営業チーム・デザインチームの「一人の人と、人として接する場」としての1on1

アイリスチトセ株式会社
アイリスチトセWork Space Design ディレクター 阿世賀 大介さん
アイリスチトセWork Space Design施工管理チーム マネジャー 日野 晃太朗さん
アイリスチトセWork Space Design 田端 佑希さん

2拠点40名の組織作りを支える、1対1だからできる本音の1on1

Q.1on1はどのように実施されていますか?

(阿世賀さん)家具のデザイン、インテリアコーディネートから、内装工事の施工管理まで、内装設計を一貫して担当しています。私は大阪に在籍していますが、統括として大阪・東京の40名ほどのメンバーと月に1回程度1on1をしています。

現在メンバーが約40名いますが、忙しくてもちゃんと1対1の時間と空間を作ること自体が大切だと感じています。東京のオフィスに行ったら「ちょっと時間いいですか?」という感じで、Kakeai上で1on1の予定がすぐに埋まっていきます。話しやすい環境で行えるように、1on1は弊社が企画・販売しているフルクローズ型ブース「テレキューブ by アイリスチトセ」を活用しています。

また、業務内容に関する相談は基本的にミーティングでしていますので、1on1では業務を進める際に悩んでいることを主なテーマとして行っています。対人関係なども含め、問題になる手前での「これ大丈夫でしょうか?」という内容が多いです。本人にとって業務の悩みが大きい場合は、当然業務の話もしますが、一人ひとりのテーマに沿って話すのが大切だと思います。

(田端さん)私は新卒で入社4年目になりますが、職場の後輩との関係などの今の状態や、人間関係やプライベートの相談、あとは職場の全体の方向性について話すこともあります。

(日野さん)阿世賀さんとはフラットに1on1で話ができています。細かい仕事の話よりは、上位報告や組織をどうしていくか、今何をやるべきか、といった大枠の話が多いです。阿世賀さんが東京のオフィスに来た時に、ぱっとKakeaiを始めて、2時間くらい話すこともあります。あとは家庭のことも含め、プライベートの相談もしています。

Q:1on1をしている中での変化や、気づいたことはありますか?

(阿世賀さん)1on1をしていると、個々のメンバーから業務や人間関係に関する生々しい話が聞けて、段々と職場の実態が立体的に見えてきます。私にとって、1on1は組織作りという観点でもかなり役立っているんです。
メンバーが嫌な状態だと、もちろん仕事もうまくいきません。「どうしたらメンバーが楽しく働けるか」「どんなチームで仕事するとうまくいくか」など、色々試行錯誤しています。改めて本人の人となりを知って、特性を活かすためにも、1on1の中で本音で話せることが重要だと感じています。

(日野さん)私の部署は結成して間もないので、仕事のやり方や進め方に悩むことも多いです。マネジャーから「月1回Kakeaiやりましょう」と言われることで、相談の機会が定期的に取れること自体が良い機会になっています。1on1がないと結局話せずじまいになってしまうこともあると思います。

(田端さん)これまでは、阿世賀さんの様子を伺いながら、「今忙しそうだな。後で行こうかな」と思いながら、結局相談しにいけないことが多かったです。ですけど、1on1を始めてKakeaiを利用するようになってからは「Kakeaiで必ず時間を割いてもらえる」という雰囲気になったのがありがたかったです。Kakeaiがあることで、「これ言っていいのかな、あの件は実は・・・」といった普段話しづらいことも伝えやすくなったと思います。

(阿世賀さん)私はマネジャーという立場ですが、メンバーにとってのカウンセラーのような存在に変わったように感じています。職場が上手く回っているようでも、一部で対応が人任せになっていたり、仕事の平等性に不満を持っていたり。表面上に出せないけど心の内で思っていることがたくさんあるということが、Kakeaiを導入して、1on1をしっかりやるようになってから見えてきました。

Q:1on1でKakeaiを活用していて良かった点や便利だと感じる点はありますか?

