『つなぐ』をモットーに意識とビジネスモデルを変える──1on1による風土改革と業務の円滑化

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
リテール&サービス事業グループ リテール&サービス第3本部
本部長 佐々木 定洋さん (写真右)
リテール&サービス第3本部 R&S営業第7部 営業第3課
課長 吉川 保行さん (写真左)

Q:1on1を重視される背景や本部として目指す状態を教えてください。

「つなぐ」をモットーに意識とビジネスモデルを変えより良い組織風土に

本部の方針として「つなぐ」というキーワードを掲げています。「つなぐ」には、社内外のコミュニケーションを通じてビジネスを築くこと、そして我々が培ってきた業務や文化を新たな形にしていくことの両方の意味があります。組織が大きくなると、どうしても指示の伝達だけになりがちですが、全員が自分の考えや思いを発信しやすい風通しの良い組織を目指したいと思っています。

1on1を通じて、ざっくばらんに話し合える場が増えたことでメンバーたちの本音や小さな悩みを聞く機会が増えました。通常の業務ミーティングでは話しにくいことも、1対1であれば、意外とポロッと出てくることが多いです。日々の業務に追われがちな今だからこそ、こうした時間を持つことの価値を改めて感じています。

Q:1on1をどのように推進されていますか。Kakeaiが役立っている点を教えてください。

1on1を継続することでモチベーションが高まる。Kakeaiが継続的な対話をサポート

1on1の重要性は理解しつつも、当初は「本当に時間を割く価値があるのか?」と正直思っていました。しかし、Kakeaiを導入してから、その価値を実感するようになりました。Kakeaiはスケジューリングのサポートに加え、面談内容の記録やリマインダー機能も備えているので、忙しい業務の中でも漏れなく1on1を実施できます。また、こうした支援ツールがあるおかげで、「次回もやりましょう」と1on1の予定を具体的に調整しやすくなり、実施が習慣化しました。

最初は、半信半疑で取り組んでいた1on1も、Kakeaiを活用して定期的に行うことで、自然とメンバーたちから意見が出てくるようになり、仕事に関する悩みだけでなく、プライベートな相談や趣味の話まで出るようになりました。実際、あるメンバーから「実は家族の事情で仕事の時間を調整したい」という話があったとき、早めに相談があったおかげで、スムーズに調整ができ、結果的にそのメンバーのモチベーションを維持できた事例もあります。Kakeaiを活用した1on1の継続が、こうした対話を可能にしていると感じます。

部課長がKakeaiを活用して1on1を定期的に実施することで、メンバーの状況がよりスピーディーに私まで届くようになりました。「今このメンバーがこういう状況にある」という情報がタイムリーに入ってきます。例えば、あるメンバーが新しいプロジェクトに不安を抱えていると聞いた際には、適切なサポート体制をすぐに整えることができました。こうしたスムーズな情報伝達も、1on1とKakeaiがもたらす具体的な効果だと思います。

Q:マネジャーやメンバーの皆さんにはどのような期待がありますか。

メンバーの抱える意見や思いを引き出す1on1を通じて、
変化に柔軟に対応できる組織に

私自身もメンバーたちと直接話す機会を大切にしています。定期的に会食を企画し、業務とは少し距離を置いた場でお互いの本音を語り合うようにしているのですが、その際、Kakeaiを通じて把握していた話題が会話のきっかけとなり、「あのプロジェクトの進捗どう?」などと具体的な話もスムーズにできるようになりました。こうした直接の交流を通じて、組織全体の一体感が生まれていると感じています。

1on1は、各メンバーが抱える意見や思いを引き出す貴重な場です。マネジャーやメンバーの皆さんには、1on1を風通しの良い組織づくりのために積極的に活用し、日々の業務の中で実践していただきたいと考えています。時代とともにコミュニケーションの手段は変化していきます。Kakeaiなどのツールを活用しながら、良い文化や価値観を次世代に継承し、変化に柔軟に対応できる組織を一緒に作り上げていってほしいと思います。

Q:継続的な1on1を重視する理由と目指す状態

信頼関係を築くことで、本音で話せる空気ができ、業務にもプラスの影響

私がこの部署に異動してきたとき、チームとしての伸び代がメンバー間の連携にあると感じました。多忙なことも大きな要因ですが、会議はあっても、普段の業務の中で積極的にコミュニケーションを取る機会がなく、隣のメンバーが何をしているか全く見えていない状態でした。これではチームとしての一体感が薄れてしまうし、個々の成長も難しいと感じました。そこで、1on1を始めて、お互いの顔を見ながら本音で話せる場を作ることにしました。

