天王寺基裕さん
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 第6事業部第5部

「みんなのサポーター」として、メンバーを掴み仕事のやりがいを深める1on1

Q:マネジメントにおいて、1対1の対話をどのように捉えていらっしゃいますか?

全体の会議と、個別の会議の使い分け。
仕事の意味付けは、1on1で。

チームとしては、大規模なプロジェクトが多い状況です。なので、必然的に全体の会議が多くなってしまいますが、会議ばかりやっていると、一人一人が今やっていることの本質的な意味を見失ってしまってしまうことも多くなってしまいます。一方で、みんなでやる会議だと、その場ではなかなか相談しづらいこともあると思います。ですので、会議は「全体の目線合わせと情報共有」程度の位置付けで、最低限のものだけを設定しています。かわりに、プロジェクトの目的や自身がやっている仕事の意味などを紐付けるために、1on1を活用しています。

大事なのは、メンバーのための時間を用意すること。

コロナ禍で全員がテレワークになって、一つの場所に集まって仕事をするスタイルではなく、みんないる場所もバラバラです。その状態でそれぞれのプロジェクトを担当しているわけですから、できるだけみんなと時間をとって、一人ひとりが話せる機会をとりたいと考えています。上司側から、何を話すと決めているわけではないです。業務の話でも、業務以外の話でもこちらから何かを話してくれということは一切しておらず、「〇〇さんのために、枠をとってあるから」ということだけを伝え、メンバーに好きに使ってもらっています。

Q:世間では、テレワークでマネジメントの難易度が上がったという話をよく耳にしますが、実際のところ、どのようにお感じになられますか?

正直、コミュニケーションを定期的にとらないと、マネジメントは難しいと感じています。以前までは、「切羽詰まっている」などの状況は、表情や仕草に出て何もしなくても感じ取れましたが、テレワークだとそういうのが見ることができない状況になってしまいました。だからこそ、個別でしっかり時間を取ることが重要だと思います。

Q:そんな中、コミュニケーションを取っていく上で、意識していることは何ですか?

「みんなのサポーター」という意識が、メンバーの本音を引き出す。

私は普段からあまり堅苦しくしないコミュニケーションを取ることを心がけています。私が上長という意識ではなく、「みんなのサポーター」という意識を持っています。そうすることで、メンバー自身が、上の人と話すというより、対等な立場で考えていることを伝えてくれると感じています。なので、メンバーから相談されない限りは、あまり口を出さないように意識しています。

また、多少時間がかかっても良いので、1対1の会話の最初に5〜10分くらいの雑談をすることを大切にしています。直接業務とは関係ない話をしていく中で、表情や会話や反応のキレから、この後話す内容をどの程度の重さで受け止めようか、私の方で判断するようにしています。ただ、毎週の1on1とは別に、年度の最初、期の変わり目など、ポイントポイントのタイミングで、長期的なキャリアの話や、期待する役割というような話をするようにしています。

Q:最後に改めて、1on1をこれから行っていくマネジャーの方々に、アドバイスがあれば教えてください。

回数を重ねれば重ねるほど、人によって話す内容の傾向や満足度の傾向がKAKEAIでも見えてくるので、それを見て「この人にはもう少しこういう話をしていこう」などと考えるようにしています。

※上記事例に記載された内容は、2021年6月取材当時のものです。閲覧時点では変更されている可能性があります。ご了承ください。