(阿世賀さん)1on1の実施状況や満足度などデータが一元化されて見られるのが良いですね。特にメンバーの数も多いので、「しばらくこの人と話せてなかった」「案外この人とは毎月1on1できてたな」という状況になりがちです。前回いつ実施して次がいつかなどが一目で分かるので助かっています。
また、誰とどういうテーマで話しているかという比率が確認できます。「業務以外のことも満遍なく話せているか」「プライベートに寄りすぎていないか」など、メンバーの話したいことを尊重しつつ、バランスよく話せているかも客観的に見ることができるのは、Kakeaiのいいところだと思います。

(田端さん)会社として元々1on1を実施しましょうという方針はありましたが、Kakeaiの導入前は「やったりやらなかったり」という感じでした。Kakeai導入を期に、今までできていなかった相談ができて、「こんなことを言ってもいいんだな」という安心感が得られた気がします。今までは考えられなかったですが、Kakeaiのテーマ選択でも、「プライベート×話を聞いて欲しい」を沢山選んでいます。

(日野さん)メンバーが事前にテーマを選んで整理できるのが良いですね。「何を聞こうかな」というのを考える時間があり、抱えていることを整理した上で、1on1でぶつけられることがメンバーにとって意味があると思います。何もない状態で、いきなり1on1で「考えてることないの?」と言われても出てこないし、メンバー側の意思表示って、こういうツールがないと難しいですよね。

(阿世賀さん)メンバーが事前にトピックや上司に期待する対応を選んでくれるのは、マネジャーとしても助かっています。仕事柄テクニカルな問題も多かったりするので、自分も事前に確認して、メンバーの困りごとに応えられるように準備できています。

Q:皆さんにとって1on1はどのような場ですか?また、今後どのように1on1をしていきたいですか?

(阿世賀さん)1on1は、シンプルに「一人の人と、人として接する場」だと思っています。職場で他の人の視線があると言えないこともたくさんあります。また、打合せで立場上発言していることが、必ずしも当人の本音ではないこともあります。職場にたまたま居合わせた関係で、そもそも価値観が完璧に合う人なんていないので、部下上司の関係性を度外視して、単純に1対1でお互いのことを知るための時間が必須だと思います。

Kakeaiではセルフアセスメントやトピックの傾向などのデータベースなどをきっかけに、お互いのことを客観的に見て知れる仕掛けがあるので、しっかり活用していきたいと思います。
また、関係性が薄い新卒入社やキャリア入社の若手も多く、大阪・東京と拠点もバラバラなので、そういうチームには特にKakeaiはとても良いシステムだと思います。

(日野さん)1on1は、「わーっと言って良い場、”気持ちのはけ口”」だと感じています。会社の中だとそういう場ってないですよね。今後も業務の各論ではなく仕事に関する大きめのテーマについて、1on1で定期的に深掘りがしていけると良いと思います。それなりに話せるようになってきたので、次の段階としてKakeaiのTo Doなども活用していきたいです。

(田端さん)私にとっては、1on1は「唯一本音を発信できる場所」ですかね。仕事中に「私はこういうことが苦手、得意」「この業務どうすればいいですか」とはなかなか言いづらいですから。1on1は唯一、本音で上司に発信できる場だと思います。何でも話しやすくなるが故に、プライベートの話が最近多かったので、今後は仕事のちゃんとした相談とかも1on1でやってみたいと思いました。

アイリスチトセ株式会社
MA第一支店 支店長 角田樹さん
MA第二支店 MA第一営業所 所長 原田恵壱さん

営業メンバーが組織の一員であると実感できる、メンバー起点の1on1

Q.1on1はどのように実施されていますか?

(角田さん)MA第1支店は営業の部署ですが、支店長という立場で、10名程度のメンバーと最低月に1回は1on1を実施しています。原田さんは所長という立場で、新卒社員との1on1も実施してもらっています。元々会社で1on1の方針は出ていましたが、やりきれていない面もありました。Kakeaiの導入をきっかけに、きちんと1on1をやろうという雰囲気になったと思います。

(原田さん)そうですね。最初は業務ミーティング後のちょっとした時間に話すという感じでした。Kakeaiの導入後は、1対1の時間をちゃんと取れるようになりましたね。もはや最近の1on1は、業務内容に関することの方が少なくなっています。

(角田さん)1on1の内容は、プライベートのテーマもありますし、人によっては業務の不安を解消したいという人もいます。Kakeaiは「メンバーが何を喋りたいか・どういう対応をして欲しいか」が全ての起点になるので、1on1の際に有効に活用できていると思います。

Q:1on1をしている中での変化や、気づいたことはありますか?

