「予期せぬ退職」を防ぎたい。長期的なキャリア形成を相談できる、信頼関係づくりのための1on1

業界:IT|従業員数:5000名〜|導入目的:キャリア形成

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
写真右:佐藤 博さん
東日本統括本部 東日本営業第3部 部長

写真左:熊谷 加恵さん
広域・社会インフラ事業グループ 中日本統括本部 中日本ビジネス企画課 課長


組織課題
●コロナによる働く環境の変化で、マネジャーからすると「突然の退職」というケースが発生

●従業員エンゲージメント調査の結果から、個別のコミュニケーション不足が明らかに

 

解決策
● コミュニケーションの場、長期的なキャリア形成の相談の場として「1on1」を全社で開始

 

1on1課題
● 会社から提供されるe-ラーニングやセミナーを受講する機会はあるものの、各マネジャーの「自己流1on1」になってしまっていた
・正解が分からないまま1on1を継続しなければならないマネジャーの負担増
・マネジャーの1on1への意欲の違いによって、1on1の質が担保しにくい

 

『Kakeai』を選んだ理由
● 1on1の実施・改善のサイクルができ定着につながる
● 部下もマネジャーも、積極的に1on1に取り組める仕組み


伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、佐藤さん・熊谷さんに、1on1支援ツール『Kakeai』の導入の背景や、目指す組織についてを伺いました。

今回の導入では、まず佐藤さんの事業部(約20名)で『Kakeai』のご利用を開始。その後、中部エリア全体での導入(約80名)を熊谷さんと進めさせていただきました。


長期的なキャリア形成を相談できる、信頼関係づくりを目指して

Q:業務内容と組織について教えてください。

佐藤さん:

私は、公益法人さんを担当しているアカウント営業チームの部長です。担当のお客様に向けてシステム等をご提案する営業部で、営業員が16名、アシスタントが4名在籍しています。

熊谷さん:

私は、名古屋におりまして、中日本統括本部のビジネス企画課の課長です。メンバーは3人で、ビジネス企画課のミッションは、中日本にある5つの部署(営業3部署、技術1部署、開発1部署)の支援をし、統括する役割です。

Q:導入前の課題を教えてください。

佐藤さん:

コロナによる働く環境の変化で、マネジャーからすると「突然の退職」というケースが発生したことです。部長に話が来た時には、辞める意志が固まっている状態で、手の打ちようがない場合も多いです。

また、さまざまな事業展開をしている弊社にはキャリアの選択肢がたくさんあります。その魅力を伝えきれていないのではないかと感じました。

 

熊谷さん:

退職届が出されるまで、異変に気づけないんですよね。

 

佐藤さん:

現在、リモートワークが基本になっています。本来、オフィスは社員の6割〜7割が出社できるように設計されているのですが、実際、私の営業チームの出社率は2割程度です。もちろん、働き方の変化には対応していきたいと思っているのですが、直接コミュニケーションをとる機会が減っていることが原因の一つだと感じています。

以前は、目の行き届く範囲で、同じテーブルを囲って、雰囲気が悪かったら「みんなで飲みに行くか!」なんて声をかけられたものです。しかし、最近ではそうしたコミュニケーションをとることも難しくなっています。

 

熊谷さん:

また、2年ほど前から従業員のエンゲージメントを可視化しようとパルスサーベイを行っているのですが、その結果から、コミュニケーション不足が明らかになったんです。そこで、全社的に対策をとらないといけない。「事業部ごとに積極的に1on1をやっていこう!」ということだけが決まったんです

「やり方があっているか不安・・」自己流1on1で試行錯誤する日々

Q:『Kakeai』導入前の1on1はどのような状態でしたか

佐藤さん:

「部下の不安を解消し、キャリア形成の支援をしよう」と、会社も本気モードで支援してくれていて、e-ラーニングの提供や、1on1のセミナーなども豊富に開催されています。しかし、1on1の経験が豊富なプロは出来ても、素人には研修を受けてすぐに実践というのは難しいんですよね。

当時は、約20人に対して1人ずつパワーポイントを作って、1on1の準備をしていました。まず、テーマから迷ってしまい「何を話す?」なんて言って、お互いに目を合わせて「話すことが特に無いですね」なんてこともありました。無ければないで良いんですけどね。心の奥底で相談したいことがある人もきっと居るんだろうなと思っていて、どうやって進めていけばいいか試行錯誤していました

熊谷さん:

私も同じです。研修を受けている時は「できるかもしれない」と思うんですけどね!このまま1on1を続けて意味があるのだろうかと思い、中部エリアで1on1の実施状況についてアンケートをとってみたら、私と同じようなことを思っている人が多かったんです。

一方で、4半期に1回、パルスサーベイの結果を分析をしているのですが、1on1をうまく実施できているというマネジャーの部署は、エンゲージメントが高くなるという結果も出ていたんですよね。しかし、どうすれば上手くいくのかをそのマネジャーに聞いても分からなくて・・。もっと全体的に1on1の質をアップできる仕組みがないか探していました

部下もマネジャーも、積極的に1on1に取り組める仕組みが『Kakeai』にはある

Q: 『Kakeai』導入の経緯や実感されている効果を教えてください

佐藤さん:

1on1について検索していたら『Kakeai』を見つけて、資料請求をしたことがきっかけです。最初は、正直使ってみなきゃ分からないという印象でしたけど、『Kakeai』を使っていくうちに、事前のテーマ設定やアイスブレイクの重要性を実感しています。他にも「かゆいところに手が届く仕掛け」がたくさんあって、現場のニーズが盛り込まれていて感心しました。

例えば、
・部下側からテーマを設定するから、部下側も1on1に前向きになる
・ヒントがあるからこそ、気軽に話してみようという気持ちになれる
・テーマについての得意・不得意や、部下の満足度がデータで見られるから、マネジャーの改善に繋がるなど

1on1の実施・改善のサイクルがきちんと出来上がっています。結果、義務ではなく、部下のために1on1をしようという気持ちになりますし、部下からの評判も良いですよ。

熊谷さん:

私は、佐藤さんが社内イントラに『Kakeai』の取り組みをアップされていた記事を見て興味をもちました。

先ほどお話しした1on1の実施アンケートの中で、1on1をやること自体に負担を感じているというマネジャーが多かったんです。その原因として「マネジャーが一生懸命話をしなきゃいけない、悩みを聞き出さなきゃいけない」みたいな義務感がありました。『Kakeai』は、部下主導の1on1の仕組みがあるので、その負担が軽減されることを期待しています。

また、中日本のエリア全体に導入するという立場なので、1on1ツールを5社ほど比較して、メンバーから体験版のフィードバックも貰いました。

とにかく使い勝手がよいというのが最大の決め手です。
アイスブレイクやメモなどのサポートがたくさんあるのですが、「何を話したらいいか分からない」というのが、アンケートで1番多い悩みだったので、テーマ設定や、進行をアシストしてくれることが特に喜ばれてます


※上記事例に記載された内容は、2023年1月取材当時のものです。閲覧時点では変更されている可能性があります。ご了承ください。