1on1を始めた当初は、形式的な報告が多かったのですが、回数を重ねるうちに、メンバーの個性や悩みが少しずつ見えてくるようになりました。実際に話を聞いてみると、仕事に関する悩みだけでなく、家庭やプライベートでの課題も含めて様々なことを抱えていると分かり、「上司と部下でお互いが支え合える環境が必要だな」と改めて感じました。こうして1on1を通じて信頼関係を築くことで、少しずつ本音で話せる空気ができ、業務にもプラスの影響が出ていると思います。

Q:1on1を通じて得られた発見や気づきはありますか。

1on1をすることで「報告・連絡・相談」などの業務全体が円滑に

1on1を実施して得た大きな発見は、「報告・連絡・相談」がスムーズになることで業務全体が円滑に進む点です。例えば、メンバーが小さなトラブルや課題を早めに相談してくれるようになり、その結果、問題の深刻化を防げたケースもあります。1on1では仕事の話だけでなくプライベートの話題も交え、メンバーが相談しやすい雰囲気づくりを心がけていますが、そうした距離感の近さが、普段の業務にも良い影響を与えていると実感しています。

1on1をやっていると、普段は聞けない「本音」が出てきます。例えば、以前の1on1で「妻が半年後に出産を控えているので、育休の取得を考えている」、「家族の介護が必要になり、勤務時間の調整をしたい」というメンバーの話が出てきました。通常の業務ミーティングでは、なかなかこういった話は出ないですし、黙って抱え込んでいたら、パフォーマンスにも悪影響が出ていたかもしれません。1on1の場があったおかげで、こうした話も早めに共有され、スムーズに対応することができました。

また、1on1を通して関係性が深まると、メンバーも気軽に「困ったこと」を話してくれるようになります。1on1で小さなトラブルについて「実はこんなことがあって……」と打ち明けてくれることが増えたのですが、こういった問題は早めに知っておけばすぐに対処できますし、メンバーのストレスも軽減されます。「早めの相談」ができるようになったのは、1on1の効果だと実感しています。以前は、上司に言いにくい内容を抱え込んでしまい、後から大きな問題になるケースもありましたが、今はそういった事態が減っていると感じます。

Q:Kakeaiがお役に立っている点を教えてください。

定期的な実施とメンバーからの感想のフィードバックで1on1が成長支援の場に。

Kakeaiは1on1の支援ツールとしてとても便利です。スケジュール調整やメモがあり、忙しい業務の中でも1on1を忘れずに定期的に実施できるようになりました。リマインダーのおかげで「1on1の日程を組んでいたのに忘れてしまった」ということがなくなり、確実に1on1を習慣化できています。また、Kakeaiで記録した内容を次回の1on1で確認できるので、「前回こんな話をしていたけれど、その後どうなった?」と自然に話を深められるのが良いですね。

実際に、あるメンバーが「Kakeaiのおかげで、自分の話をしっかり聞いてもらえていると感じる」と言ってくれました。Kakeaiを使って1on1を進めると、単なる形式的な面談ではなく、「メンバーの成長を本気でサポートする場」に変わっていきます。また、会話の内容が記録されていると、メンバーも「この話をちゃんと上司が覚えてくれている」と感じるようで、モチベーションが上がっているのがわかります。Kakeaiは1on1を一過性のイベントにせず、継続的な成長の場として活用するのに非常に効果的だと感じています。

Q:メンバーの皆さんへの期待を教えてください。

チーム全体が個々の成長を支え合える組織のために、自由に話をしてほしい

メンバーには、1on1を通じて自分の考えを自由に話してもらい、風通しの良い組織を一緒に作っていきたいです。1on1をやっていると、キャリアや将来のビジョンについても話す機会が増え、メンバーが「自分はこういうことをやりたい」「将来はこんな役割に挑戦したい」と率直に話してくれるようになります。これが、メンバーの成長やモチベーションアップにもつながります。

ある若手のメンバーが、1on1で「いずれ管理職に挑戦したい」と打ち明けてくれました。私は、その目標を支援するために「今後こういうスキルも身につけていこう」と具体的なアドバイスをするようになり、彼自身もその方向に向けて積極的に行動するようになっています。Kakeaiがあるおかげで、過去の面談内容をしっかり把握しながら、次のステップに向けた具体的な指導ができるのも非常に助かります。

これからもKakeaiを活用して、1on1を効果的に続け、チーム全体が個々の成長を支え合える組織を目指したいと思います。1on1をまだやっていない方やKakeaiを使ったことがない方には、ぜひこのツールを活用してほしいですね。やってみると、メンバーの思いが本当に伝わりやすくなりますし、組織の一体感が大きく変わるのを実感できると思います。


※上記事例に記載された内容は、2024年11月取材当時のものです。閲覧時点では変更されている可能性があります。ご了承ください。