(角田さん)実は、Kakeai導入前はコミュニケーションに困っているという自覚はなかったんです。ただ、いざ1対1の場を設けて、メンバーから話したいことを話してもらうと、考えていることや今の状態が、僕が想像していたものと違ってた部分がありました。「こういうふうに思っていたんだな」と気づかされることも多々ありました。普段の業務の場面では言えなかったことが、1on1の場では話せるということもあります。あえて忙しい中でも1対1で「このタイミングは好きに話していいよ」という場を作る、こういう場が僕にとってはすごくありがたいんです。良い意味でギャップがありましたね。

(原田さん)以前は、それまではどうしても業務の話がメインだったんですけど、1on1をしている中で、角田さんの人柄というか、「上司という立場ではなく、一人の人の部分」が見えてきて、距離が縮まった感じがしました。意外と知らない一面が知れるのはお互いにとって良いですね。飲み会も良いですが、周りに人がいるので、結局そこまで深い話はしにくいものです。1対1の限られた時間だからこそ話せることがあって、より距離が縮まったと感じています。

(角田さん)メンバーのプライベートのことも知ることで、どこにモチベーションのスイッチがあるのかが分かる気がします。例えば、今までは「今日は早く帰りな」と言っていたんですけど、「今日は趣味の○○があるよね、ちょっと早く仕上げて帰りな」みたいなコミュニケーションに変わったと思います。仕事の中のコミュニケーションの質というか、関係性の段階が上がって、個々人のモチベーションが少し良くなっているのかなと思います。

(原田さん)確かに「○○があるから、早く帰ろう」とか言われると、頑張ろうと思います。ちゃんと気にかけてもらえている安心感ですかね。僕は野球観戦が好きなんですが、18時プレイボールが多いので、定時に帰らないと間に合わない時に、「早く帰っていいよ」と言ってもらえるのはありがたいです。

Q:1on1でKakeaiを活用していて良かった点や便利だと感じる点はありますか?

(角田さん)やはりメンバーが話したいことを事前に整理して、マネジャーも確認できるところですかね。何もない状態でいきなり始めて、「何話す?」だとお互いに困るので、双方が事前準備できるというのが一番の魅力的なところですね。最近の成長度合いがあまり変わらないというメンバーも、なんで変わらないのかを一緒に考えながら「もう少し仕事の難易度を上げてみよう」とか、忙しくて大変な人は「仕事を減らしてみよう」といった調整もしますが、1on1が「メンバーがまずどう思うか」から始まることで、マネジメントに活きていると思います。Kakeaiが無い時は1on1が出たとこ勝負だったので、漫然となったり、こちらから一方的にテーマを設定すると、メンバーも全然本音を喋りづらくなったりしていたのではないかと思います。

(原田さん)アイスブレイクの機能がとても気に入っています。何から話すかは1on1の時間でも大事だと思うのですが、勝手にテーマ決めてくれるので入りやすい。「とりあえずビール」みたいなテンションで、アイスブレイクしています。 1on1がお互いの知らないことを知ったり、発見の場になったりしますね。

また、マネジャーとしては、まずメンバーが選択した内容にフォーカスするのが大切だと思います。メンバーが聞いて欲しい時は我慢して聞くことに全力を注ぎ、何を喋りたいのかをしっかりまずは聴く。結果的にそれがデータとして蓄積されて自分の傾向も観れるのでありがたいです。

Q:皆さんにとって1on1はどのような場ですか?また、今後どのように1on1をしていきたいですか?

(原田さん)1on1は「部署や会社の一員であることを再確認できる場」だと思っています。営業だとどうしても数字で見られることもありますが、もちろんうまくいかないときもあります。数字には現れていない成長や悩みを整理して、「ここは良いね、ここは改善したいね」という会話ができる。数字だけじゃなくて、ちゃんと営業として成長しているところを1on1で認められると、「自分も会社や部署の一員なんだな」というのを確認できる気がします。

新人のメンバーとも1on1をやっていますが、若手は不安なことが多いと思うので、まずはざっくばらんに遠慮なく何でも聞ける場にできるように意識しています。Kakeaiも活用しながら、マネジャーとしての1on1のやり方も磨いていきたいですね。

(角田さん)そのままなんですが、1on1は「一対一の時間を作れる場所」だと思っています。日々忙しい中でも一旦立ち止まって振り返ったり、将来に向けて目標を立てたり、しっかりと時間を作れるのが一番意義があると思います。今までは基本的に聞きながらも、求められるアドバイスをするというスタンスでしたが、「もう一段上の働きがい」や「会社でどう頑張るか」みたいな、目標設定をしっかりしたいと思います。社会的にこれまでは、「お金が欲しい」「いい車を買いたい」のような分かりやすい頑張る目標が沢山ありました。でも今は価値観も多様化していて、特に若手は曖昧で目標をしっかり持てない人も多いと感じています。「どんな目標があれば本人の力をもっと発揮できるのか、もっと頑張れるのか、会社で楽しく働けるのか」という点をメンバー毎にオーダーメイドで設定できるとより良いものになると思います。私自身の1on1のレベルもまだまだなので、Kakeaiをうまく活用していきたいと思います。


※上記事例に記載された内容は、2023年11月取材当時のものです。閲覧時点では変更されている可能性があります。ご了承ください。