退職の予兆を事前に察知できるようなマネジャー・部下の対話を
日々の行動に直結できるKakeaiでマネジャーの負荷も軽減

株式会社アレックスマネジメント

執行役員 統括本部長 菰田 英明さん(写真左)

営業部長 有田 保さん(写真右)

Q:1on1に取り組もうと考えた背景を教えてください。

マネジャーのマネジメントスキルを高めてメンバーと1対1の対話の機会を

菰田さん:
具体的な背景としては、マネジャーのマネジメントスキルを上げたいという思いはありましたが、会社として組織をより良くしていくための具体的なアクションを起こせていない状態でした。それによって「びっくり退職」というような「あの人が辞めてしまうのか」ということがあり、何か事前に察知できるような仕組みが作れないかと考えていました。退職してしまうことは仕方がないのですが、その予兆を会社として把握したいという想いがあり、1on1を導入してみようということになりました。

Q:1on1支援ツールのKakeaiへはどのようなご期待があったのでしょうか。

Kakeaiを使うことで1on1の流れが自然に浸透する

1on1に特化したツールを導入することで、「1on1をやりましょう」というだけでなく、日々の行動に直結できるのがメリットだと考えました。所詮ツールと言ってしまえば、それまでですが、Kakeaiによって1on1をする流れが仕組みとしてあると、必然的にルールも決まってきます。日程を設定して、部下から話したいトピックやマネジャーに期待する対応を設定して・・・という1on1の事前準備や実施のKakeaiの一連の流れに乗っていけば、一つずつの説明を省いても組織の中に1on1の進め方を浸透できるわけです。

私の立場としては、極端に言ってしまえば要は「Kakeaiの流れにのって1on1をやっていきましょう」と周知すれば良いわけです。組織で推進する立場としては、ルール作りや周知のしやすさもメリットだと感じました。また、従来会社からするとメンバーマネジメントをマネジャーに任せすぎてしまっていた面もあったかと思います。マネジャーを支援し、事業責任者が実態をしっかり把握する上でもKakeaiの導入は有効だと考えました。

実際に導入をした際は、若い人の方が積極的に受け入れてくれていると感じた面もありますが、Kakeaiはシンプルな仕組みですし、会社の決め事としてやっていきましょうという形にしたこともありスムーズに導入できたと思います。

Q:1on1を実施するようになってからの変化はありますか。

必ず相談できる場があるという安心感が、幅広い対話の土台に

菰田さん:
1on1を通じてメンバーが普段何を考えていて、何に困っているのかということを掴めるようになりました。「メンバーは意外と相談したいことが多い」ということにマネジメントが気づくことができたと思います。毎回話したい内容はメンバーが事前に入れてくれるのですが、特に若手のメンバーは、仕事もプライベートも割と幅広く選んできてくれています。

有田さん:
私とメンバーは基本的に離れた場所で仕事をしている場合が多く、Kakeaiを利用する前はメンバーとの時間を取ることの難しさを感じていました。Kakeaiによって、コミュニケーションをとる機会を設けることができ、メンバーの意外な一面やプライベートを知ることができるのは大きな収穫でした。

大人数で集まることはありますが、1対1で話す機会があまりなかったので、きちんと向き合って話せる時間があることは関係性を深める上で有効だと改めて感じます。メンバーにとっても、月1回か2回必ず相談できる場があるという安心感ができてきたのではないかと思います。

Q:具体的にKakeaiのどのような点がお役にたっていますか。

1on1のサイクルがスムーズに。メンバーとマネジャーの双方の気づきにつながる

菰田さん:
1on1のサイクルが作れているのは期待した通りです。1on1の場で次回の1on1を設定してやっていくとすると非常に定着しやすいですね。また、1on1が終了した後にメンバーからの感想が届くことで、「こんな気持ちになったのであれば、次はマネジャーとしてこう対応しよう」と自然と思えますので、マネジャー側の真剣な対応への気づきに繋がっていると思います。

有田さん:
私はアイスブレイクが部下との対話で有効だと思っています。1on1を始めるにあたって距離感があったとしてもまずは、アイスブレイクをすることでお互いを知る機会になります。相互に発見があってメンバーも「面白い!」という反応をしてくれた人が多かったです。アイスブレイクのテーマは変化球の質問も多いので、相手の意外な一面の発見にも繋がりやすいかと思います。

Q:今後どのように1on1を進めていかれたいですか。

メンバーが仕事を通じて「自分にとっての何か」を得られるような支援を

有田さん:
やはり、1on1の場ではマネジャーが自分の意見を押し付けないことが大事だと考えています。「私はこう考えるけど、正解はそうだとは限らない」ということをしっかり伝えて、自分で考える癖をつけてもらえるようにしていきたいと考えています。

メンバーが本当に困っている状況では一定の示唆は伝えますが、完全な答えは渡さないようにしています。もちろん、今すぐ解決したいという状況もあるとは思いますので、スピード感と自分で答えを出すことの良いバランスを作っていけるようにしたいと思います。マネジャーとしては若手が求めがちなタイムパフォーマンスやコストパフォーマンスへの欲求を、適切にコントロールするような関わり方が求められているのではないでしょうか。

菰田さん:
有田からも話がありましたが、焦ってキャリアアップやスキルアップをしなければならないと考えてしまうメンバーも一定います。だからこそ「良い意味での回り道をしてください」、「自分に力が残らないことはしないでください」ということは伝えています。成果を出してお客様から評価をいただくことは非常に重要なのですが、そこに従事するメンバーが仕事を通じて力を蓄積して行ってほしいと考えています。ただ漫然と仕事をしていても自分に何も残らないということがあり得ます。人の成長にショートカットはないので、1on1を通じて対話をしながら自分の力を高めていってもらいたいですね。

また、弊社ではプロジェクトワークも多く、実際の業務の指示命令系統が別にあるというケースもあります。だからこそ、Kakeaiのようなツールも使って1on1の仕組みをうまく活用することで定期的にアドバイスやフィードバックを送りながらうまくマネジメントしていけるようになっています。今後もメンバーが自分の軸を確立して高めていくのをしっかり支援できるような組織作りを進めていきたいです。


※上記事例に記載された内容は、2024年5月取材当時のものです。閲覧時点では変更されている可能性があります。ご了承ください。