慣習として広く使われています。迷うときは「伺います」と言えば、間違いにはなりません。

「させていただく」は、相手の許しを得て行うときに使う

「させていただく」は、相手の許しを得て行い、そのことで自分が恩恵を受けるときに使う言い方です。上司の許しを得て行うことには使えますが、自分の判断で行う動作にまで付けると、回りくどく聞こえます。たとえば「資料を送らせていただきます」は、「資料をお送りします」で十分です。

前置きの敬語を重ねすぎず、用件を先に言う

前置きの敬語が長くなると、上司は何を頼まれているのかを最後まで聞かないとわかりません。前置きは一言にとどめ、用件から話すことをおすすめします。

  • お忙しいところすみません。初日の予定表について、ご確認をお願いできますか。

普段の職場と社外の人の前で、上司への敬語を変える

上司への敬語は、話す場や相手によって変わります。特に気をつけたいのは、社外の人の前で上司のことを話すときと、上司から言葉づかいについて言われたときです。

社外の人の前で上司のことを話すとき

社外の人に上司のことを話すときは、上司にも尊敬語を使わず、謙譲語を使います。「部長がおっしゃっていました」ではなく、「部長の田中が申しておりました」と言うのが、ビジネスの慣習としてよく使われる形です。

上司から、もっと気楽に話してよいと言われたとき

上司から「そこまで丁寧でなくていい」と言われたら、丁寧語を基本にして、尊敬語や謙譲語を減らしてかまいません。言葉づかいを少しくだけたものにしても、「です」「ます」は残しておくと、ほかの人がいる場でも使えます。

  • ありがとうございます。では、これからは少しくだけた話し方をさせていただきます。

上司の側から見ると、敬語の細かな形より、用件と期限が早くわかることのほうが助かる場合もあります。言い間違えたことに気づいたときも、その場で言い直さなくてかまいません。次から正しい形で話せば十分です。

チャットやメールで上司に書くとき

チャットでは、短く用件を書くのが基本です。メールでは、話すときより少し改まった言い方を使うこともありますが、二重敬語に気をつける点は同じです。

  • 承知しました。予定表を15時までにお送りします。
  • 研修の日程について、変更点を下にまとめました。ご確認いただけますか。

上司への敬語が自然に使えているかを振り返る

上司への敬語が自然に使えているかどうかは、言葉の形が正しいかに加えて、用件が早く伝わっているかで振り返るとよいでしょう。できていることを確かめたら、次に試すことを1つ選んでみてください。

  • 上司の動作に尊敬語、自分の動作に謙譲語を使い分けられたら、次は「させていただく」を使った文を1つ選び、普通の謙譲語に言い換えてみてください。
  • 報告や相談を、前置きの一言から用件に入れたら、次は期限と、上司にお願いしたいことも同じ話の中で伝えてみてください。
  • 職場の先輩が上司に使っている言い方を聞いて、自分の言い方との違いに気づけたら、次はその言い方を1つ取り入れてみてください。

この場面で、Kakeai AI 1on1 でできること

Kakeai AI 1on1 は、上司と部下の1on1の準備・会話・ふりかえり、そして日常の仕事の場面で、お二人のこれまでの1on1を踏まえた具体的な支援を届ける AI です。

上司への呼び方や敬語、メールの書き方そのものは、Kakeai AI 1on1 が扱うことではありません。会社でKakeai AI 1on1を利用している場合は、上司との1on1で話す言葉について次のことができます。

1on1の前に、「1on1前のAIアドバイス」で。

1on1の最初に上司にどう話しかけるかを、言葉の形で用意してから臨めます。

Kakeai AI が、これまでの1on1と今回の準備の内容を踏まえて、今回の1on1で意識するとよい点を書きます。その回の最初に上司に何と言うかが、話し言葉の一文の例として示されることもあります。ご自身向けの内容です。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…「今日が初めてなので、まずこの場をどう使うと自分にとって役立つかをお伝えしてもいいですか。今の業務で気になっていることを聞いてもらえると助かります」…

1on1後のAIアドバイスの「次の1on1や日常へ向けて」で。

上司への返事を短い受け答えで終わらせずに、一文足す言い方を、実際の場面に沿って考えられます。

1on1での自分の実際の返事を引いて、次に同じ場面になったときに添えられる一言の例が示されることがあります。ご自身向けの内容で、上司には別の内容が表示されます。

表示の例(テスト用の1on1で、実際に作られた表示です。人名・社名・案件は架空です)

…次回、兼務の話が出たときに、「午前中だけなので」と返すだけでなく、「月曜の午前は取られますが、今のところ営業の動きには影響は出ていないです」のように、自分の実感を一文足してみることを試してみてください。…

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よくある質問

上司に「了解しました」と言うのは失礼ですか。

「了解しました」は、目上の人に使うと失礼だと受け取る人もいるため、上司への返事には「承知しました」「わかりました」を使うと安心です。「承知しました。予定表は金曜までにお送りします」のように、返事のあとに何をいつまでにするかを添えると、上司にも伝わりやすくなります。職場によっては「了解です」が普段から使われていることもあるので、周りの言葉づかいに合わせてもかまいません。

「させていただく」は、上司に使わないほうがよいですか。

「させていただく」は、上司の許しを得て行い、そのことで自分が恩恵を受けるときには使ってかまいません。たとえば、休みを取ることや、上司から任された役割を引き受けるときです。一方、自分の判断で行う動作にまで付けると回りくどく聞こえるので、「資料を送らせていただきます」は「資料をお送りします」で十分です。「拝見させていただきます」のように、謙譲語に重ねる使い方も避けましょう。

二重敬語とは何ですか。上司との会話でよくある例はありますか。

二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を重ねた言い方です。上司との会話での例には、「おっしゃる」に尊敬の「られる」を重ねた「おっしゃられる」や、「ご覧になる」に「られる」を重ねた「ご覧になられる」があります。正しくは「おっしゃる」「ご覧になる」です。「拝見させていただく」は種類の違う敬語を続けた形で、二重敬語ではありませんが、「拝見する」だけで丁寧さは足りています。丁寧にしようとして重ねると、かえって不自然に聞こえます。

上司へのメールやチャットでの敬語は、話すときと違いますか。

上司へのメールやチャットでも、尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けは、話すときと同じです。メールでは話すときより少し改まった言い方を使うこともありますが、チャットでは「承知しました。予定表を15時までにお送りします」のように、短く用件を書くのが基本です。どちらの場合も、二重敬語にしないことと、前置きを重ねすぎず用件から書くことに気をつけるとよいでしょう。

上司から敬語を使わなくていいと言われたら、どうすればよいですか。

上司から「そこまで丁寧でなくていい」と言われたら、丁寧語を基本にして、尊敬語や謙譲語を減らしてかまいません。ただし、「です」「ます」は残しておくと、ほかの人がいる場や社外の人の前でもそのまま使えます。職場によって言葉づかいの慣習は違うので、上司や先輩がどう話しているかも参考にして、合わせていくとよいでしょう。

出典と、この数字を引用するときの書き方

出典:株式会社KAKEAI「1on1実態調査」(N=10,000、2026年5月実施、インターネット調査)

調査と利用データの集計について

引用する際は、「出典:株式会社KAKEAI『1on1実態調査』(2026年)」と、このページのURLを明記してください。

このページのURL:https://kakeai.co.jp/guide/basic-keigo-for-your-boss

作成者と運営者

KAKEAIでは普段、「上司」「部下」という言葉を使っていません。このページでは、多くの方に伝わりやすいよう、一般的な呼び方として「上司」「部下」と書いています。

このページは、Kakeai AI 1on1 を提供する株式会社KAKEAIが、自社で実施した1万人調査と Kakeai AI 1on1 の利用データの集計をもとに作成したものです。

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